2017年06月15日 09時20分

「運転者条件」によって自動車保険料はどう変わる?

運転者の年齢や範囲によって自動車保険料はどう違うのか [拡大する]

運転者の年齢や範囲によって自動車保険料はどう違うのか

 自動車保険料は、加入する保険会社やプランの選び方によって変わる。運転者によって自動車事故のリスクも変動するため、運転者条件に合わせて保険料が変わる特約を用意している保険会社が多い。そこで今回は、「運転者年齢条件特約」と「運転者家族限定特約」について解説する。

■運転者年齢条件特約とは

 「平成26年中の交通事故の発生状況」(警察庁交通局)によると、警察庁統計の運転免許保有者10万人あたりの年齢層別交通事故件数において、16歳から29歳までの若年層の運転事故件数が多いことが明らかとなっている。このような背景もあり、若者の保険料は30歳代以降の年齢層と比べると保険料が高くなる傾向にある。

 自動車保険会社ごとに年齢条件の設定区分は異なるが、たとえば、「年齢制限なし/21歳以上/26歳以上/30歳以上/35歳以上」の中から選ぶケースが一般的だ。この特約では、運転をする人のうち最も若い人の年齢により、どの年齢条件を選ぶかを決める必要がある。

 運転者年齢条件の適用範囲は、主に運転する記名被保険者とその配偶者、記名被保険者(または配偶者)と同居している親族までだ。それ以外の「別居の未婚の子」などが臨時で運転する場合は、年齢に問わず補償される(ただし、運転者家族限定特約を付けている場合は補償外)。

 一方、記名被保険者の年齢による保険料率区分を設けている自動車保険会社もある。例えば、ある保険会社では、主に運転する記名被保険者である親に合わせた保険料を設定し、同居の子どもの補償分を追加するという方法を採用している。運転者年齢条件特約では、子どもを補償の対象に加えることで保険料が高くなるが、親の年齢にあわせた保険料なので値上がりの幅を緩やかにすることができる。

■運転者家族限定特約とは

 運転者の範囲によっても自動車保険料は変わる。運転する人を限定することで保険料が割り引かれるが、範囲外の人が運転をして起こした事故では、保険金は支払われない点に注意して範囲を設定しよう。運転者の範囲例には以下のようなものがある。

(1)運転者を本人(記名被保険者)に限定
(2)運転者を夫婦(本人と配偶者、内縁関係も含む)に限定
(3)運転者を家族に限定(家族とは配偶者と、同居の親族・別居の未婚の子)

 自動車保険の契約では、年齢条件や運転者の範囲限定の特約を利用することで保険料を抑えられる。条件から外れるケースでは補償をしてもらえないことに注意しながら、お得なプランを設定してみてはいかがだろうか。

※情報はすべて2017年6月14日現在

【文/稲森真美】
2級ファイナンシャル・プランニング技能士。相続や年金、教育費など、生活に密着したお金に関する話をわかりやすく伝えるためにライターとして活動中。

【監修/SAKU】

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