車内外身の回り品補償特約とは?補償内容を解説

車内外身の回り品補償特約とは?補償内容を解説

自動車保険に付帯できる特約のひとつに、「車内外身の回り品補償特約」があります。これはいったい、どのような内容の特約なのでしょうか。
車内外身の回り品補償特約の内容や特約が適用される条件のほか、補償を受けた際の等級の扱いなどについて解説します。

車内外身の回り品補償特約は、事故による車内外の荷物の損害を補償する特約

車内外身の回り品補償特約とは、事故や自動車の盗難などで、保険を契約している自動車の車載の荷物が損害を受けた場合、その補償を受けられる特約です。車内身の回り品補償特約、身の回り品補償特約と呼ばれることもあります。

例えば事故の衝撃で、トランクに積んでいたゴルフクラブが曲がってしまったり、車外のキャリアで固定されていたスノーボードが割れてしまったりした場合が対象です。
保険会社によっては、自動車から一時的に持ち出された荷物が損害に遭った際も、補償が受けられる場合があります。

車内外身の回り品補償特約で補償される金額

車内外身の周り品補償特約で補償される金額の上限や、設定される免責金額は保険会社によって異なり、補償される金額の上限は10万〜50万円程度、免責金額(自己負担額)は3,000〜5,000円程度であることが多いです。

実際に補償される金額は、定められた上限額の範囲内で、実際の損害額から免責金額を差し引いた額になります。
例えば、補償される金額の上限が30万円、実際の損害が20万円、免責金額が5,000円の場合、実際の損害額の20万円から免責金額の5,000円を引いた19万5,000円が補償される金額となります。

なお、損害額はそのものの購入金額ではなく、損害があった時点での時価になる点に注意しましょう。
例えば、20万円で購入したカメラが事故によって破損した場合でも、その時点でのカメラの時価が10万円だったなら、実際の損害は10万円という扱いになります。

車内外身の回り品補償特約で補償を受ける条件

車内外身の回り品補償特約で補償が受けられるのは、「自動車事故によって生じた損害」を受けた場合に限られます。一般的に、ここでいう「事故」には、交通事故のほか、車両の盗難も含まれますが、車上荒らしに遭って車に積んでいた荷物のみが盗まれた場合、特約が適用されるかどうかは、保険会社によって異なります。
補償の対象外になるケースは、保険会社によって細かく規定されているので、特約を検討する際は確認することが大切です。なお、代表的な例として「地震、噴火またはこれらによる津波」「詐欺または横領」があります。

また、車内外身の回り品補償特約を付帯できるのは、基本的に車両保険に加入している場合に限られます。ただ、少数ながら、車両保険に加入していなくても特約を付帯できる保険会社もあります。

車内外身の回り品補償特約で補償される物、補償されない物

車内外身の回り品補償特約で補償される物、補償されない物

車内外身の回り品補償特約で補償される物とされない物は、保険会社によって多少の違いがあります。一般的に、保険の対象となるのは以下のような物です。

車内外身の回り品補償特約で補償される物の例

  • ゴルフクラブ
  • スキー板、スノーボード
  • サーフボード
  • 食器や花瓶
  • カメラ
  • 衣類
スキー板やスノーボード、サーフボードなどは、座席やトランクなど車内に積んでいる場合に加え、キャリアに固定している場合も対象になることが多いです。
ただし、車上荒らしなどによる盗難による損害が補償される場合でも、キャリアに固定された物の盗難は対象外となっているケースがあります。

一方で、一般的に補償対象とならない物の例は、以下のとおりです。

車内外身の回り品補償特約で補償されない物の例

  • ノートパソコン
  • タブレット、スマートフォンなどの通信機器
  • 貴金属や宝石
  • 美術品や骨董品
  • 通貨、有価証券、クレジットカード、印紙、切手
  • 動物、植物
  • 記録媒体に保存されている電子データ
車両が盗まれた結果、車内に置いていた現金やスマートフォン、ノートパソコンなどがいっしょに盗まれても、これらは補償されないことに注意しましょう。

カーナビは補償される?

カーナビは、自動車に組み込まれているかどうかによって扱いが異なります。

自動車の購入時に組み込まれる純正タイプのカーナビなど、車に組み込まれているカーナビは車の一部とみなされ、車内外身の回り品補償特約の補償対象には含まれないのが一般的です。このようなカーナビは、車両保険で補償されます。

後付けで、元々自動車に組み込まれていないタイプのカーナビは、ほとんどの場合、車内外身の回り品補償特約の補償対象になります。

車内外身の回り品補償特約を使うと等級はどうなる?

車内外身の回り品補償特約を使った場合、等級が下がるかどうかは保険会社によって扱いが異なります。

ノーカウント事故扱いで等級に影響がない保険会社もありますし、1等級ダウン事故扱いで1等級下がる保険会社もあります。
1等級ダウン事故扱いの場合は等級が1等級下がり、翌年度の保険料が高くなってしまうため、損害の程度によっては特約を使わないという選択をしたほうがいいでしょう。

車内外身の回り品補償特約は内容をしっかりチェックしよう

車内外身の回り品補償特約は、保険会社によって補償対象となる物の範囲や補償金額、使った場合の等級の扱いなどが異なります。どのような条件で補償がされるのか、加入前によくチェックすることが欠かせません。
高価な荷物を車に積むことが多く、車内外身の回り品補償特約の付帯を考えている場合は、各保険会社の内容を比較・検討した上で、自分に合ったものを選んでみてください。

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