家を建てる際の頭金はいくら?平均費用やマイホーム購入時の注意点

家を建てる際の頭金はいくら?平均費用やマイホーム購入時の注意点

家を建てるとき、「頭金はいくら必要?なくても問題ない?」と悩む方は多いものです。頭金を多く払えば月々の返済額や利息負担を軽減できる一方、貯めるのに時間がかかり、住宅購入のタイミングを逃すリスクもあります。

本記事では、住宅購入時の頭金の相場や支払うメリット・デメリットを詳しく解説します。安心してマイホーム購入の準備を進めるために、これから家を購入する予定の人はぜひ参考にしてください。
松田聡子

監修者松田聡子

金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て独立系FPとして開業。
企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在はFP業務に加え、金融ライターとしても活動中。

mokuji目次

  1. 住宅ローンにおける頭金とは
    1. 頭金の役割
    2. 頭金と手付金の違い
  2. 家を建てる際の頭金の費用相場
  3. 頭金ゼロでも住宅ローンは組める?
  4. 頭金なしとありの場合の住宅ローン返済シミュレーション
    1. 2,000万円の家の場合
    2. 2,500万円の家の場合
    3. 3,000万円の家の場合
    4. 3,500万円の家の場合
    5. 4,000万円の家の場合
    6. 5,000万円の家の場合
  5. 住宅ローンを組む際の頭金のメリット
    1. 住宅ローンの審査承認を得やすくなる
    2. 住宅ローンの負担が少なくなる
  6. 住宅ローンを組む際の頭金のデメリット
    1. 住宅ローン控除で戻ってくる税金が少なくなる
    2. 頭金を貯めるのに時間がかかり住宅購入が遅れる
  7. 住宅ローンの頭金を払う際の注意点
    1. 貯蓄のすべてを頭金にしない
    2. 頭金が少ないと金利が高くなる
  8. 住宅ローンの頭金の額を決めるには、総合的な資金計画が必要

住宅ローンにおける頭金とは

住宅ローンにおける頭金とは

住宅ローンを組む上で、頭金は必要なのでしょうか。住宅ローンを活用するためには、頭金の役割とその影響を理解することが重要です。

頭金の役割

住宅購入時には、多額の費用が必要となります。特に注文住宅の場合は数千万円が必要となり、全額を一括で支払える人は限られるでしょう。

その場合、一般的には住宅ローンを組むことになりますが、その際に「自己資金の一部」として先に支払うのが「頭金」です。

頭金は、その額が多いほど住宅ローンの借入額は減少します。月々の返済負担を軽減したい場合には、頭金を用意するのがおすすめです。

頭金と手付金の違い

家を建てるときの手付金頭金は重要な役割を担いますが、その性質と目的には違いがあります。

頭金住宅ローンを組む際に支払う自己資金の一部で、多いほど借入額が減り、返済負担の軽減が見込めます。

一方、手付金不動産購入の意思を確認するために支払う金額で、通常、物件価格の5〜10%程度です。

この手付金は、買主が取引の取り消しを行った際には返還されず、売主が取り消した場合には買主に倍額が返還されます。手付金額は売主が決め、買主が自由に設定することはできません。

注文住宅の場合、手付金は土地の売買契約時家屋建築契約時に必要となり、最終的な購入資金から差し引かれます。

家を建てる際の頭金の費用相場

家を建てる際の頭金の費用相場

住宅購入に際して頭金の費用相場を知ることは、資金計画を立てる上で重要です。

住宅金融支援機構の「2023年度 フラット35利用者調査」では、異なるタイプの住宅における平均的な所要資金と融資資金が公開されており、その差額(自己資金)が頭金と考えられます。特に、注文住宅や新築マンションの購入者は、相対的に高い割合の頭金を支払っていることがわかります。
住宅のタイプ別の所要資金と融資資金
住宅タイプ 所要資金 融資資金 差額(自己資金)
土地付注文住宅 4,903万円 4,171万円 732万円
マンション 5,245万円 3,889万円 1,356万円
建売住宅 3,603万円 3,092万円 511万円
注文住宅 3,863万円 3,040万円 823万円
中古マンション 3,037万円 2,393万円 644万円
中古戸建 2,536万円 2,182万円 354万円

※住宅金融支援機構「2023年度 フラット35利用者調査」

住宅のタイプによって必要な頭金の額は大きく異なるため、購入希望の住宅に応じた資金計画を立てることが必要です

その際、頭金を多く用意することで住宅ローンの借入額を減らし、将来的な返済負担を軽減できることも考慮しましょう。

頭金ゼロでも住宅ローンは組める?

頭金なしでも住宅ローンは組める?

近年では、頭金なしでも組める住宅ローンがあります。

かつての住宅市場では、住宅ローンを組む際には頭金を拠出するのが一般的であり、頭金なしのローンはまれでした。

しかし、最近の金融市場の変化に伴い頭金なしの住宅ローンも登場し、すぐに大きな資金を用意できない人にとって、魅力的な選択肢が増えたといえます。
頭金なしの住宅ローンは、預貯金が少ない場合でも、安定した収入や良好な信用情報があれば利用可能です。

ただし、頭金がない場合は借入総額が増えるため、金融機関の審査が厳しくなる傾向があります。借入額が大きくなることで返済リスクが高まることから、収入の安定性や信用状況をより厳密に評価されるかもしれません。また、月々の返済額もそれに比例して大きくなります。

さらに、頭金がないことでローンの全期間にわたる金利負担も増加し、最終的な支払い総額が増える傾向にある点には注意が必要です。

そのため、頭金なしで住宅ローンを利用する場合は、長期的な計画をしっかりと立て、月々の返済額やトータルでの返済額に注意を払う必要があります。

また、将来的な収入の変動や市場の変化にも目を向け、柔軟に対応できる計画を立てることも大切です。

頭金なしとありの場合の住宅ローン返済シミュレーション

頭金なしとありの場合の住宅ローン返済シミュレーション

頭金の有無やその金額は、住宅ローン返済にどれほど影響を与えるのでしょうか。

ここでは、物件価格別に「頭金なし」「頭金10%」「頭金20%」の3つのパターンで、毎月の返済額や総返済額がどのように変わるのかを具体的にシミュレーションします。

ご自身の予算に近い価格帯を参考に、無理のない資金計画を立てるための判断材料としてご活用ください。

なお、シミュレーションの前提条件は以下の通りです。
■金利: 年0.5%(変動金利)
■返済期間: 35年
■返済方法: 元利均等返済
■その他: ボーナス払いは考慮していません。
これは、住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2024年10月調査)】」で、利用者の借入金利は「0.5%以下」が最も多く(37.1%)、返済期間は「30年超〜35年以内」が最も多い(48.6%)という近年の傾向を反映したものです。

2,000万円の家の場合

物件価格2,000万円のケースを見てみましょう。

頭金がない場合は月々の返済が約5.2万円ですが、200万円(10%)の頭金を用意すると約4.7万円に、400万円(20%)用意すると約4.2万円まで下がります。

頭金を400万円用意することで、支払う利息の総額を約37万円節約することができ、総返済額では約437万円もの差が生まれます。
2,000万円の家の場合の返済シミュレーション
項目 頭金なしの場合 頭金200万円(10%)の場合 頭金400万円(20%)の場合
借入額 2,000万円 1,800万円 1,600万円
月々の返済額 約5.2万円 約4.7万円 約4.2万円
35年間の総返済額 約2,181万円 約1,962万円 約1,744万円
支払う利息の総額 約181万円 約162万円 約144万円
月々の返済額の差
(頭金なしとの比較)
約0.5万円減 約1.0万円減
総返済額の差
(頭金なしとの比較)
約218万円減 約437万円減
総利息の差
(頭金なしとの比較)
約18万円減 約37万円減

※計算条件:金利0.5%(変動)、返済期間35年、元利均等返済

2,500万円の家の場合

物件価格が2,500万円では、頭金なしの場合の月々の返済額は約6.5万円です。500万円(20%)の頭金を用意できれば、月々の返済額は約5.2万円まで抑えられます。

このケースでは、500万円の頭金によって総返済額が約545万円も減り、支払う利息の総額も約45万円節約できる計算になります。
2,500万円の家の場合の返済シミュレーション
項目 頭金なしの場合 頭金250万円(10%)の場合 頭金500万円(20%)の場合
借入額 2,500万円 2,250万円 2,000万円
月々の返済額 約6.5万円 約5.8万円 約5.2万円
35年間の総返済額 約2,726万円 約2,453万円 約2,181万円
支払う利息の総額 約226万円 約203万円 約181万円
月々の返済額の差
(頭金なしとの比較)
約0.7万円減 約1.3万円減
総返済額の差
(頭金なしとの比較)
約273万円減 約545万円減
総利息の差
(頭金なしとの比較)
約23万円減 約45万円減

※計算条件:金利0.5%(変動)、返済期間35年、元利均等返済

3,000万円の家の場合

物件価格3,000万円の場合、頭金がないと月々の返済額は約7.8万円になります。これに対し、600万円(20%)の頭金を入れると月々約6.2万円となり、毎月の負担が1.6万円も軽くなります。

注目すべきは600万円の頭金を入れることで総返済額が約654万円も圧縮される点です。これは、頭金として支払った以上に総返済額を減らせることを意味します。
3,000万円の家の場合の返済シミュレーション
項目 頭金なしの場合 頭金300万円(10%)の場合 頭金600万円(20%)の場合
借入額 3,000万円 2,700万円 2,400万円
月々の返済額 約7.8万円 約7.0万円 約6.2万円
35年間の総返済額 約3,271万円 約2,944万円 約2,617万円
支払う利息の総額 約271万円 約244万円 約217万円
月々の返済額の差
(頭金なしとの比較)
約0.8万円減 約1.6万円減
総返済額の差
(頭金なしとの比較)
約327万円減 約654万円減
総利息の差
(頭金なしとの比較)
約27万円減 約54万円減

※計算条件:金利0.5%(変動)、返済期間35年、元利均等返済

3,500万円の家の場合

物件価格3,500万円の場合、頭金なしでは月々の返済額が約9.1万円に達します。700万円(20%)の頭金を用意することで、月々の負担を約7.3万円まで軽減できます。

この差は35年間で積み重なり、総返済額で約763万円、支払う利息の総額で約63万円もの違いとなって表れます。
3,500万円の家の場合の返済シミュレーション
項目 頭金なしの場合 頭金350万円(10%)の場合 頭金700万円(20%)の場合
借入額 3,500万円 3,150万円 2,800万円
月々の返済額 約9.1万円 約8.2万円 約7.3万円
35年間の総返済額 約3,816万円 約3,434万円 約3,053万円
支払う利息の総額 約316万円 約284万円 約253万円
月々の返済額の差
(頭金なしとの比較)
約0.9万円減 約1.8万円減
総返済額の差
(頭金なしとの比較)
約382万円減 約763万円減
総利息の差
(頭金なしとの比較)
約32万円減 約63万円減

※計算条件:金利0.5%(変動)、返済期間35年、元利均等返済

4,000万円の家の場合

物件価格が4,000万円になると、頭金なしの場合の月々の返済額は10万円を超えてきます。月々の支払いを10万円未満に抑えたい場合、頭金を10%(400万円)以上入れることが1つの目安になるでしょう。

もし20%(800万円)の頭金を用意できれば、総返済額は約872万円も少なくなり、支払う利息の総額も約72万円節約できます。
4,000万円の家の場合の返済シミュレーション
項目 頭金なしの場合 頭金400万円(10%)の場合 頭金800万円(20%)の場合
借入額 4,000万円 3,600万円 3,200万円
月々の返済額 約10.4万円 約9.3万円 約8.3万円
35年間の総返済額 約4,361万円 約3,925万円 約3,489万円
支払う利息の総額 約361万円 約325万円 約289万円
月々の返済額の差
(頭金なしとの比較)
約1.1万円減 約2.1万円減
総返済額の差
(頭金なしとの比較)
約436万円減 約872万円減
総利息の差
(頭金なしとの比較)
約36万円減 約72万円減

※計算条件:金利0.5%(変動)、返済期間35年、元利均等返済

5,000万円の家の場合

物件価格5,000万円という高価格帯の住宅になると、頭金の効果がさらに顕著になります。

頭金なしの場合、月々の返済は約13.0万円ですが、1,000万円(20%)の頭金を入れることで約10.4万円となり、月々の負担を2.6万円も減らすことができます。

最終的な総返済額の差は1,000万円を超え、約1,090万円にもなります。これは、頭金として支払った1,000万円を大きく上回る削減効果です。
5,000万円の家の場合の返済シミュレーション
項目 頭金なしの場合 頭金500万円(10%)の場合 頭金1,000万円(20%)の場合
借入額 5,000万円 4,500万円 4,000万円
月々の返済額 約13.0万円 約11.7万円 約10.4万円
35年間の総返済額 約5,451万円 約4,906万円 約4,361万円
支払う利息の総額 約451万円 約406万円 約361万円
月々の返済額の差
(頭金なしとの比較)
約1.3万円減 約2.6万円減
総返済額の差
(頭金なしとの比較)
約545万円減 約1,090万円減
総利息の差
(頭金なしとの比較)
約45万円減 約90万円減

※計算条件:金利0.5%(変動)、返済期間35年、元利均等返済

住宅ローンを組む際の頭金のメリット

住宅ローンを組む際に頭金を支払うメリット

住宅ローンを組む際の頭金は大きな出費ですが、いくつかのメリットがあります。

主なメリットは、「住宅ローンの審査承認を得やすくなる」こと、「住宅ローンの負担が軽減される」ことです。

住宅ローンの審査承認を得やすくなる

頭金の支払いは、住宅ローンの審査過程でプラス材料となりえます。

頭金により借入額が減ると、住宅ローン審査の重要な審査基準である、年収に対する返済負担率が下がるためです。

また、まとまった頭金の準備は計画的な資金管理能力と安定した貯蓄力の証明となり、金融機関からの信頼度向上につながるでしょう。
このように、頭金の支払いは住宅ローンの審査通過の可能性を高める効果が期待できるのです。

住宅ローンの負担が少なくなる

頭金の支払いによるもう1つの大きなメリットは、借入額の減少による月々の返済額の軽減です。頭金を多く支払うほど、ローンで借りる金額が減り、結果的に毎月の返済額も少なくなります。

さらに、頭金を支払うことでローンの総支払額が減少するため、支払う利息も少なくなります。家計への圧迫が軽減され、経済的な余裕が生まれることもメリットと言えるでしょう。

具体的にどれほどの効果があるのか、4,000万円の住宅を購入する例で見てみましょう。物件価格の20%にあたる「800万円の頭金を用意した場合」と、「頭金なしの場合」を比較します。
【具体例】4,000万円の住宅購入で頭金800万円を用意した場合の効果
項目 頭金なしの場合 頭金800万円(20%)の場合 差額
借入額 4,000万円 3,200万円 800万円
月々の返済額 約10.4万円 約8.3万円 約2.1万円減
35年間の総返済額 約4,362万円 約3,490万円 約872万円減
支払う利息の総額 約362万円 約290万円 約72万円減

※計算条件:金利0.5%(変動)、返済期間35年、元利均等返済

住宅ローンを組む際の頭金のデメリット

住宅ローンを組む際に頭金を支払うデメリット

多くのメリットがある頭金ですが、必ずしも良い面ばかりではありません。デメリットも理解したうえで、ご自身の状況に合った資金計画を立てることが重要です。

主なデメリットは、「住宅ローン控除の恩恵が減ってしまう可能性」と、「頭金を貯めている間の機会損失やリスク」の2つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

住宅ローン控除で戻ってくる税金が少なくなる

住宅ローン控除(住宅ローン減税)は、年末時点のローン残高の0.7%を、所得税や住民税から最大13年間(中古住宅は10年間)にわたって差し引くことができる制度です。これは、住宅購入者にとって非常に大きな恩恵です。

この仕組みのポイントは、控除額が「ローン残高」を基準に計算される点にあります。つまり、頭金を多く入れて借入額を少なくすると、その分ローン残高も少なくなり、結果として税金の控除額も減ってしまうのです。

例えば、年末のローン残高が4,000万円の場合と3,200万円の場合を比べると、初年度の最大控除額には以下のような差が生まれます。
■ローン残高4,000万円の場合: 4,000万円 × 0.7% = 最大28万円の控除
■ローン残高3,200万円の場合: 3,200万円 × 0.7% = 最大22.4万円の控除
ただし、注意したいのは、「控除額を多くもらいたいから」という理由だけで借入額を増やすのは本末転倒であるという点です。控除で戻ってくる税金よりも、ローンで支払う利息のほうが圧倒的に多いため、トータルで見れば損をしてしまいます。

あくまでデメリットの1つとして、こうした側面も知っておくことが大切です。

頭金を貯めるのに時間がかかり住宅購入が遅れる

「もっと頭金を貯めてから…」と考えている間に、状況が変わり、かえって損をしてしまうケースも少なくありません。頭金を貯める期間中に発生しうる、主なリスクは以下の通りです。

住宅価格の上昇リスク

家を建てる際の建築費や人件費、土地代は年々上昇する傾向にあります。

数年間で貯めた頭金の額以上に、物件価格が値上がりしてしまう可能性も十分に考えられます。

金利の上昇リスク

長らく続いた超低金利時代は終わりを迎え、2024年以降、日本でも金利は上昇局面にあります。

住宅ローンの金利がわずかでも上昇すれば、総返済額は何十万、何百万円単位で増加します。金利が低いタイミングを逃すことは、大きな機会損失になりかねません。

ライフスタイルの変化と家賃の負担

頭金を貯めている間も、家賃は支払い続けなければなりません。その家賃は資産にならず、いわば「掛け捨て」の状態です。

また、子どもの成長や独立、親との同居など、数年の間に最適な家の広さや間取りが変わってしまう可能性もあります。

年齢上昇によるローン審査への影響

住宅ローンは、完済時の年齢が金融機関の規定(多くは80歳前後)に収まるように組むのが一般的です。申し込み時の年齢が上がると、希望する返済期間(例:35年)が組めなくなり、月々の返済額が上がってしまうことがあります。

また、加入が必須となる団体信用生命保険(団信)は、年齢制限や健康状態による加入条件があります。そのため、健康リスクが高まる高齢になるほど、団信の加入が難しくなる点に注意が必要です。

住宅ローンの頭金を払う際の注意点

住宅ローンの頭金を払う際の注意点

住宅ローンの頭金を支払う際には、経済的なリスクもあります。これらのリスクを軽減するために、注意しておきたい点をご紹介します。

貯蓄のすべてを頭金にしない

住宅ローンの頭金の支払いに、貯蓄のすべてをあてることは避けるべきです。

前述したように、住宅購入には頭金以外にも、不動産の仲介手数料や登記費用、引越し費用、家具・家電の購入費といった諸費用が発生します。これらの諸費用は基本的に現金での支払いが必要となるため、ある程度の貯蓄は残しておくことが重要です。

頭金が少ないと金利が高くなる

頭金の額が少ない場合に注意したいのは、金利への影響です。多くの金融機関では、頭金の割合によって金利優遇の適用が変わる仕組みを導入しています。

例えば、住宅金融支援機構「フラット35」では、融資率が9割を超える場合(頭金1割未満)の適用金利は、9割以下(頭金1割以上)の適用金利よりも高く設定されています。
住宅ローンの返済計画は、金利を含めた慎重な検討が必要といえるでしょう。

住宅ローンの頭金の額を決めるには、総合的な資金計画が必要

住宅を建てる際の住宅ローンの頭金の額を決めるには、さまざまな面から検討する必要があります。なお頭金ゼロでもローンを組むことはできますが、頭金を支払う場合には、ローン総額の低減と返済負担の軽減というメリットがあります。

また住宅購入には、頭金以外にも仲介手数料や登記費用、住宅ローン手数料などの諸費用が発生します。これらは基本的に現金での支払いになるため、家を建てるときは、こうした点も考慮しながら、総合的に返済計画を立てることが重要です。

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松田聡子

監修者松田聡子

明治大学法学部卒。
金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て独立系FPとして開業。
企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在はFP業務に加え、金融ライターとしても活動中。
●保有資格:日本FP協会認定CFP®・DCアドバイザー・証券外務員2種

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