学資保険の「祝い金」とは?「満期学資金」との違いを解説
満期学資金と同じく、積み立てた保険料から支払われます。
加入する保険商品によって祝い金の有無は異なりますが、加入を検討する際にはきちんと特徴を理解しておきましょう。
受け取る際の注意点や税金についても解説していきます。
学資保険の「祝い金」の特徴とは
学資保険で受け取れるお金としては、「満期学資金」と「祝い金」の大きく2種類があり、どちらも自分の積み立てた保険料から支払われる点は同じですが、受け取る時期や受取金額が異なります。
また、学資保険の基本的な支払われ方である「満期学資金」とは違い、契約する商品によっては「祝い金」が無いプランもあり、保険選びの際に確認すべき要点の1つと言えるでしょう。
「満期学資金」についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
→学資保険の「満期」とは?種類や受取時の税金などを解説
→学資保険の「満期」とは?種類や受取時の税金などを解説
進学時の金銭負担を軽減できる
特に私立の学校に通う場合、一般的に公立の学校よりも入学準備費用が高くなりますので、祝い金を受け取ることで進学時にかかる金銭負担を軽減することが可能です。
受け取るタイミングとしては、「それぞれの進学の節目で受け取る」「大学進学時にまとまった金額を受け取る」などが一般的です。
※実際に祝い金を受け取るタイミングや受け取り金額は契約する商品によって異なります。
「祝い金」の受け取り方(イメージ1)
幼稚園入学時(3歳):5万円
小学校入学時(7歳):5万円
中学校入学時(12歳):10万円
高校入学時(15歳):30万円
大学入学時(18歳):50万円
満期学資金:100万円
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受け取り金額の合計:200万円
幼稚園入学時(3歳):5万円
小学校入学時(7歳):5万円
中学校入学時(12歳):10万円
高校入学時(15歳):30万円
大学入学時(18歳):50万円
満期学資金:100万円
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受け取り金額の合計:200万円
大学の進級に合わせて受け取ることも可能
なお、大学進級時にそれぞれまとまった金額を受け取った場合、「満期学資金」として受け取れる金額は、一括で受け取るよりも少なくなる可能性がありますのでご注意ください。
※実際に祝い金を受け取るタイミングや受け取り金額は契約する商品によって異なります。
「祝い金」の受け取り方(イメージ2)
大学1年(18歳):40万円
大学2年(19歳):40万円
大学3年(20歳):40万円
大学4年(21歳):40万円
満期学資金:40万円
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受取金額の合計:200万円
大学1年(18歳):40万円
大学2年(19歳):40万円
大学3年(20歳):40万円
大学4年(21歳):40万円
満期学資金:40万円
ーーーーーーーーーーーー
受取金額の合計:200万円
すぐに受け取らずに据え置くことで利息が付く
学資保険の据え置きとは、「満期学資金」や「祝い金」に対して、本来受け取れるタイミングにあるお金をすぐには受け取らず、保険会社に預けるといったものです。
預けたお金は運用に充てられ、運用時に発生した利息が還元されます。
お金の引き出しは、「自分の必要なタイミングで引き出せる」というパターンが一般的です。
学資保険の「祝い金」の注意点
全ての学資保険の商品に「祝い金」があるわけではない
商品によっては、「祝い金」が付かないプランもあります。
検討している学資保険で受け取れるお金は「満期学資金」だけなのか、「祝い金」としても受け取れるのかはしっかりと確認しておきましょう。
「祝い金」は積み立てた保険料から支払われる
「満期学資金」も同じく積み立てた保険料から支払われますが、「祝い金」ありのプランの場合は、「祝い金」として受け取った分だけ最後に支払われる「満期学資金」の金額が少なくなる仕組みです。
ボーナスや特別な手当というわけではない点はきちんと認識しておきましょう。
返戻率が低くなる可能性がある
保険会社は払い込まれた保険料を運用してお金を増やしているため、積み立てた金額の一部を「祝い金」として受け取ると、保険会社が運用できる資金が減り、結果的に返戻率が下がってしまう、などがその理由です。
それぞれの進学のタイミングで受け取れる「祝い金」はメリットもありますが、長期的に見て受け取れる金額を少しでも増やしたいと考える場合は、「祝い金」の無いプランを検討してみても良いでしょう。
学資保険の「祝い金」にかかる税金
また、受け取り方によってかかる税金の金額が異なりますので、学資保険に加入する際には、税金についてもしっかりと理解しておきましょう。
なお、税金については下記ページでより詳細にまとめておりますので、あわせてご覧ください
→学資保険にかかる税金は?課税ケースや計算方法、控除についても解説
祝い金にかかる税金の種類
こちらは、「祝い金」でも「満期学資金」でもどちらでも同じです。
@「保険料を支払った人」と「学資金を受け取る人」が同じ
→所得税
受け取り方によって税金の金額が異なります。
→各進学時に「祝い金」をまとめて受け取った場合
→「祝い金」を年金形式(大学1〜4年で毎年受け取るなど)で受けとった場合
→所得税
受け取り方によって税金の金額が異なります。
→各進学時に「祝い金」をまとめて受け取った場合
→「祝い金」を年金形式(大学1〜4年で毎年受け取るなど)で受けとった場合
各進学時に祝い金をまとめて受け取った場合にかかる税金
※特別控除額として、50万円以下は課税対象にはなりません。
※「満期学資金」についても同様の条件で税金がかかります。
なお、50万円以上を超えて所得税が発生する場合、税金は50万円を超えた金額の半額のみにかかる仕組みです。
例)
■保険料の支払金額:50万円
■祝い金として受け取った金額:101万円
差額…51万円
特別控除額…50万円
一時所得金…1万円(51万円-50万円)
課税対象となるのは、一時所得の半分である5,000円のみ。
■保険料の支払金額:50万円
■祝い金として受け取った金額:101万円
差額…51万円
特別控除額…50万円
一時所得金…1万円(51万円-50万円)
課税対象となるのは、一時所得の半分である5,000円のみ。
【所得税にかかる税率】
195万円未満…5%
195万円以上〜330万円未満…10%
330万円以上〜695万円未満…20%
※それ以上の金額の税率に関しては割愛。
195万円未満…5%
195万円以上〜330万円未満…10%
330万円以上〜695万円未満…20%
※それ以上の金額の税率に関しては割愛。
「祝い金」を年金形式で受けとった場合にかかる税金
この場合は特別控除がないため、支払い金額に対して上回った受取金額が課税対象です。
税金が発生するケース(支払い金額よりも受取金が多い場合のみ)
支払い金額…100万円
受取金額…120万円
ーーーーーーー
差額…20万円(課税対象)
支払い金額…100万円
受取金額…120万円
ーーーーーーー
差額…20万円(課税対象)
【所得税にかかる税率】
195万円未満…5%
195万円以上〜330万円未満…10%
330万円以上〜695万円未満…20%
※それ以上の金額の税率に関しては割愛。
195万円未満…5%
195万円以上〜330万円未満…10%
330万円以上〜695万円未満…20%
※それ以上の金額の税率に関しては割愛。
保険料を支払った人と受け取る人違う場合にかかる税金
贈与税には基礎控除額110万円が設定されており、1年間に贈与した金額から110万円を引いて残った金額に対し税金がかかる仕組みです。
なお、残った金額に応じて税率は異なります。
贈与税にかかる税率は次の通りです。
贈与税としてかかる税率
200万円以下※1…10%
300万円以下※1…20%
※1.基礎控除額110万円を引いた残りの金額
※2.上記以上の金額にかかる税率は割愛
200万円以下※1…10%
300万円以下※1…20%
※1.基礎控除額110万円を引いた残りの金額
※2.上記以上の金額にかかる税率は割愛
商品を選ぶ際は「祝い金」の有無もチェックしましょう
学資保険を選ぶ際には、それぞれの商品を比較し、家族のライフプランに合った商品を選ぶことが大切です。
「祝い金」があるプランを検討する際には、「祝い金」を受け取るタイミングや据え置くメリット、受け取り時にかかる税金など、契約前にしっかりと内容を確認しておきましょう。
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