実家を建て替えたい!建て替えの流れと費用を解説

実家を建て替えたい!建て替えの流れと費用

実家の建て替えには、老朽化やバリアフリー対応、二世帯住宅化、空き家対策など、さまざまな事情があるでしょう。建て替えを検討する際には、どのように進めればいいのか、費用はどれくらいかかるのかといった不安や疑問も付き物です。
この記事では、建て替えを選択したほうがよい場合や、建て替えの流れ、必要な費用のほか、費用計画などについてわかりやすく解説します。次世代へと継承する家を築くための参考にしてください。

mokuji目次

  1. 実家の建て替えを選択したほうがよい場合
    1. 実家が老朽化している場合
    2. バリアフリー対応にしたい場合
    3. 二世帯住宅にしたい場合
    4. 実家が空き家になった場合
  2. 実家を建て替える際の流れ
    1. 1. ハウスメーカーを探す
    2. 2. 敷地調査
    3. 3. ハウスメーカーとの契約
    4. 4. 建築確認申請書を提出
    5. 5. 仮住まいへ引越し
    6. 6. 解体工事
    7. 7. 新築工事
    8. 8. 引き渡し、登記手続き
  3. 建て替えにかかる費用の種類
    1. 建築費
    2. 解体費用
    3. 登記費用
    4. 税金
    5. 仮住まいにかかる費用
  4. 建て替えのための費用計画で見過ごしやすい点
    1. 住宅ローン
    2. 助成金・補助金
  5. 実家を建て替えるには、慎重な計画と準備が不可欠

実家の建て替えを選択したほうがよい場合

実家をきれいに住みやすくしたいと考えた場合には、リフォームと建て替えの2つの選択肢があります。ここでは、リフォームではなく建て替えを選択したほうがいい場合を見ていきます。

なお、実家が建て替えのできない「再建築不可物件」になっている場合もあるため、計画する前に自治体や施工会社・設計士に確認することが大切です。

実家が老朽化している場合

築年数の経過に伴って実家の老朽化が進んでしまい、リフォームでは解決できない状態になった場合や、建物の構造的な問題が顕著になった場合には建て替えが現実的です。このような状況では、安全性の確保や居住環境の改善を最優先に検討してください。

バリアフリー対応にしたい場合

両親が年を重ねるにつれ、現在の住環境では住みにくくなってくるケースもあるでしょう。特に階段の傾斜角度や、浴室・トイレの構造によっては、高齢者が安全に生活できないこともあります。

バリアフリー対応を考え、住宅の構造から変える必要がある場合は、建て替えがおすすめです。

二世帯住宅にしたい場合

これまで両親のみで生活していた家を二世帯住宅にしたい場合は、建て替えが第一選択になります。親との同居は、必要なときには互いに助け合えることが魅力ですが、プライバシーも重要な検討事項です。

二世帯住宅にして居住スペースは分けつつ、共有スペースを設けることで、プライバシーを守りながらも家族が自然と集まるような、温かい家庭を築けます。

>>二世帯住宅は完全分離がいい?完全分離のメリット・デメリットを解説

実家が空き家になった場合

実家が空き家の状態になった場合、放置してしまうと老朽化による倒壊のおそれが生じたり、犯罪の温床になったりする可能性があります。家族が別の場所で生活しており、近い将来に実家に戻る予定がないのであれば、ただ空き家として放置するのではなく、有効活用を検討するのは自然なことです。活用方法のひとつとして、賃貸住宅に建て替えるという選択肢があります。

実家を建て替える際の流れ

実家を建て替える際の流れ

実家の建て替えを考えたとき、多くの人が抱える最大の不安は「何から始めればいいのかわからない」という点ではないでしょうか。
ここでは、実家の建て替えをスムーズに進めるための流れをご紹介します。計画から完成まで、各段階で必要な準備や行動を把握しておくことが大切です。

1. ハウスメーカーを探す

実家の建て替えをする際には、信頼できるハウスメーカーを見つけることが大切です。選んだハウスメーカーは、建て替え中はもちろん入居後までも、長期にわたる関係を築く重要なパートナーとなります。そのため、最適な選択をするには、複数のハウスメーカーを慎重に比較・検討することが大切です。

ハウスメーカーの選び方については、下記の記事をご覧ください。
ハウスメーカーの失敗しない選び方とは?具体的な比較ポイントを解説

2. 敷地調査

敷地調査は建築計画を立てる前に不可欠なもので、一般的には見積もりを依頼したハウスメーカーや施工業者に依頼できます。この調査を通じてわかるのは、土地の地盤の強度や地下水位、土壌の種類など、建築に影響を及ぼす可能性のあるさまざまな要因です。さらに、敷地の傾斜や周囲の環境、日照条件、法規制なども検討され、これらの情報は設計段階で考慮すべき重要な要素となります。

3. ハウスメーカーとの契約

ハウスメーカーとの契約は、実家の建て替えにおいて重要なポイントです。この段階で結ばれる工事請負契約は、ハウスメーカーから詳細な見積もりが提出された後に締結します。

契約時には、工期の確認や支払条件、住宅ローンの取り扱い、キャンセル時の違約金、保証内容、見積もりの総額といった、多岐にわたる項目を精査することが不可欠です。

4. 建築確認申請書を提出

建築確認申請書の提出は、建物の建築や大幅な改修を行う前に必要とされる法的手続きのひとつです。建主が地方自治体の建築指導課などの関連部署に提出するもので、建物の用途や構造、規模、設備など、詳細な情報が含まれます。提出後、専門の審査員が計画を精査し、適合性が認められた場合にのみ、建築許可が下ります。

5. 仮住まいへ引越し

実家に住人がいる場合、建て替え期間は仮住まいに住むことになるため、引越しが必要です。短期で借りられるアパートやマンション、または親族や友人宅での一時的な同居などが選択肢となります。

また、解体や建築工事に際して、ガスや電気の使用停止手続きを忘れずに行う必要がありますが、水道は工事のために必要とされることがあるため、施工業者への確認が不可欠です。

6. 解体工事

仮住まいへの引越しが終わると、いよいよ家の解体工事がスタートします。解体工事をする際には、近隣への配慮が欠かせません。工事の性質上、騒音や振動、時にはほこりが発生するため、事前に近隣の人々へ挨拶回りをして理解と協力を求めることが大切です。

解体工事の期間は建物の構造や規模によって異なり、一般的な木造2階建ての家なら約1〜2週間鉄骨鉄筋コンクリート造の場合は1ヵ月以上かかることもあります。近隣住民との良好な関係を保ちながら、解体工事を実施しましょう。

7. 新築工事

住宅の新築工事は、安全と円滑な進行を祈る地鎮祭からスタートするのが一般的です。新築工事の過程では、定期的なスケジュール確認がプロジェクトを計画どおりに進めるためのカギとなります。進行状況をこまめにチェックすることは、予期せぬ遅延に迅速に対応するためにも重要です。

また現場見学は、進捗を実際に目で確かめる貴重な機会となりますが、安全は最優先事項です。そのため、見学を希望する場合は事前にハウスメーカーと調整し、適切なタイミングや安全対策について指示を仰ぐようにしてください。

8. 引き渡し、登記手続き

引き渡しのタイミングでは、単に鍵を受け取るだけではなく、複数の重要な手続きが必要です。新しい生活をスタートするための引越しの準備を進めつつ、住宅ローンの最終確認や各種登記といった、多岐にわたる手続きを完了させます。

特に登記手続きは、新築時と同様に重要です。事前にハウスメーカーの営業担当者と綿密に打ち合わせを行い、必要書類を準備しておくと、司法書士への依頼もスムーズになります。

建て替えにかかる費用の種類

実家を建て替えたいと考えたとき、多くの人が直面するのが費用の問題です。いくらぐらいかかるのか、どのような費用が必要なのか、予算計画を立てる上で目安を知りたい人も多いのではないでしょうか。ここでは、建て替えに伴うさまざまな費用について解説します。

>>家の建て替えの費用相場は?建て替えの流れと費用の抑え方を解説

建築費

国土交通省の調査(※)を見ると、注文住宅を建て替える場合の建築費は、全国平均で4,487万円となっていることがわかります。二世帯住宅に建て替える場合の建築費は、1,500万〜2,500万円程度が相場とされていますが、選択する二世帯住宅のタイプによって費用は大きく変動します。
例えば、親世帯と子世帯の居住スペースを完全に分けたタイプの広い二世帯住宅では、建築費が3,000万円を超えることも珍しくありません。

※国土交通省 住宅局「令和4年度住宅市場動向調査報告書

解体費用

実家の建て替えに際しては、解体費用は必ず発生します。解体費用は、解体する家が木造か鉄骨かといった構造や、建築されている位置周辺の環境によって変動します。さらに、予想される基本的な費用に加えて特定の条件下での追加費用も考慮する必要があるため、計画段階での正確な見積もりが不可欠です。

登記費用

登記は、土地や建物の所有権や状態を公的記録に残すためのもので、土地家屋調査士や司法書士に依頼するのが一般的です。建て替えの場合、報酬などの費用は20万円前後が目安となっています。

建て替えに関わる登記にはいくつか種類があり、それぞれ建て替えの異なる段階で申請しなければなりません。具体的には、建物を取り壊した時点で「建物滅失登記」、新築後には建物の詳細を登記する「建物表題登記」と、所有権の変更や確認を公的に記録するための「所有権保存登記」を申請します。

税金

建て替えにおいて、契約書に課される「印紙税」、所有権・抵当権の登記に納付する「登録免許税」、不動産取得時に発生する「不動産取得税」は、費用の一部として考えておくべきです。

これらは建設工事請負契約を結ぶ際や、不動産の所有権を公的に記録する際に発生し、建て替え全体のコストに影響を与える要素となります。建て替えを検討する際は、これらの税率と適用条件を正確に把握し、総費用の見積もりに反映させることが重要です。

仮住まいにかかる費用

実家の建て替えに際しては、解体から引き渡しまでのあいだの仮住まいが必要となるため、この期間の住居費用を計画に含めることが不可欠です。
建て替えは通常、解体から完成までに半年以上を要しますが、賃貸物件を仮住まいとする場合はその賃料を支払う必要があります。

建て替えのための費用計画で見過ごしやすい点

建て替えのための費用計画で見過ごしやすい点

実家の建て替えを検討する際、多くの人が直面するのは予算内で計画をまとめ上げることの難しさです。特に、予期せぬコストが発生しやすい建て替えでは、費用計画を綿密に立てる必要があります。
ここでは、費用計画を立てる際に見過ごしやすい点と、予算をオーバーしないためのポイントを解説します。

住宅ローン

実家の住宅ローンの状況により、建て替えの費用計画は大きく異なります。完済している場合には、新たに建物を建てるための住宅ローンを組む選択肢が広がります。しかし、建て替えには解体や引越し、不用品処分などさまざまな追加費用が発生するため、これらの費用もローン計画に含めましょう。

一方で、まだ実家の住宅ローンが残っている場合は複雑になります。現在の住宅ローンを残したまま追加でローンを組むか、または低金利の新ローンに既存のローンを組み入れて一本化する方法を考えなければなりません。解体工事費用を新ローンに組み入れることはできますが、審査がより厳しくなる点や、返済額が増加するリスクを考慮する必要があります。

>>住宅ローンの種類と特徴は?金利タイプやペアローンなど選び方を解説

助成金・補助金

自治体などの助成金や補助金は、建て替え費用の負担軽減のためにぜひ検討したい制度です。多くの自治体が、旧耐震基準にもとづく建物を最新の耐震基準に合わせて建て替える場合や、バリアフリーや省エネルギー設計など、時代に合った住環境を実現するための工事に対して、助成金や補助金を給付しています。

助成金や補助金は工事の内容や自治体によって金額が異なるため、具体的な情報は各自治体に確認しましょう。また、住宅ローン控除やさらなる助成金を受けることが可能な場合もあります。これらを最大限に活用するためには、建築計画の初期段階で助成金・補助金の適用条件を詳細に調査し、建築計画に組み込むことが重要です。

>>家を建てるときに使える補助金・助成金・減税制度

実家を建て替えるには、慎重な計画と準備が不可欠

実家の建て替えは、老朽化対策やバリアフリー化、二世帯住宅化、空き家対策といった、多様なニーズに応える選択肢です。建て替えには、適切なハウスメーカー選びや契約、費用面など多くの検討事項がありますが、慎重な計画と準備により、実家を理想の家へと再生することができます。

実家の建て替えを行う際は、ハウスメーカー選びが重要です。オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「ハウスメーカー 注文住宅 満足度ランキング」を発表しています。デザインや金額の納得感、モデルハウス、営業担当者の対応など、さまざまな視点でのランキングを確認できますので、ハウスメーカー選びの参考にしてください。

ハウスメーカー 注文住宅オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    81.0

    スウェーデンハウス

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 2位

    78.7

    住友林業

  • 2位

    78.7

    ヘーベルハウス

  • 4位

    78.5

    積水ハウス

  • 5位

    77.5

    一条工務店

  • 6位

    77.2

    パナソニック ホームズ

  • 7位

    76.9

    セキスイハイム

  • 7位

    76.9

    三井ホーム

  • 9位

    76.6

    大和ハウス

  • 10位

    76.1

    ミサワホーム

  • 11位

    76.0

    イシンホーム

  • 12位

    75.8

    住友不動産ハウジング

  • 13位

    75.5

    トヨタホーム

  • 14位

    74.9

    クレバリーホーム

  • 15位

    74.6

    アイ工務店

  • 16位

    73.4

    富士住建

  • 17位

    73.3

    アキュラホーム

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 17位

    73.3

    イシカワ

  • 19位

    73.1

    アイフルホーム

  • 19位

    73.1

    桧家住宅

  • 21位

    73.0

    住宅情報館

  • 22位

    72.9

    ユニバーサルホーム

  • 23位

    72.5

    パパまるハウス

  • 24位

    72.3

    ヤマダホームズ

  • 25位

    72.2

    タマホーム

  • 26位

    71.3

    秀光ビルド

  • 27位

    69.7

    アイダ設計

  • 28位

    69.0

    オープンハウス・アーキテクト

オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

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