2016年12月24日 09時50分

“他人の車”を借りて運転する際の補償は? 2つの選択肢を紹介

車を借りて運転する際の補償はどうする? 2つの選択肢を詳しく説明する [拡大する]

車を借りて運転する際の補償はどうする? 2つの選択肢を詳しく説明する

 旅行や実家への帰省などで、人の車またはレンタカーを運転することもあるだろう。その際、万が一のために自動車保険があると安心だが、どのように準備したらよいのだろうか? ドライブを最大限楽しむためにも確認しておこう。

 車を借りて運転するときの補償は、以下の通り2つある。それぞれ詳しく説明しよう。

(1)自分の入っている保険で補償する
(2)車の持ち主の保険で補償する

▼自分の入っている保険で補償する

 普段から運転する人であれば、すでに自動車保険に入っているだろう。ほとんどの場合、「他車運転(危険補償)特約」が自動でセットされており、借りた車の運転における事故の損害はこの特約で補償される。

 同特約は、他人に借りた車を運転中に事故が起きた際、契約内容に応じて保険金が支払われるもの。自身が補償対象となっている家族の自動車保険でも補償を受けられる。

 契約に従って補償されるので、例えば車の損害を補償する「車両保険」に入っていなければ、借りた車に生じた損害は補償されない。また、借りる相手が配偶者や同居親族の場合も、基本的には補償されないので要注意だ。

 普段運転しない人は、「ドライバー保険」に入ることで補償を準備できる。これは、運転免許証を持っていれば契約できる保険で、車を借りて運転中に起こした事故を補償する保険だ。

 保険期間は、基本的に1年間。1日だけなど短期加入を可としているところもあるが、保険料は割高だ。車両保険は対象外とするケースが多く、配偶者や同居親族に借りた車で起こした事故は補償されない点には注意しよう。

▼車の持ち主の保険で補償する

 借りる車の持ち主が自動車保険に加入していれば、契約内容によってはその保険で補償される。「本人と配偶者」のように、補償する運転者を限定する契約になっていれば、それ以外の人は補償されないので注意が必要だ。あらかじめ内容を確認し、不足するようであれば先に述べたドライバー保険などへの加入を検討するといいだろう。

 ちなみに、持ち主の自動車保険を利用すると、その人の等級を下げ、次回更新後の保険料が上がってしまう。保険会社とのやりとりも、基本的に持ち主(契約者)を通すため、ストレスをかけてしまうだろう。このような影響を互いに共有し、理解したうえで利用すべきだ。

 いずれの保険で準備する場合にも、貸主と借主が補償内容を確認・共有しておくことが大切。もし事故が起きてしまったら、責任関係について借主から話すことで、トラブルを減らすことができるはずだ。

<記事/松原季恵(マイアドバイザー登録FP)>
CFP(R)、銀行、損害保険会社での勤務経験を経て、FPとなる。生損保商品や住宅ローンに詳しく、現在は執筆・セミナー・相談を通じてお客様サイドに立った情報提供をしている。

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