水の成分〜ナトリウム〜
ナトリウムとは
ナトリウムの一日の摂取量目安は成人の場合、600mg/日です。これは食塩にすると1.5mgになります。通常の食事では1.5mgを下回ることはありませんが、高温環境での労働や激しい運動をしたときは相当量のナトリウムが失われます。ミネラルウォーターにはミネラル(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム)を多く含んだ硬水と少ない軟水がありますが、運動後に適しているのは硬水でしょう。
ナトリウムを多く含む食品は、干物や漬物、塩辛、ハム、麺類、佃煮、塩蔵品(たらこ、塩鮭)、練り製品(かまぼこ、さつま揚げ)などです。
ナトリウムの効能
・細胞の浸透圧を調節する
人間の体は細胞内にはカリウムが、細胞外にはナトリウムが多く存在し、細胞の浸透圧を調節しています。ただし、ナトリウムを摂り過ぎると細胞内から水分が血液中に染み出してしまい、細胞外液が増加し、高血圧の原因となります。
・酸やアルカリのバランスを調節する
血液は通常、pH7.4の弱アルカリ性です。激しい運動をすると酸性になりますが、pH7を切ると呼吸困難になり、pH6.8を下回ると死に至ります。ナトリウムは酸を中和する効果があり、血液中のpHを正常に保つ働きがあります。
・神経機能や筋肉の収縮を正常に保つ
ナトリウムがカリウムの多く存在する細胞内に移動すると、シグナルが伝えられます。これは筋肉の収縮に関係するシグナルであり、ナトリウムとカリウムのバランスが崩れてしまうと筋肉が正常に働くなり、けいれんが起こることがあります。
・栄養素の吸収を助ける
ナトリウムの効能として、消化された栄養素が小腸から血液中にとけ込むことを助けます。