ハウスメーカーの見積もりの流れ|タイミングや比較のポイント、注意点を紹介
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この記事では、見積もりを取る流れやタイミング、見るべきポイントを初心者にも分かりやすく解説します。
見積書の内容を正しく理解すれば、予算内で理想の住まいを実現するためのハウスメーカー選びが的確に進められます。初めて家づくりをする方や、複数の会社を比較したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ハウスメーカーの見積もりの種類
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概算見積もり
概算見積もりを比較する際は、金額だけでなく、提案内容の質や担当者の対応、会社の信頼性なども含めて総合的に評価することが、後悔しないハウスメーカー選びにつながります。
詳細見積もり
そのため、建築プロジェクトの各段階でかかる費用や、選択した設備のグレードによる価格差なども正確に把握できるでしょう。
この見積書は工事請負契約の基礎となる重要な書類であり、予算の最終調整や住宅ローンの借入額決定にも使用されます。
詳細見積もりの内容を十分に検討し、疑問点があれば必ず確認することで、安心して契約に進むことができます。
ハウスメーカーの見積もりを取る流れ
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ここでは、予算設定から希望条件の洗い出し、見積もりを取るタイミング、適切なハウスメーカーの選定方法など、契約までの流れを解説します。
1. 予算を決める
年収や返済期間、金利などの条件を入力することで、月々の返済額や借入限度額を簡単に算出できます。
2. 家の希望条件を洗い出す
■間取り(部屋数、LDKの広さ、和室の有無など)
■建物の構造(木造、鉄骨造、RC造など)
■外観デザイン(和風、洋風、モダンなど)
■住宅設備(システムキッチン、浴室、トイレのグレードなど)
■性能面(断熱性、耐震性、省エネ性能など)
■駐車場や庭の有無・広さ
■バリアフリー対応の必要性
■予算の上限
■絶対に譲れないもの
■できれば実現したいもの
■あれば嬉しいもの
の3つに分類して優先順位をつけておくと、ハウスメーカーとの打ち合わせがスムーズに進みます。
3. ハウスメーカーを数社に絞る
写真やカタログだけでは分からない質感や空間の広がり、雰囲気を体感できます。気に入った住宅があれば、そのハウスメーカーの特徴や工法について詳しく聞いてみましょう。
また、インターネットの口コミサイトや比較サイトも参考になります。実際に家を建てた人の体験談や評価を確認することで、各社の強みや特徴を把握できるでしょう。
この段階で絞り込んだハウスメーカーから、次のステップで概算見積もりを取得することになります。
4. ハウスメーカーに見積もりを依頼する
■予算の上限を明確に伝える
■希望する間取りや設備を具体的に説明する
■土地の条件(広さ、形状、立地など)を正確に伝える
■完成希望時期があれば併せて伝える
■各社に全く同じ条件で依頼する
■見積もりの有料・無料を事前に確認する
■見積もり提出の期限を設定する
質問に対する回答の分かりやすさ、提案の積極性、レスポンスの早さなども観察しておくと、ハウスメーカー選びに役立つでしょう。
5. 概算見積もりを比較し、1社に絞る
■間取りプランの魅力度と実用性
■デザインや外観の好み、構造・工法の特徴と性能
■費用の妥当性と内訳の明確さ
■営業担当者との相性
などを総合的に判断することが重要です。
また、比較の過程で追加の見積もりが欲しくなることもありますが、あまり何度も依頼すると迷惑をかけてしまう可能性があります。
6.詳細な打合せに進み最終判断
この段階では、コストや工期、使用する資材や設備のグレードなど、すべての要素を慎重に検討して最終判断を行うことが大切です。
ハウスメーカーの見積りを取るタイミング
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一般的に見積もりには、「概算見積もり」、「詳細見積もり」、「最終見積もり」の3段階があり、それぞれ目的が異なります。
家づくりの初期段階で、気になるハウスメーカーを3〜5社程度に絞った際に取得します。
同じ予算や要望を伝えたときに、各社がどのようなプランと、どのくらいの費用感を提案してくるのかを比較するためのものです。
この段階で、各社の設計力や提案力、担当者との相性なども見極め、最終的に依頼する1社を絞り込むための重要な判断材料となります。
依頼するハウスメーカーを1社に決めたら、具体的な間取りや設備の仕様を詳細に打ち合わせます。
詳細見積もりは、その詳細な打ち合わせ内容を反映した、より正確な金額の見積もりです。
この見積もりで予算内に収まっているかを確認し、もし予算オーバーしている場合は、仕様のグレードを変更するなどして金額を調整します。
すべての仕様が確定し、工事請負契約を結ぶ直前に提示されるのが最終見積もりです。
これまでの打ち合わせ内容がすべて正確に反映されているか、金額に間違いがないかを確認するための最終チェックとなります。
この最終見積もりは工事請負契約書に添付される非常に重要な書類であり、契約後はこの金額が正式な工事費用となります。
ハウスメーカーの見積りの内容
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一般的に見積書は、「本体工事費」、「付帯工事費」、「諸費用」の3つの要素で構成されています。
ハウスメーカーによっては見積書に付帯工事費や諸費用が含まれていないケースもあるため、予算計画を立てる上では見積もりの各項目をしっかり理解し、全体的なコストを適切に把握することが大切です。
本体工事費
本体工事費には、主に下記の項目が含まれています。
工事項目 | 概要 |
仮設工事 | 建築工事中に必要な足場、防音シート、仮設電気・水道などの設置工事 |
基礎工事 | 建物を支える基礎部分のコンクリート打設や配筋などの工事 |
木工事 | 建物の構造体となる柱や梁、床組みなどの木材を使用した工事 |
屋根工事 | 屋根材の施工や防水処理、雨樋の取り付けなどの工事 |
外壁工事 | 外壁材の施工や防水処理、断熱材の設置などの工事 |
左官工事 | 壁や床などのモルタルやプラスター仕上げなどの工事 |
タイル工事 | 外壁や内装にタイルを貼る工事 |
塗装工事 | 外壁や内装の塗装仕上げ工事 |
内装工事 | フローリング、クロス、建具などの室内仕上げ工事 |
付帯工事費
付帯工事費は、土地の状態や住宅設備などによって変動します。例えば、地盤改良工事の必要性や追加でかかる費用を知るためには、地盤調査の実施が必要です。
具体的に下記のような項目が付帯工事費に含まれます。
工事項目 | 概要 |
地盤改良工事 | 軟弱地盤を改良して建物の安全性を確保するための工事 |
既存建築物の解体工事 | 建て替えの際に既存の建物を取り壊す工事 |
水道やガスの引き込み工事 | 敷地内に上下水道やガス管を引き込む工事 |
屋外の給排水工事 | 建物外部の給水・排水設備の設置工事 |
外構工事 | 門扉、フェンス、駐車場、庭などの建物外部の工事 |
土地の特性や住宅の設計に応じて工事の有無があるため、ハウスメーカーとの打ち合わせで詳細を確認し、正確な予算計画を立てましょう。
諸費用
諸費用には、主に下記のような項目が含まれています。
工事項目 | 概要 |
設計費 | 建築士による設計図面の作成や設計監理にかかる費用 |
建築確認申請手数料 | 建築基準法に適合しているかを確認するための申請費用 |
登記費用 | 建物の所有権や抵当権などの法的手続きにかかる費用 |
印紙代 | 工事請負契約書や住宅ローン契約書に貼付する印紙代 |
火災保険料や地震保険料 | 建物や家財を災害から守るための保険料 |
ハウスメーカーの見積書比較でチェックすべきポイント
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希望通りの内容になっているか
また、間取りや設備が希望に沿った内容になっているかも重要なポイントです。特に、「必ず欲しい」と伝えた項目が見積もりに含まれているか、オプションとして追加されていないかを確認する必要があります。
同時に、打ち合わせの際に希望していない設備が追加されていないかを確認することも大切です。
見積もり条件の一致
また、フローリングの材質や外壁の種類も重要な比較ポイントです。
詳細見積もりで確認すべき重要なポイント
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概算見積もりとは異なり、具体的な仕様や工事内容が明記されているため、内容を慎重にチェックする必要があります。確認する際の重要なポイントを紹介します。
概算見積もりからの変更点を把握する
確認の際は、その概算見積りからの変更点について「なぜ変わったのか」を把握し、納得することが非常に重要になります。
両方の見積書を並べて、追加した覚えのない項目が増えていないか、特定の項目の金額が予想以上に大きく上がっていないかを確認しましょう。
もし疑問に思う点があれば、どんなに些細なことでも担当者に質問し、変更の理由を明確に説明してもらうことが、後のトラブルを防ぎます。
「一式」表記の詳細内容を確認する
しかし、この「一式」という表記には注意が必要です。なぜなら、その中に具体的に何が含まれているのか、詳細な内訳が分からないからです。
どのメーカーの、どの品番の製品が、いくつ使われるのかを書面で確認することが、納得のいく家づくりには不可欠です。
後から費用が変動する可能性がある項目を確認する
ほかにも、古い家屋の解体工事で地中から予期せぬ障害物が見つかった場合など、追加費用が発生するケースはあり得ます。
もし変動する可能性がある場合は、「どのような場合に」「どのくらいの費用」がかかる見込みなのか、その変動幅の目安まで聞いておくことが、安心して家づくりを進めるために非常に重要です
見積もりの内容を理解して、納得のいく注文住宅を建てよう
複数のハウスメーカーを比較する際には、条件をそろえた上で概算見積もりを出してもらうことが大切です。各社の価格や工事内容などが比較しやすくなり、夢のマイホームを実現する適切なハウスメーカーを選定できるでしょう。
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監修者松田聡子
明治大学法学部卒。
金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て独立系FPとして開業。
企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在はFP業務に加え、金融ライターとしても活動中。
●保有資格:日本FP協会認定CFP®・DCアドバイザー・証券外務員2種