30代におすすめの生命保険の選び方は?ライフスタイル別のポイントも解説

30代におすすめの生命保険の選び方は?ライフスタイル別のポイントも解説

結婚や出産といったライフイベントの多い30代には、どのような生命保険が必要なのでしょうか。大きなライフイベント発生時は生命保険見直しのタイミングといえ、状況に合わせて保障内容を最適化する必要があります。

この記事では30代の人に生命保険が必要な理由や、ライフスタイル別の生命保険選びのポイントなどを解説します。自分の状況に合う保険選びの参考にしてください。

mokuji目次

  1. 30代で生命保険が必要な理由
    1. ライフステージに応じた保障を準備するため
    2. 30代に多い病気や不慮の事故に備えるため
  2. 30代の生命保険加入率と保険料の現状
  3. ライフスタイル別の生命保険選びのポイント
    1. 未婚の30代向けの生命保険選び
    2. 既婚で子どもがいない30代向けの生命保険選び
    3. 子どもがいる30代向けの生命保険選び
  4. 死亡保険・医療保険・がん保険の選び方
    1. 定期保険 vs 終身保険 どちらを選ぶべき?
    2. 医療保険・がん保険の選び方
  5. 生命保険選びでよくある質問
    1. Q. 30代で保険を見直すタイミングは?
    2. Q. 子どもがいる場合、どのような保険が必要ですか?
    3. Q. 保険料を抑えつつ、しっかりと保障を得る方法は?
  6. ライフイベントが多い30代、自分に合った保険を見つけよう

30代で生命保険が必要な理由

30代で生命保険が必要な理由

30代はさまざまなライフイベントでお金が必要なため、できることなら生命保険に加入したくないと考える人もいるかもしれません。最初に、30代で生命保険が必要となる主な理由を解説します。

ライフステージに応じた保障を準備するため

30代の人は、ライフステージに応じた保障の準備が必要です。厚生労働省の「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、平均初婚年齢は夫31.1歳、妻29.7歳であり、第1子出生時の母の平均年齢は31.0歳となっています。つまり、30代には結婚や出産といったさまざまなライフイベントが集中しているのです。

たとえば、未婚で貯蓄のあまりない人は、まず自身の医療保障を準備しておくと安心です。一方、結婚して子どもがいる場合は、世帯主の死亡保障や子どもの教育費準備など、家族全体の生活を守るための保障が必要になります。

このように30代はライフステージが大きく変化する時期であり、状況の変化に合わせて必要な保障を見直し、万一の際に備えておく必要があるのです。

30代に多い病気や不慮の事故に備えるため

30代の人にはがんや心疾患、精神疾患のような重大疾病への備えが必要です。先述の厚生労働省の「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、30代の死亡原因の上位にはがんや心疾患が含まれており、これらの病気への備えが必要です。また、30代の死亡原因の最上位は自殺であり、精神疾患との関連が考えられます。医療保険に加入すると、精神疾患を含めた病気や事故によるケガのリスクに備えられます。

特に蓄えが少ない人は万が一の際の経済的ダメージが大きいため、保険での準備が欠かせません。30代のうちに適切な保険に加入して将来の不安に備えましょう。

30代の生命保険加入率と保険料の現状

30代の生命保険加入率と保険料の現状

30代のうち、どのくらいの人が生命保険に加入しているのか、気になる人もいるでしょう。ここでは、生命保険文化センターの2022年度「生活保障に関する調査」のデータから、30代の人の生命保険加入率と支払う保険料を紹介します。

この調査によると、30代の生命保険加入率は男性81.5%女性82.8%と高水準で、男女差はわずかです。一方、年間払込保険料は男性が19.9万円女性が14.0万円と、男性が約1.4倍高くなっています。

この差は男性が主な生計維持者として、家族の生活保障を重視する傾向があるためといえそうです。これに対し、女性は出産や育児により一時的に収入が減少したり、仕事を辞めたりするケースが考えられます。そのため、保険料の負担が少なく、保障を手軽に確保できる生命保険を選ぶ傾向があると推測されます。

30代は結婚や出産など、ライフイベントが多い時期です。ライフステージの変化に応じて自身に必要な保障内容を見直し、最適な保険選びをするようにしましょう。

ライフスタイル別の生命保険選びのポイント

ライフスタイル別の生命保険選びのポイント

続いて、ライフスタイル別の生命保険選びのポイントを詳しく解説します。

未婚の30代向けの生命保険選び

独身の30代の人は、自身の医療保障や働けなくなったときのリスクへの備えを最優先にしましょう。独身の場合、配偶者や子どもがいないため、死亡保障の必要性は低いと考えられます。その一方で、蓄えが少なく、病気やケガで入院したり、働けなくなったりすると生活が苦しくなる人もいるでしょう。また、貯蓄が苦手な人は、毎月強制的に保険料が引き落とされる個人年金保険などを活用すると、無理なく将来に向けた資産形成ができます。

具体的な商品としては、以下のような保険が考えられます。

●医療保険:病気やケガによる入院や手術への備え
●がん保険:がんの治療への備え
●就業不能保険:病気やケガで働けなくなるリスクへの備え
●終身保険(または定期保険):最低限の死亡整理資金の備え
●個人年金保険:老後資金準備

自身に必要な保障を適切に組み合わせ、保障内容とともに保険料も最適化するように心がけましょう。

既婚で子どもがいない30代向けの生命保険選び

既婚で子どもがいない30代は、夫婦の働き方によって保険選びのポイントが変わります

30代で子どもがいない夫婦の場合、共働きであればお互いの収入で生活を支えているため、どちらかに万が一のことがあっても、遺された配偶者が経済的に困窮する可能性は低いでしょう。一方、片働きの場合は収入源が1つであるため、死亡保障の重要性が高まります。

死亡保障について検討する場合に注意すべきなのは、遺族年金についてです。子どものいない配偶者は遺族基礎年金を受けられず、遺族厚生年金も30歳未満の妻は5年間の有期年金となります。さらに、遺族厚生年金の見直しも検討されており、将来的に保険による備えの重要性が高まる可能性があります。

子どもがいない夫婦の場合、早い時期からの老後資金準備が必要です。個人年金保険などで、余裕資金をコツコツ積み立てていきましょう。

以上の内容から、子どものいない30代の夫婦に適した保険は、以下のとおりです。

●医療保険:病気やケガによる入院や手術への備え
●がん保険:がんの治療への備え
●就業不能保険:病気やケガで働けなくなるリスクへの備え
●定期保険:遺された配偶者の生活が困窮しそうな場合
●終身保険:最低限の死亡整理資金の準備
●個人年金保険:老後資金準備

専業主婦(夫)には医療保険・がん保険の必要性が高いと考えられます。また、就業不能保険は主に片働き世帯にニーズがあり、共働き夫婦の必要性は低めです。それぞれの保険の特徴を理解し、家庭に合う保険を組み合わせましょう。

子どもがいる30代向けの生命保険選び

子どもがいる30代夫婦は、万一の際に子どもの生活や教育資金を確保する必要があるため、保障のニーズが高くなります。共働き夫婦の場合、どちらかが亡くなっても遺された配偶者が子育てと仕事を両立できるよう、十分な死亡保障の準備が必要です。片働き夫婦の場合、特に主たる生計維持者の死亡保障を手厚くする必要があります。

また、子どもの教育資金を考慮し、学資保険も組み合わせるとよいでしょう。さらに、専業主婦(夫)や自営業者といった社会保障が薄い人は、医療保険やがん保険の加入も必要です。主たる生計維持者は病気やケガで働けなくなった場合に備え、必要に応じて就業不能保険も検討しましょう。

子育て世代は支出が増える時期でもあるため、保険料負担が大きくなりすぎないよう、掛け捨てタイプの保険商品を上手に取り入れましょう。

掛け捨てタイプの保険については、以下の記事も参考にしてください。
掛け捨て型生命保険のメリットは?貯蓄型との違いもわかりやすく解説


以上の内容から、子どものいる30代に適した保険は、以下のとおりです。

●医療保険:病気やケガによる入院や手術への備え
●がん保険:がんの治療への備え
●就業不能保険:病気やケガで働けなくなるリスクへの備え
●定期保険(または収入保障保険):収入のある人の死亡への備え
●終身保険:最低限の死亡整理資金の準備
●学資保険:教育資金準備

子どものいる30代の場合、子育てにさまざまな費用がかかり、老後資金準備の余裕がないケースも多いと考えられます。その場合、教育費準備を優先し、老後資金は子育てが一段落してから準備を始めるとよいでしょう。

死亡保険・医療保険・がん保険の選び方

死亡保険・医療保険・がん保険の選び方

ここでは、死亡保険・医療保険・がん保険の選び方のポイントを解説します。

定期保険 vs 終身保険 どちらを選ぶべき?

被保険者に万一のことがあった場合に備える死亡保険には、大きく分けて定期保険終身保険の2種類があります。定期保険とは「10年間」「60歳まで」といった保険期間があらかじめ定められた保険で、収入保障保険も定期保険の一種です。基本的に掛け捨てであるため、比較的保険料が手頃です。一方、終身保険は保険期間が一生涯で貯蓄性があるため、定期保険に比べて保険料は割高な傾向があります。

それぞれの特徴は、以下のとおりです。

定期保険

終身保険

保障期間

一定期間(満期あり)

一生涯

保険料

割安 ※同等の保障内容の終身保険と比較

割高 ※同等の保障内容の定期保険と比較

解約返戻金

なし(一部例外あり)

あり

適するケース

・一定期間の高額な保障が必要な場合(子育て期間中の死亡保障など)
・保険料を抑えたい場合

・死亡整理資金の準備
・相続対策
・解約返戻金を教育資金や老後資金に活用したい場合

30代の子育て世帯では子どもが小さいうちは手厚い死亡保障が必要ですが、子どもが独立した後は必要なくなります。その場合、高額の保障が必要な期間だけ加入できる定期保険が役立つでしょう。一方、葬儀費用などの死亡整理資金の準備には終身保険が適しています。

また、どちらか一方でなく、定期保険と終身保険を組み合わせて加入し、大きな保障が不要になったら終身保険だけ残すといった活用法も考えられます。ライフステージの変化に応じて最適な保障の確保を心がけましょう。

医療保険・がん保険の選び方

30代で医療保険やがん保険を選ぶ際には、以下のポイントを押さえましょう。

●保険料と保険期間のバランス
●女性特有のリスク
●先進医療

医療保険の多くは終身保障タイプで、払込期間が終身払い短期払い(一定期間の払込)の2種類に分かれます。短期払いは総支払額を抑えられますが、30代では将来的に医療保険を見直す可能性も高いでしょう。将来的な家計の見直しや保障内容の変更を視野に入れるなら、終身払いがおすすめです。

女性が医療保険に加入する場合、出産前に手続きをすませましょう。通常の分娩は医療保険の対象外ですが、ほとんどの商品で切迫早産や帝王切開などによる入院や手術は保障を受けられます。30代は乳がんリスクが急増する年代であり、がん保険の検討も重要です。また、女性特有の病気のリスクに備え、女性向けの医療保険も検討してみましょう。

特にがんの治療では、先進医療を受ける場合があります。先進医療は公的医療保険が適用されないため、自己負担が大きくなります。先進医療特約があれば先進医療にかかる技術料が保障されるため、加入する医療保険やがん保険に先進医療特約が付いているかどうかもチェックしておきましょう。

生命保険選びでよくある質問

生命保険選びでよくある質問

最後に、30代の生命保険選びでよくある質問に回答します。

Q. 30代で保険を見直すタイミングは?

30代で保険を見直すタイミングは、主に以下のようなライフイベントが発生したときです。

●結婚・出産
●転職・起業
●マイホームの取得

30代は、20代で加入した保険が現在のライフスタイルに合わなくなったり、更新時期を迎えたりする場合があります。特に結婚や出産、マイホームの取得といった大きなライフイベントの発生時は、保険の加入・見直しに最適なタイミングといえます。ライフイベントごとに保険の見直しを行い、ライフスタイルの変化に合わせて過不足のない保障を備えるようにしましょう。

保険の見直しについては、以下の記事も参考にしてください。
生命保険の見直しのポイントは?タイミングや注意点もわかりやすく解説

Q. 子どもがいる場合、どのような保険が必要ですか?

30代で子どもがいる場合、以下のような保障が必要と考えられます。

●手厚い死亡保障
●医療保険・がん保険
●就業不能保険
●学資保険

30代で子どものいる家庭は、保障のニーズが高いと考えられます。ただし、支出も増える時期なので家計とのバランスを考え、死亡保障は掛け捨て型を中心に貯蓄型と組み合わせるのがおすすめです。また、社会保障の薄い自営業者などは働けないリスクに備え、就業不能保険の加入も検討しましょう。子どもの教育資金も学資保険で計画的に準備するといった、ライフスタイルに合った保険選びが大切です。

学資保険を検討する場合、以下の記事も参考にしてください。
学資保険「貯蓄型」「保障型」の違いは?特徴やメリット・デメリットを解説

Q. 保険料を抑えつつ、しっかりと保障を得る方法は?

30代で保険料を抑えて必要な保障を確保するには、以下のようなポイントがあります。

●掛け捨て型の保険を中心に加入する
●必要な保障を見極める
●若いうちに加入する

30代は保険のニーズが高まる一方、支出も多くなる時期です。必要な保障をしっかり見極め、掛け捨て型の保険を中心に加入すると、保険料を抑えつつ万一に備えられるでしょう。また、保険料の手頃な若いうちの加入がポイントです。

ライフイベントが多い30代、自分に合った保険を見つけよう

30代は結婚、出産、マイホーム購入といったライフイベントが集中する時期です。それに伴い、必要な保障も大きく変化します。自身の状況に応じて、医療保険、死亡保障、就業不能保険、学資保険などを適切に組み合わせることが重要です。同時に、家計の負担とのバランスも考慮し、掛け捨て型と貯蓄型を上手く活用しましょう。

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