引越しをするとき行う、インフラなどの変更手続きって?

 「引越しでやるべきこと」というと、荷物の梱包や搬入・搬出といった作業ばかりを意識しがちですが、事務的な手続きもたくさんあります。ここでは、電気や水道、ガス、固定電話、インターネットといった、生活に欠かせないインフラの変更手続きについて詳しくご紹介します。

「電気」に関する変更手続き

 旧居の退去日が新居への入居日のあとになる場合、旧居の電気利用停止の手続きを忘れると、余分な電気料金の請求がきてしまいます。まずは、東京電力や西電力など、旧居で使用していた電力会社に連絡をし、引越しが決まった旨を伝えましょう。手続きに際して求められる「お客様番号」は、毎月検針の際にポストなどに入れてくれる「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」や請求書、領収証などで確認できます。

 利用停止の手続きは、インターネットまたは電話からできます。どちらの場合も手続きをするのは電気の契約者本人、もしくは本人の了解を得た代理人のみです。インターネット経由では1週間程度かかります。インターネットから手続きしたい場合は余裕を持って依頼しましょう。電話は当日でも手続きできますが、できれば2、3日の余裕を持たせたほうが安心です。

 最終検針日から利用停止日までの電気使用量は、日割り計算となります。支払いは現金精算のほか、「新居に振込用紙を送付してもらう」「口座振替で支払う」「クレジットカードで支払いをする」などの方法があります。口座振替とクレジットカード支払いは、転居先で電力会社が変わると利用できないことがありますので、事前に確認しておきましょう。

 なお、新居では、引っ越した当日から電気の使用が可能です。引越し時に使用開始希望日が決まっていて、引越し後も同じ電力会社を使用するのであれば、利用停止と同時に開始の手続きをしておきましょう。電力会社が変わる場合は、別途手続きが必要です。

「水道」に関する変更手続き

 水道の利用停止は、1週間くらい前までに手続きをしましょう。連絡先は利用していた水道事業者です。

電話の場合もインターネットの場合も、契約者の氏名や住所のほか「お客様番号」が必要です。検針票や領収証を手元に用意してから連絡しましょう。最終検針日から利用停止日までの水道使用量は、引越し当日に係員に来てもらって精算するか、これまで支払いをしていた口座から振り替えるかのどちらかです。都内では、引越し後も転居前の口座振替をそのまま引き継げる場合がほとんどですが、地域によって多少の違いはあります。

 利用開始にあたっては、係員の立ち会いは必要ありません。元栓を開けて水が出たら、メーター付近に備え付けられている利用開始申込書(はがき)に記入して投函します。もし、申込書がなかったり水が出なかったりした場合は、水道事業者へ連絡しましょう。

「ガス」に関する変更手続き

 ガスの利用停止も、引越しをする1週間前までには済ませておきたい手続きです。検針票などを用意してガス会社に電話をかけ、必要事項を伝えましょう。ガスの手続きでも、「お客さま番号」を準備しておくとスムーズです。最終的な利用料金の精算は、現在の支払方法に準じます。なお、開栓には立ち会いが必要で、点火確認などを行います。また、ガスメーターのある場所までにオートロック式の出入り口があるなど、係員がガスメーターの設置場所まで立ち入りができない場合は、閉栓作業の立ち会いが必要になります。

ガスの利用を開始する際の作業において、電気や水道との大きな違いは、係員の立ち会いが必要なことです。管轄するガス会社に入居日を連絡し、立ち会い日時を調整しましょう。引越しが増える春先はガス会社の予約が取りにくくなりますので、なるべく早めに連絡しておく必要があります。

「固定電話」に関する変更手続き

 固定電話の利用停止は、工事が必要な契約の場合や、契約している会社により、立ち会いを求められる場合があります。希望どおりの日程で工事予定が組めるよう、引越しが決まったらすぐに契約先の会社に電話をしましょう。できれば引越しの1ヶ月前には連絡したいところです。

 手続きは電話でもインターネットでも可能です。電話番号は、新居の住所が旧居と同一市区町村内にあるときには引き継いで使用できます。利用開始にあたって、電話回線が引かれていない新築の場合、また契約会社によっては、立ち会い工事が必要です。工事費用は現場の状況によって異なりますので、電話会社に目安を確認した上で契約しましょう。

「インターネット」に関する変更手続き

 インターネットを使用するには、撤去工事や新設工事が必要になる場合があります。ほかの手続きと同様に、引越しが重なる時期は予約が取りづらく、手続き後すぐにインターネットが使えるわけではないので、早めに手続きを開始することが肝心です。

 引越し先がマンションなどの場合、一括契約しているインターネット回線しか使えないこともあります。料金などを事前に確認しておくといいでしょう。

インフラの手続きは後回しにしないこと!

 引越しには、やるべき作業が予想以上にあります。目先の荷物が気になって、面倒な事務手続きを後回しにしていると、忙しさに紛れて忘れてしまうこともあるでしょう。うっかり期限を過ぎたばかりに、本来なら払う必要のない料金を支払うことになったり、生活に影響が及んだりということもありえます。転居先で気持ち良いスタートを切るためにも、チェックリストを作成するなどして、スムーズに手続きを済ませたいものですね。
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