立つ鳥跡を濁さず。引越し後の片付けとそのタイミング
ここでは、引越しに伴うゴミ出しのタイミングや退去後の部屋のお掃除についてご紹介します。
「粗大ゴミ」の規定とリサイクル対象品
また、テレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機などは、サイズに関係なく「リサイクル対象品」となり、自治体では回収してくれません。これらは「購入したお店に連絡して回収してもらう」など、家電リサイクル法という法律で定められた方法で処分する必要があります。この方法はお金がかかりますので、まだ使える物であれば「リサイクルショップに持ち込んで買い取りを依頼する」「ネットオークションで販売する」などの方法を検討してもいいでしょう。
引越しに伴うゴミ出しのタイミング
<粗大ゴミ回収の流れ>
1. 旧居がある自治体に電話かインターネット経由で依頼する。
2. 自治体からの指示に従って、案内された種類の「粗大ゴミ処理券」を必要な枚数購入する(粗大ゴミ処理券は、エリア内のコンビニエンスストアで購入可能)。
3. 粗大ゴミ処理券をゴミに貼付し、収集予約日に外に出す。
注意したいのは、「収集予約日」が希望どおりの日になるとは限らない点です。申込み時に自治体から案内されるのが最短期日なので、引越しが差し迫ってから申し込むと「退去日を過ぎたあとの日しか予約がとれなかった」ということになりかねません。必ず、日程に余裕を持って申し込むようにしましょう。
また、自治体での粗大ゴミ処分にはお金がかかります。「引越しに伴う費用を少しでも安く抑えたい」場合や「自治体からアナウンスされた期日では間に合わない」という場合は、リサイクル対象品と同様にリサイクルショップで買い取ってもらう方法や、ネットオークションで販売する方法を試してみましょう。
あまりに古い物は買い取り対象外だったり、オークションでも売れなかったりする可能性もありますが、うまくいけば処分費用がかからない上、収入を得ることができます。
同じく、「これはもう使わない」と思って不用品として処分しようとしている物も、一度は買い取りや販売を試してみることをおすすめします。自分にとっては不要な物でも、他人にとっては喉から手が出るほどほしい物ということもありますし、ゴミとして処分するよりは誰かに使ってもらったほうがいいのではないでしょうか。
退去後のお掃除について
結論から言えば、一般的なモラルとして掃除はしたほうがいいですし、敷金の返還額という観点からも一通り掃除しておくことが望ましいといえます。
敷金は、入居時に補償金として預け、退去時に問題がなければ返還されるものです。しかし、汚れや破損があると原状回復にかかる費用が敷金から差し引かれてしまいます。生活をしていく上で、必然ともいえる汚れなら問題ありません。しかし、浴槽の水垢や著しく油で汚れたガスコンロなど、入居者による過失に起因すると考えられるものは、入居者の「原状回復義務」の対象となり、敷金から差し引かれる可能性があるのです。
では、室内のエリアごとに、どこまで掃除をすべきか見ていきましょう。
・床や畳
国土交通省が発表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、「フローリングやクッションフロアの日焼け、色落ち」「家具を置いたことによる床のへこみ」「畳の変色」などは、使用していれば起きることなので、原状回復の対象外とされています。そこで、退去時には掃除機をかけ、拭き掃除をして、ホコリを取れば十分です。
・窓ガラス
不注意による破損がなければ、きれいに水拭きをして、そのあとにから拭きで水分を取っておきます。
・壁や天井
壁や天井についたタバコのヤニや臭いは、原状回復の対象となります。こびりついた臭いや汚れは取れませんが、可能であれば落としておきましょう。掃除方法は、壁や天井などの素材によって変わります。
・風呂場、シンク、トイレ
風呂場の石鹸カスや水垢、カビなどは、市販の洗剤でできる限り落としましょう。シンクやトイレの水垢も同じようにして取ります。トイレの便器は蓋の裏側が意外に汚れていますので、しっかり掃除をすることが大切です。