ファミリーバイク特約とは?補償内容やバイク保険との違いを解説
今回は、ファミリーバイク特約の補償対象や、一般的なバイク保険との違いなどについて解説します。
ファミリーバイク特約の対象となるバイク
原付(原動機付自転車)には法的な区分として「原付一種」「原付二種」があり、現在のところ原付一種は50cc超90cc以下、原付二種は90cc超125cc以下のバイクのこととされています。普通自動車免許(普通自動車第一種免許)を保有していれば原付を運転できますが、この場合の「原付」は原付一種のみを指します。
しかし、ファミリーバイク特約では、原付一種・原付二種ともに対象となるため、「排気量125cc以下のバイクが対象」と覚えておきましょう。
なお、2025年からは125cc以下、最高出力4Kw以下のバイクも「原付」として、普通自動車免許で運転できるように法改正が予定されています。
保険会社によって異なる場合はありますが、ファミリーバイク特約は、主に下記のようなバイクが対象です。
<ファミリーバイク特約の補償対象のバイク>
・総排気量が125cc以下の二輪車
・総排気量50cc以下の三輪以上の車両(条件によりミニカーやサイドカー付バイクなども含む)
・1家庭で2台以上所有している場合、上記排気量に該当するすべてのバイク
・他人から借りた上記排気量に該当するバイク
ファミリーバイク特約の対象となる人
具体的にファミリーバイク特約の補償対象となる人は、記名被保険者とその配偶者、同居の親族、別居の未婚の子供です。この対象となる人がファミリーバイク特約の補償対象となるバイクで事故を起こした場合、それが自分の所有するバイクでなく、借りたものであっても保険金が支払われます。
つまり、上記の家族や別居の未婚の子供が契約している自動車保険のうち、どれかひとつでもファミリーバイク特約を付帯していれば、家族全員が補償の対象となるということです。
ファミリーバイク特約の2つのタイプ
自損障害タイプ
人身傷害タイプ
ファミリーバイク特約とバイク保険は、どちらを選ぶべき?
ここではファミリーバイク特約とバイク保険の保険料について解説します。
なお、バイク保険とファミリーバイク特約の主な違いは、下記のとおりです。
■ファミリーバイク特約とバイク保険の特徴
ファミリーバイク特約 | バイク保険(任意) | ||
---|---|---|---|
台数制限 | なし | 1台(契約による) | |
補償内容 | 対人賠償 | ◯ | ◯ |
対物賠償 | ◯ | ◯ | |
自損事故 | △(契約による) | ◯ | |
搭乗者傷害 | × | ◯ | |
人身傷害 | △(契約による) | ◯ | |
ロードサービス | △(利用できない場合が多い) | ◯ | |
車両保険 | なし | あり | |
排気量区分 | 125cc以下 | なし | |
等級 | 影響しない | 影響する |
長期間加入するならバイク保険がお得
ファミリーバイク特約は、バイク事故を起こして保険金を受け取っても翌年以降の等級に影響せず、保険料は上がらないという特徴があります。その分、無事故でも等級が上がって保険料が割り引かれることもありません。
バイク保険の場合は、事故の有無によって等級が上下するため、事故で保険を使った場合、翌年以降の等級は下がり、それに応じて保険料は上がります。その反面、無事故の場合は等級が毎年上がっていき、何年間無事故でも保険料が変わらないファミリーバイク特約に比べ、割引率が上がって保険料が安くなる可能性があります。
複数台所有・短期間ならファミリーバイク特約がお得
また、短期間バイクを利用したい場合も、ファミリーバイク特約がおすすめできます。ファミリーバイク特約は利用しても等級に影響しませんが、その分等級によって保険料が割り引かれることもありません。長期間利用すると、バイク保険と比べて割高になることがありますが、一時的な利用であれば割安で利用できるでしょう。
そのほか、20代の家族がバイクに乗る場合もバイク保険の保険料は高額になりやすいため、家族の自動車保険にファミリーバイク特約を付けるほうが保険料を抑えられる場合があります。
ファミリーバイク特約の注意点
ファミリーバイク特約では、ロードサービスを利用できない場合が多いことにも注意してください。基本的にロードサービスは自動車保険の契約車を対象としているため、バイクは対象外となる場合が多いです。
また、ファミリーバイク特約を付帯しても、バイクの自賠責保険には加入が必要です。
ファミリーバイク特約で家族のバイク事故に備えよう
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