2016年08月18日 09時40分

2億円を超えたケースも!? 物損事故の「高額判例」を紹介

損事故を起こして損害を与えたら、どの程度の金額が必要になるのか? 実際の判例を紹介する [拡大する]

損事故を起こして損害を与えたら、どの程度の金額が必要になるのか? 実際の判例を紹介する

 人命に関わる人身事故の場合、賠償金が1億円を超えることは珍しくない。では、物損はどうだろうか? 自動車保険の対物賠償では、無制限のほかに5000万円、1000万円、またはそれ以下など保険金を選択することができ、おさえるほど保険料は安くなるが、いざ事故を起こして損害を与えてしまった場合、どの程度の金額が必要になるのだろうか。実際の判例を確認してみよう。

■対象物によっては「2億超え」も…

 損害保険料率算出機構のディスクロージャー最新版『自動車保険の概況』(2014年度)によると、過去の高額賠償判例は以下の通り。

・2億6135万円/積荷(呉服など)/1994年判決
・1億3580万円/店舗(パチンコ店)/1996年判決
・1億2037万円/電車、線路、家屋/1975年判決
・1億1798万円/トレーラー/2007年判決
・1億1347万円/電車/1998年判決
 
 この5件は、すべて1億円を超える賠償を命じられている。さらに見ていこう。

・6124万円/積荷/2000年判決
・4141万円/積荷/2008年判決
・3391万円/大型貨物車、積荷/2004年判決
・3156万円/4階建てビル/2001年判決
・3052万円/店舗(サーフショップ)/2001年判決

 以上が認定損害額の上位10例となる。だが、このほかに裁判にはならず示談で高額賠償が決定した事故も多くあるだろう。

■対物賠償はできれば「無制限」を選択

 電車や店舗絡みの事故で損害額が高額になるのは想像しやすい。だが「積荷」は、一見しただけでは中身がわからないケースが多いので、事故を起こしたときに想定外の金額に驚くはずだ。

 交通事故はいつ起きてもおかしくないうえ、相手も賠償金額も選ぶことは不可能。ドライバーができるのは、備えをしっかりしておくことだ。自動車保険の対物賠償は、できれば無制限をオススメする。

(文/西村有樹)

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