2016年07月06日 09時30分

意外と知らない【自動車保険】 損保が示談交渉できない事故もある!?

事故にあった場合の過失割合や損害額について話し合う「示談交渉」とは? [拡大する]

事故にあった場合の過失割合や損害額について話し合う「示談交渉」とは?

 警察庁交通局によると、日本では昨年、53万6899件の交通事故が発生(※)。特に自動車を利用している場合、誰もが事故のリスクと隣り合わせであり、たとえ自動車保険に加入しているからといっても、安心してはいられない。

 もし事故に遭ったら、当事者同士が過失割合や損害額について話し合う必要がある。これが「示談交渉」と呼ばれるものだ。保険会社が本人に代わって交渉するサービスもあるので、今回はその仕組みについて解説しよう。

■保険会社に示談交渉を任せるメリット

 事故を起こすと、対人賠償や対物賠償などの責任を問われる。加害者と被害者がいる場合、双方の感情が複雑に絡み、当事者同士で話し合って和解するのは想像以上に難しい。そんな時に心強いのが、保険会社の示談交渉サービスだ。

 これは、保険会社の担当者が、過失割合や損害額についての交渉を代行するというもの。本人が必要書類を提出したり、事故状況を伝える必要はあるが、当事者同士よりも感情的になることがないので、交渉がまとまりやすい。

■代行してもらえないケースもある

 保険会社の示談交渉サービスは、使えないケースもある。例えば、「自分に過失がない」「相手が保険会社との交渉に同意しない」「相手の損害額が対人賠償保険や対物賠償保険の限度額を明らかに超えている」といった事故だ。

 こうした場合、弁護士に相談することもあるだろう。その際、役に立つのが「弁護士費用特約」だ。調停や訴訟などを頼む際の費用も保険金から支払われるので、おさえておきたい。

 事故に遭ったら、まずは被害状況を確認し、負傷者がいる場合は救護を優先すること。その後、警察に事故の届けを出すことを忘れてはならない。警察を呼ばずに安易に当事者同士で話し合いを始めると、トラブルが起きやすいので、必ず届け出てから保険会社へ連絡してほしい。

(※)『平成27年における交通事故の発生状況』より

<記事/内村しづ子>
CFP(R)認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP事務所マネーサロンキャトル代表(http://money-quatre.jimdo.com/)。「働く女性が楽しい人生を送るためのお金の知識」を発信。女性の気持ちに寄り添うマネー講座やコラム執筆を積極的に行っている。

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