学資保険の選び方!加入前に見るべき3つのポイントを解説

学資保険の選び方を解説

学資保険の選び方で重要なのは、返戻率、保険料や払込期間、お金を受け取るタイミングなどを基準に、各商品を比較していくことです。

本記事では、学資保険の役割と合わせて、商品選びの際に見るべきポイントについて詳しく解説していきます。

学資保険の役割を理解しよう

学資保険の役割を理解しよう

学資保険の役割は、「教育資金の確保」と「子どもに対する保障」の大きく2つです。

具体的な保障内容は商品ごとに異なりますが、これらの特徴の大枠を理解しておくことで、自分の家族にとって必要な保障内容を提供している商品が見つけやすくなります。

まずは学資保険の特徴についてチェックしていきましょう。

学資保険は子どもの教育資金を確保するもの

学資保険とは、将来の子どもにかかる教育資金を準備するために加入する保険です。

教育資金の積み立てとして毎月一定の保険料を支払うことで、子どもが18歳や22歳などの満期年齢に達した際に、満期金としてまとまったお金を受け取れます。

このお金をもとに、子どもが高校や大学などへと進学する際に必要な各種費用を補うという仕組みです。
子どもの学習費にかかる金額は、文部科学省から下記のようなデータが発表されていますのでご参照ください。
※文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」より。

区分

公立
平均学習費総額

私立
平均学習費総額

幼稚園

165,126円

308,909円

小学校

352,566円

1,666,949円

中学校

538,799円

1,436,353円

高等(全日制)

512,971円

1,054,444円

親・保護者に万が一のことが起きても保障される

学資保険では基本的に、契約者(親・保護者)が死亡したり重度の障害を負うなどで保険料の支払いが不可能となった際、それ以降の保険料の支払いが免除される「保険料払込免除」特約が無料でセットされています。

この特約こそが学資保険ならではの特徴とも言える点です。万が一の事態が起きても保険が継続されて満期金がきちんと支払われるので、子供の教育資金をしっかりと残すことができます。

なお、特約の適用条件等については保険商品によって異なりますので、加入前にしっかりとチェックしておきましょう。

子どものケガや病気にも備えられる

学資保険では、子どものケガや病気に備えた保障がセットになっている商品も提供されています。
このようなタイプの学資保険は「保障型」とも呼ばれ、死亡保険金や育英年金、子供に入院や手術などが発生した際の医療保障など、様々な保障がセットになっている点が特徴です。

将来の教育資金の積み立てとともに、ケガや病気に備えられる点がメリットと言えるでしょう。

この「保障型」に対し、積み立てる金額(受け取れる金額)を大きくしたい方には「貯蓄型」の学資保険がおすすめです。
保障の範囲を減らす分、多くのお金を受け取れるような設定となっています。

なお、「保障型」と「貯蓄型」のいずれのタイプにしても具体的な保障内容は商品ごとに異なりますが、大まかな特徴だけでも把握しておくことで、目的に応じた学資保険を選びやすくなるでしょう。

学資保険を選ぶ際に見るべき3つのポイント

商品選びで見るべき3つのポイント

学資保険の役割や補償範囲を理解できたら、ポイントを絞って商品を比較していきます。
保険を選ぶ際に見るべきポイントを大きく3つに絞り、解説していきます。

返戻率

返戻率(へんれいりつ)とは、支払う保険料に対し、受け取れるお金の割合を示したものです。

この返戻率が高いほど、「これまで支払った保険料よりも、受け取れるお金の方が大きくなる」という意味になります。

返戻率の計算方法は次の通りです。
受け取った学資金額の総額 ÷ 支払った保険料の総額 × 100
例えば、保険料の支払総額が100万円、受け取った金額が「満期学資金」と「祝い金」合わせて110万円だった場合、返戻率は110%となります。

貯蓄性の高い商品を選びたい場合は、返戻率がどれくらいなのかをチェックしましょう。

ただし、子どものケガや入院などに対する医療保障などの特約を付ける場合は、その分返戻率が低めに設定されているケースもありますので、重視したい保障内容に応じて保険商品を選ぶことが大切です。

受け取る時期と金額

学資保険で受け取れるお金は「満期学資金」と「祝い金」の大きく2種類があり、それぞれ受け取れるタイミングと金額が異なります。
・満期学資金
「満期学資金」は、子供が17歳や18歳、22歳などの年齢に達し、満期日を迎えた際に受け取れる金額です。「祝い金」よりも受け取れる金額は大きく、まとまったお金を受け取ることができます。
※満期のタイミングは加入時に設定し、選択できる年齢は商品ごとに異なります。

例えば、「17歳満期」「18歳満期」と設定した場合、大学や専門学校の入学に必要な費用に充てることが可能です。

ただし、子どもが早生まれで大学入学の直前に誕生日を迎える場合、大学進学にかかる費用が必要なタイミングで手元にない可能性も考えられますので、その場合は「17歳満期」を選択肢に入れるなどを検討してみましょう。
・祝い金
「祝い金」は、満期を迎える前の小学校や中学、高校に進学する際に受け取れる一時金で、制服や教科書代などの各種費用の支払いに充てることができます。

ただし、「祝い金」として受け取った金額の分だけ、契約期間の最後に受け取れる「満期学資金」から差し引かれる形となりますので注意が必要です。

なお、加入する保険商品によっては祝い金が付いていないプランもありますので、必要に応じてプランを選択しましょう。

支払い期間と保険料

保険料と払込期間は非常に重要な視点です。

例えば、毎月8,000円を15年間などと定め、加入当時は支払うことができるプランだと考えていても、子どもが成長するに連れて出費が増え、保険料の支払いが苦しくなり解約せざるを得ない、といったケースも考えられます。

学資保険は途中で解約すると、それまでに支払った保険料に応じて「解約返戻金」が受け取れますが、受け取れる金額は払い込んだ保険料の総額よりも少なくなる場合もあるため、注意が必要です。

払込期間については、大きく次の2種類があります。
全期払い
加入から満期を迎えるまで、一定の保険料を支払い続けるタイプ。
※支払いペースは月払いや半年払い、年払いなどが選択できるものもあります。
短期払い
満期が来る前に支払いを終えるタイプ。
短期払いの方が返戻率は高くなるケースが多い反面、1回ごとの保険料負担が大きくなります。
※支払いペースは月払いや半年払い、年払いなどが選択できるものもあります。

口コミ・評判の高い学資保険を選ぶ

口コミ・評判の高い学資保険を選ぶ

実際に学資保険に加入しているユーザーの口コミや評判をもとに保険商品を選ぶというのも、1つの方法です。

オリコン顧客満足度ランキングでは、学資保険の加入者3,834名へのアンケート調査をもとに算出した「学資保険の顧客満足度ランキング」を発表しています。

ここからは、2024年に公開した最新のランキングから、TOP3をご紹介します。
■調査概要
データ更新日:2024/1/4
サンプル数:3,834人(調査時サンプル数4,350人)
規定人数:100人以上
調査企業数:14社(調査企業詳細
定義:学資保険または子ども保険を取り扱う保険会社
調査期間:2023/9/26〜2023/10/4(事前調査:2023/6/20〜2023/9/25)
調査対象:性別=指定なし 年齢=18〜59歳 地域=全国
条件:以下の条件を全て満たす人
1)過去4年以内に自分の子どもを対象とする学資保険に加入した人
2)子どもの年齢が満6歳までに加入した人
詳細:オリコン顧客満足度の調査・ランキング方法
設問内容:設問内容詳細

1位 東京海上日動あんしん生命

総合1位を獲得したのは、東京海上日動あんしん生命です。

さまざまな評価基準から順位付けを行う評価項目別ランキングにおいても、「加入手続き」「商品内容」「保険料」「アフターフォロー」の4項目で満足度1位を獲得しています。

ユーザーからは、「説明も丁寧かつわかりやすくて、なにせ掛け金が安く負担にならない。」(30代女性)、「保険のプランがシンプルでわかりやすい。」(40代男性)、などのコメントが寄せられています。

2位 ソニー生命

総合ランキング第2位はソニー生命

様々な指標から順位付けを行う評価項目別ランキングにおいては、「返戻率」の項目で満足度1位を獲得しています。

実際のユーザーからの声としては、「オンラインで完結できた。担当者もついて比較的分かりやすかった。」(40代男性)、「返戻率が他よりも高く、契約者に何かあった場合は保険料の払込みが不要となる。」(50代男性)、などのコメントが寄せられています。

3位 明治安田生命

総合ランキング第3位にランクインしたのは、明治安田生命です。

評価項目別の満足度でもそれぞれ高い点数を獲得し、「保険料」の項目においては満足度TOP3に位置しています。

実際のユーザーからの声としては、「受け取り率がよかった。子ども手当てが給付されてる間に払い込みが終了できるのがよかった。」(40代女性)、「近くに実店舗があるのと、担当がいるためネットより安心感ある。」(30代女性)、などのコメントが寄せられています。

学資保険選びでよくある質問

学資保険選びでよくある質問

最後に、学資保険選ぶ際に出てくる疑問点見落としがちなポイントについて、Q&A形式で整理しておきましょう。

契約者は誰に設定するべき?

学資保険を加入する場合、契約者は基本的に子どもの保護者になります。

保護者には、両親や祖父母などが該当しますが、加入時には契約者に対する年齢制限が55歳〜65歳までと設けられている場合が多く、両親が契約者となるケースが一般的です。

また、加入者の健康状態によっては、払込免除特約などを付加できない場合もあります。

このような観点からも、家族の中でも世帯収入の割合が大きい働き世代の方を契約者としておくのがベターと言えるでしょう。

加入するタイミングはいつがおすすめ?

学資保険に加入できる子どもの年齢は、0歳(出産140日前)〜7歳前後と設定されているケースが一般的です。

加入はなるべく早い方が、メリットがあると言えるでしょう。

理由としては、加入時期が早い方が保険料が安くなる傾向にあることと、加入時期が長くなることで返戻率が高くなる傾向にあるためです。

現在では、出産140日前ごろから加入できる保険もありますので、忙しさや時間的なゆとりを持てる妊娠中の加入を検討しても良いかもしれません。

特約は付帯すべき?

特約とは、契約者が任意で付加することのできる保障内容のことです。

特約を付ける場合は付けない場合と比べ返戻率が下がる傾向にあるため、返戻率も重視したい場合は付加する保障をしっかりと吟味する必要があります。

学資保険で付加できる特約の種類としては、「医療保障」や「死亡保障」などが該当します。

医療保障には、「入院給付金特約」や「手術給付金特約」などがあり、病気やケガに備えられます。

死亡保障は「育英年金特約」などが代表的です。こちらは、契約者が死亡したり、高度な障害を負った場合に保険料の支払い免除のみならず、満期まで所定の年金が受け取れる制度です。

学資保険の仕組みを理解して、目的にあった保険を選ぼう

目的にあった保険を選ぼう

加入する学資保険選びで大切なポイントは、保険の役割を理解し、必要なポイントをしっかりと比較することです。

返戻率やお金を受け取るタイミング、保険料や払込期間などの観点から、家族の目的に合った保険商品を選択しましょう。

また、実際の加入者による口コミや評判をチェックすることも大切です。

学資保険は20年前後の加入期間となるケースが多いため、様々な点を比較し、安心できる保険商品選びを行いましょう。
オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

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