2016年12月11日 10時30分

【住宅ローン】繰り上げ返済の注意点3つ 年内より年明けの方がトクすることも!?

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“繰り上げ返済”の注意点3つとは? 利用前に確認しておこう

 住宅ローンを返済している人のなかには、まとまったお金ができたときに“繰り上げ返済”を検討する人も多いだろう。実際にこまめに行っている人もいるかもしれない。確かに、繰り上げ返済をすると本来支払うべきだった利息を払わなくてよくなるので、その分トクをする。だが、注意点もあることをご存じだろうか。今回は3つお伝えしよう。

(1)“しすぎ”のメリットは大きくない

 繰り上げ返済は、すればするほどオトクだと感じるかもしれないが、実は金利の高低によって程度は異なる。超低金利時代だと、以前の高い金利だったときに比べればメリットは大きくないのだ。

 繰り上げ返済をがんばりすぎると、手元の貯蓄がなくなり、いざというときに教育ローンやカーローンを借りることになるかもしれない。住宅ローンは、あらゆるローンの中でかなり低金利といえるので、他のものを借りるとなっては本末転倒だ。また、貯蓄がなくてやりたかったことをあきらめるのも非常にもったいないことだ。

 焦りすぎず、手元の貯蓄も余裕をもたせるなど、バランスを考えながら返済するようにしよう。

(2)手数料は無料じゃないところもある

 繰り上げ返済の手数料は、銀行によってさまざまだ。無料のところもあれば、1万円を超えるところもある。一般的には、窓口で申し込む方法が最も高く、次いで電話、ネットが一番安い。可能であれば、ネットで申し込むのがおすすめだ。

 手数料が高い場合は、数万円、数十万円などこまめに繰り上げ返済をすると、それだけ手数料がかかってしまい、オトクではなくなってしまうこともある。一度しっかり確認しておこう。

(3)年内より年明けの方がオトクな場合もある

 ボーナスが出たこともあり、年内に繰り上げ返済をしようと考えている人は、少し待ってほしい。住宅ローン控除を受ける予定なら、年明けまで延ばした方がオトクになる可能性がある。

 なぜなら、住宅ローンは、基本的に年末時点における残高の1%分の税金が戻ってくる仕組みなので、年末時点で残高が減ってしまうと、その分戻ってくる税金も少なくなるからだ。手数料にもよるが、焦らず1月に繰り上げ返済をした方がいいケースもあることは頭に入れておきたい。

 以上、住宅ローンの繰り上げ返済の注意点を3つお伝えした。がんばって返済したのに、オトクではなかった……となっては残念なので、検討している人は参考にしてほしい。

(ライター:西山美紀)
ファイナンシャルプランナー。2児の母。これまでに1万件以上のマネーデータを分析し、500人以上にマネーの取材を行うほか、女性の生き方などをテーマに取材・執筆・記事監修なども行っている。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)。公式サイト:http://www.nishiyamamiki.jp/

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