2017年03月30日 09時40分

現金とカード、利用頻度が増えているのは? 過去データと比較検証

【図表:日常的な支払いの主な資金決済手段】2007年〜2016年で現金は減っている一方、クレジットカードが増えている [拡大する]

【図表:日常的な支払いの主な資金決済手段】2007年〜2016年で現金は減っている一方、クレジットカードが増えている

 最近、現金を使う機会が減っている感覚がないだろうか。その分、クレジットカードや電子マネーなどを使う機会が増えているかもしれない。今回は、金融広報中央委員会が行なった2016年の調査より、日々のショッピングや定期的な支払いに、現金やクレジットカード、電子マネーをどの程度使っているかについて、調査が開始された9年前のデータと比較してみよう。なお、同調査は複数回答のため、合計が100%にはならない。

■ショッピングのときに使用するのは?

 世帯人数が2人以上という人に向けた同調査のデータによると、「日常的な支払い(買い物代金等)の主な資金決済手段(1万円超5万円以下)」については以下のような結果になった。

<現金>
2007年…64.0%
2016年…53.6%

<クレジットカード>
2007年…39.2%
2016年…52.4%

<電子マネー(デビットカード含む)>
2007年…0.6%
2016年…2.8%

<その他>
2007年…1.7%
2016年…1.0%

 この9年間で、現金の利用が減っている一方で、クレジットカードはかなり増えている。電子マネーも増えていることがわかる。

■電気やガス、水道などの支払いは?

 では、「定期的な支払い(公共料金等)の主な資金決済手段」はどうだろうか。

<現金>
2007年…33.8%
2016年…31.6%

<クレジットカード>
2007年…14.4%
2016年…29.7%

<電子マネー(デビットカード含む)>
2007年…0.3%
2016年…0.6%

<口座振替>
2007年…86.1%
2016年…79.0%

<その他>
2007年…1.0%
2016年…0.7%

 ここでも、現金がやや減り「クレジットカード」と答えた人が、この9年間で増えている。また、口座振替は若干減っている。

 要因のひとつとして挙げられるのは、カードを使うとスムーズな上、ポイントが貯まったりして便利でお得なことが多い。ネットショッピングでクレジットカード決済をしたり、日常的に電子マネーを使ったりという機会は、今後さらに増えていくだろう。

 一方で、「お金を使った」「持っているお金が減った」という感覚が、現金に比べると薄れがちなので要注意だ。無駄なものを買ってしまうことも増えることのないよう、今まで以上に意識をしながら、上手にカードや電子マネーを利用しよう。

(ライター:西山美紀)
ファイナンシャルプランナー。2児の母。これまでに1万件以上のマネーデータを分析し、500人以上にマネーの取材を行うほか、女性の生き方などをテーマに取材・執筆・記事監修なども行っている。著書に『お金が貯まる「体質」のつくり方』(すばる舎)。公式サイト:http://www.nishiyamamiki.jp/

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