2017年04月28日 10時40分
ネット銀行、何で選ぶ? 「金利」&「サービス」を紹介
超低金利が続く現状においては、ネット銀行も賢く利用したいものである。そこで今回は、ネット銀行における注目の金利やサービスなど、最新情報をピックアップして紹介する。
■適用金利トップクラスは通常の15倍!
2016年2月に導入されたマイナス金利の影響もあり、昨年の秋ごろまでは、10年を超える満期の国債まで利回りがマイナス状態にあった。日銀の金融政策の効果もあり2017年4月現在では、10年満期の国債の利回りはプラスになっているが、それでも利回りは年0.01%とゼロ近辺で推移している(2017年4月21日現在)。
ネット銀行は、基本的に店舗を持たないことで人件費を抑え、金利やサービスを充実させている。金利面で比較してみると、1年満期の定期預金金利では、住信SBIネット銀行「円定期預金」は0.02%、じぶん銀行「円定期預金」は0.05%、ソニー銀行「円定期預金」は0.05%、イオン銀行「スーパー定期」は0.1%、大和ネクスト銀行「円定期預金」は0.1%などとなっている。
店舗型の一般的な銀行における預金金利も、普通預金金利が年0.001%、定期預金金利が1年満期で年0.01%といった水準である。100万円を1年間預けても、普通預金で10円、定期預金で100円(いずれも20.315%の税引前)しか利息がつかない計算だ。
また、イオン銀行では普通預金金利で0.12%(店舗型銀行の120倍)という破格の金利を提示している点も注目に値するが、年会費無料のクレジットカード「イオンカードセレクト」の保有者限定の金利となっているので、その条件をクリアする必要がある点には注意が必要である。
ほかのネット銀行においても、新規口座開設から3ヶ月程度の短期の定期預金金利を優遇するところや、系列の証券会社の口座開設などを条件として金利優遇を行うところなど、適用金利が高くなる条件が設定されているところも多いので、条件面をきちんと確認することが重要だろう。
■出金手数料と振込手数料が無料のところも
サービス面については、やはりネット銀行を便利に利用するためにも、ATMでの出金手数料や振込手数料などのサービスが充実しているかどうかに注目したい。利用できるコンビニが限定されていたり、無料になる回数が制限されたりしていることが多いので、きちんと比較してから選択すべきだ。
たとえば住信SBIネット銀行は、回数制限はあるものの、どのコンビニATMでも月2〜15回まで(※)出金手数料が無料になる。振込手数料は同行宛てが無料、他行宛てが月1〜15回まで(※)無料になる。
イオン銀行では、提携するミニストップのATMであれば、24時間365日、何回でも出金手数料は無料。振込手数料も同行宛ては無料だが、他行宛ては200円である。
このように、金利もサービスも優遇されるためには相応の取引条件を満たさなければならないケースが多い。そのため、自分の利用シーンをイメージしながら、最適なネット銀行を選択していくことが重要だ。とはいえ、その時々で金利水準やサービス内容が変更される可能性もあるので、定期的に最新情報を確認しながら、複数の銀行で口座を開いておき、上手く利用していくことのも方法のひとつだろう。
※スマートプログラムのランクによって異なる
<記事/菱田雅生(マイアドバイザー登録FP)>
早稲田大学法学部卒業後、大手証券会社を経て独立系FPに。資産運用や住宅ローンなどを中心テーマに、相談業務や原稿執筆、セミナー講師などに従事している(http://www.la-consul.com)。
>>利用者の満足度が高い「ネット銀行」上位3社を発表
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■適用金利トップクラスは通常の15倍!
2016年2月に導入されたマイナス金利の影響もあり、昨年の秋ごろまでは、10年を超える満期の国債まで利回りがマイナス状態にあった。日銀の金融政策の効果もあり2017年4月現在では、10年満期の国債の利回りはプラスになっているが、それでも利回りは年0.01%とゼロ近辺で推移している(2017年4月21日現在)。
ネット銀行は、基本的に店舗を持たないことで人件費を抑え、金利やサービスを充実させている。金利面で比較してみると、1年満期の定期預金金利では、住信SBIネット銀行「円定期預金」は0.02%、じぶん銀行「円定期預金」は0.05%、ソニー銀行「円定期預金」は0.05%、イオン銀行「スーパー定期」は0.1%、大和ネクスト銀行「円定期預金」は0.1%などとなっている。
店舗型の一般的な銀行における預金金利も、普通預金金利が年0.001%、定期預金金利が1年満期で年0.01%といった水準である。100万円を1年間預けても、普通預金で10円、定期預金で100円(いずれも20.315%の税引前)しか利息がつかない計算だ。
また、イオン銀行では普通預金金利で0.12%(店舗型銀行の120倍)という破格の金利を提示している点も注目に値するが、年会費無料のクレジットカード「イオンカードセレクト」の保有者限定の金利となっているので、その条件をクリアする必要がある点には注意が必要である。
ほかのネット銀行においても、新規口座開設から3ヶ月程度の短期の定期預金金利を優遇するところや、系列の証券会社の口座開設などを条件として金利優遇を行うところなど、適用金利が高くなる条件が設定されているところも多いので、条件面をきちんと確認することが重要だろう。
■出金手数料と振込手数料が無料のところも
サービス面については、やはりネット銀行を便利に利用するためにも、ATMでの出金手数料や振込手数料などのサービスが充実しているかどうかに注目したい。利用できるコンビニが限定されていたり、無料になる回数が制限されたりしていることが多いので、きちんと比較してから選択すべきだ。
たとえば住信SBIネット銀行は、回数制限はあるものの、どのコンビニATMでも月2〜15回まで(※)出金手数料が無料になる。振込手数料は同行宛てが無料、他行宛てが月1〜15回まで(※)無料になる。
イオン銀行では、提携するミニストップのATMであれば、24時間365日、何回でも出金手数料は無料。振込手数料も同行宛ては無料だが、他行宛ては200円である。
このように、金利もサービスも優遇されるためには相応の取引条件を満たさなければならないケースが多い。そのため、自分の利用シーンをイメージしながら、最適なネット銀行を選択していくことが重要だ。とはいえ、その時々で金利水準やサービス内容が変更される可能性もあるので、定期的に最新情報を確認しながら、複数の銀行で口座を開いておき、上手く利用していくことのも方法のひとつだろう。
※スマートプログラムのランクによって異なる
<記事/菱田雅生(マイアドバイザー登録FP)>
早稲田大学法学部卒業後、大手証券会社を経て独立系FPに。資産運用や住宅ローンなどを中心テーマに、相談業務や原稿執筆、セミナー講師などに従事している(http://www.la-consul.com)。
>>利用者の満足度が高い「ネット銀行」上位3社を発表
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