60歳以上で生命保険は必要?選び方や見直し方法をわかりやすく解説

60歳以上で生命保険は必要?選び方や見直し方法をわかりやすく解説

60代になると子どもの独立や自身の定年退職などで、ライフステージの大きな変化を迎える人も多いでしょう。ライフステージが変わるときは、保険の見直しの重要なタイミングです。

この記事では、60代からの生命保険の必要性と見直すべき保険の種類、見直しのポイントについてわかりやすく解説します。これから保険の見直しを考えている60代の人は、ぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. 60代からの生命保険は必要?
    1. 60代からも生命保険は必要
    2. 60代の生命保険加入率は男女ともに85%以上
  2. 60歳以上はがんのリスクも高まる
  3. 【60歳以上向け】生命保険の選び方
    1. 死亡保険
    2. 医療保険
    3. がん保険
    4. 介護保険
  4. 60歳以上が生命保険を見直す場合のポイント
    1. 死亡保険
    2. 医療保険
    3. がん保険
    4. 介護保険
  5. 60歳以上の生命保険選びでよくある質問(Q&A)
    1. 60歳からでも生命保険は入れる?年齢制限は?
    2. 60歳で保険に加入するメリットはある?
    3. 60歳以上の生命保険見直しのポイントは?
  6. 自身に合った保険選びで安心できる将来を

60代からの生命保険は必要?

60代からの生命保険は必要?

60代は健康リスクが増すなど、保障のニーズが高まる時期です。最初に60代の生命保険の必要性について確認しておきましょう。

60代からも生命保険は必要

60歳を過ぎると多くの人が定年を迎え、これまでとは異なる生活が始まります。

長生きできるようになった現代において、老後の生活資金や医療費、介護費など、将来のお金に対する不安は尽きないでしょう。

生命保険文化センターの「2022年生活保障に関する調査」によると、「生活上の不安項目」(複数回答)において、「自分の介護が必要となること」を挙げた60歳代は男性49.3%、女性57.0%でした。

この割合は、20歳代から70歳代の中で60歳代が最も高い数値です。

結果から、60代の多くが、将来の病気や要介護状態になるリスクについて不安を抱えていることが読み取れます。
また、厚生労働省の「令和2年(2020)患者調査」によれば、60代の受療率は若い世代と比べて著しく高くなっています。

つまり、60代は病気やケガのリスクが高まり、医療費がかかる可能性も高くなる年代といえます。

だからこそ、そのようなリスクに備えて、生命保険への加入が重要になります。

セカンドライフの安心のために、生命保険でしっかりと備えておきましょう。

60代の生命保険加入率は男女ともに85%以上

先ほどの生命保険文化センターの「2022(令和4)年生活保障に関する調査」によると、60歳代の生命保険加入率は男性が85.8%女性が86.5%と、非常に高い水準を示しています。

この数字は、多くの60代が生命保険の必要性を認識し、将来に備えていることの現れといえるでしょう。

若い頃に加入した保険を見直したり、新たに加入を検討したりするなど、積極的にリスクに備える姿勢がうかがえます。

このように、生命保険は60代以降の生活設計において、重要な役割を果たしているのです。

60歳以上はがんのリスクも高まる

60歳以上はがんのリスクも高まる

60歳を過ぎると、がんのリスクも高まります。厚生労働省の「令和2年患者調査の概況」によると、がん(悪性新生物)の患者数は年齢とともに増加し、60歳以上で特に顕著です。

例えば、35〜39歳の患者数と比較すると、65〜69歳では約10倍に増加します。
【年代別がん(悪性新生物)の総患者数】

年齢

悪性新生物の総患者数
(単位:千人)

20〜24歳

4

25〜29歳

7

30〜34歳

18

35〜39歳

42

40〜44歳

84

45〜49歳

176

50〜54歳

218

55〜59歳

253

60〜64歳

291

65〜69歳

456

出典:厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」より作成

このようながんのリスクの増加を踏まえると、すでに生命保険に加入している人も保障内容の見直しを検討する必要があるといえるでしょう。

特に、がん保険や医療保険の保障額や保障内容を再確認し、必要に応じた調整は重要です。

年齢とともに変化する健康リスクに合わせて、適切な保障を確保しましょう。

【60歳以上向け】生命保険の選び方

【60歳以上向け】生命保険の選び方

続いて、60歳以上の人が見直しておきたい保険の種類について解説します。

死亡保険

死亡保険とは被保険者が亡くなった場合または所定の高度障害状態になった場合に、受取人に保険金が支払われる保険です。

60歳以上の人が死亡保険に加入する主な目的は、葬儀費用や残された家族の生活費を確保するため、あるいは相続対策などです。

死亡保険には、大きく分けて「終身保険」と「定期保険」の2種類があります。

終身保険は一生涯の保障が続く保険で、保険料は高めですが、必ず保険金が支払われる点が特徴です。
また、貯蓄性があるため、解約時に解約返戻金を受け取れます。

定期保険は、一定期間の保障を提供する保険です。
保険料は終身保険よりも割安ですが、保障期間が終了すると更新が必要になる場合があり、更新時の保険料は高くなる傾向があります。

定期保険は基本的に掛け捨てですが、その分、保険料を抑えて必要な保障を確保できる点はメリットです。

どちらの保険を選ぶかは保障期間や保険料、そして自身のニーズに合わせて検討する必要があります。

医療保険

医療保険とは病気やケガで入院や手術をした際に、給付金を受け取れる保険です。

公的医療保険制度ではカバーされない医療費の自己負担分の補填ができます。

60歳以上になると病気やケガのリスクが高まるため、医療費の負担も大きくなるおそれがあります。

医療保険に加入しておくと、いざというときに安心して治療に専念できるでしょう。

がん保険

がん保険はがんと診断されたとき、あるいはがん治療のために手術や入院をした際に給付金を受け取れる保険です。

医療保険でもがんによる入院や手術の際に給付金を受け取れますが、がん保険は、がん治療に伴うさまざまな費用に幅広く対応できるのが特徴です。

例えば、抗がん剤治療や放射線治療などの費用、先進医療にかかる費用、などを保障するがん保険もあります。

60歳以上になるとがんになるリスクが高まるため、がん保険のニーズも高まります。がんと診断された場合、治療費だけでなく、生活費や介護費用なども必要となる可能性があるからです。

がん保険に加入すると、がんのための経済的な負担を軽減し、治療に専念できる環境を整えることができます。

また、がん保険の中には、がんの予防や早期発見をサポートするサービスを提供しているものもあります。

定期的な健康診断やがん検診の受診が早期発見・早期治療につながり、健康寿命を延ばすことにも役立ちます。

介護保険

介護保険(民間)は要介護状態になった際に、一時金や年金を受け取れる保険です。

60歳以上の人が加入する主な目的は将来的な介護費用の備えと、家族の経済的・身体的負担の軽減です。
公的介護保険では賄えない費用を補えるため、老後の安心につながります。

ただし、介護保険は医療保険などと比べて、保険会社による保障内容の違いが大きい点に注意が必要です。

要介護状態の定義や給付条件が保険会社ごとに異なるため、自身のニーズに合うかを慎重に判断しましょう。

60歳以上が生命保険を見直す場合のポイント

60歳以上が生命保険を見直す場合のポイント

ここでは、60歳以上が生命保険を見直す際の、保険種類別のポイントを解説します。

死亡保険

60歳を過ぎると子どもの独立や自身の定年退職など、ライフステージの変化によって必要な死亡保障額の見直しのタイミングを迎えます。

これまで、家族の生活を守るために高額な死亡保障が必要だった人も、60代になると必要保障額が減っているケースが多いでしょう。

特に、更新型の定期保険に加入している場合は、更新時に保険料が大幅に上がる可能性があります。

年齢を重ねると、定期保険の割安感が薄れてしまう可能性がある点に考慮が必要です。
一般的には、葬儀費用などの死亡整理資金を目的とした必要最小限の終身保険への加入が選択肢となります。

ただし、60代であっても子どもがまだ独立していない、あるいは、相続対策が必要といった事情のある人もいるでしょう。

その場合は、個々の状況に応じて保障内容を調整する必要があります。
自身の状況に合わせて保障内容や保険料を見直し、最適なプランを選びましょう。

医療保険

60歳以上になると病気のリスクが高まるため、医療保険の見直しは重要です。

すでに加入している場合でも、現在の保障内容が十分かどうか再確認しましょう。

入院日数や手術の保障額が適切か、新たな特約の追加が必要かを検討します。

また、持病がある人や健康に不安がある人は、「引受基準緩和型医療保険」の加入を検討するのもひとつの選択肢です。
引受基準緩和型医療保険は通常の医療保険よりも加入条件が緩やかで、持病や既往症があっても加入しやすいのが特徴です。

ただし、保険料は通常の医療保険より割高になります。

医療保険はある程度の蓄えがあり、医療費の自己負担に備えられる場合は必要性が低くなるでしょう。
公的な医療保険制度でカバーされる範囲や高額療養費制度などを理解したうえで、医療保険の必要性を判断することが重要です。

また、年齢とともに保険料が上がる傾向にあるため、コストパフォーマンスを意識した選択が求められます。

がん保険

60歳以上になるとがんのリスクが高まるため、がん保険に加入していない人は加入を検討しましょう。

すでにがん保険に加入している人も保障内容が現在のがんの治療事情に合致しているか、確認する必要があります。
がんの治療法は近年大きく変化しており、入院よりも通院での治療が主流になりつつあります。
そのため、入院給付金に重点を置いた従来型のプランでは、十分な保障を受けられない可能性があるのです。
通院治療を保障するがん保険や、抗がん剤治療などの先進医療をカバーするがん保険など、さまざまなタイプの商品が登場しています。

また、がん保険は、保険会社によって保障内容や保険料が大きく異なります。自身の状況に合わせて、保障内容を見直しましょう。

介護保険

60歳を過ぎると、多くの人が自身の介護リスクを意識するようになるでしょう。

公的な介護保険制度だけでは、介護費用が不足する可能性もあるため、民間の介護保険への加入を検討するのもひとつの方法です。
民間の介護保険は、要介護状態になった際に一時金や年金形式で給付金を受け取れるため、自由度の高い資金として活用できます。
ただし、加入の必要性は個人の資産状況や家族構成によって異なります。自身の老後の生活設計や介護に対する不安を踏まえ、適切な保障内容と保険料のバランスを考慮して選択しましょう。

60歳以上の生命保険選びでよくある質問(Q&A)

60歳以上の生命保険についてのよくある質問

60歳以上の生命保険についてのよくある質問に対して、回答します。

60歳からでも生命保険は入れる?年齢制限は?

多くの保険会社では60歳以上でも加入できる商品を取り扱っており、60歳からでも生命保険に加入できます。

年齢制限は保険会社や商品によって異なりますが、中には85歳くらいまで加入できるものもあります。

しかし、持病がある場合や過去の入院歴によっては、加入を断られる可能性もある点に注意が必要です。

そのような場合は、引受基準緩和型保険など、加入条件が緩和された商品を検討するのもひとつの選択肢です。

60歳で保険に加入するメリットはある?

60歳で保険に加入するメリットは確かにあります。

まず、加齢とともに高まる健康リスクに備えられることが大きな利点です。

医療保険やがん保険に加入すると、将来の医療費負担を軽減できます。

また、介護保険に加入すれば、将来の介護リスクにも備えられます。

さらに、死亡保険に加入すると、亡くなった場合の葬儀費用や残された家族の生活費の確保が可能です。

生命保険によって、60歳以降の健康リスクや死亡リスクに対して、自分や家族の経済的負担を軽減できます。

加えて、自分にとって必要な保険加入で得られる精神的な安心感も、大切なメリットのひとつです。

60歳以上の生命保険見直しのポイントは?

60歳以上の生命保険見直しでは、まず現在の保障内容が自身のライフステージに合っているかを確認する必要があります。

子どもの独立や住宅ローンの完済により、不要になった保障がないか見直しましょう。

次に、医療保障や介護保障の充実度も確認しましょう。

年齢とともに高まる健康リスクに備え、必要に応じた保障の強化も検討すべきポイントです。

また、年金生活を見据えて、限られた収入で無理なく保険料を払い続けられるかを検討します。

必要最小限の保障に絞り込むと、保険料負担を軽減できる可能性があります。

自身に合った保険選びで安心できる将来を

60代は健康リスクの高まりや生活環境の変化により、保険の見直しの重要なタイミングとなります。

死亡保障の見直し、医療保険やがん保険による健康面での備え、さらには将来の介護に対する準備など、考慮すべき点は多岐にわたります。

しかし、闇雲に保障を増やすのではなく、ご自身の状況やニーズに合わせて適切な保障を選択することが大切です。資産状況や家族構成、健康状態などを総合的に判断し、必要な保障を見極めましょう。

オリコン顧客満足度ランキングでは、「生命保険 顧客満足度ランキング」を発表しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

生命保険オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    72.0

    ライフネット生命

  • 2位

    71.5

    ソニー生命

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 3位

    70.9

    アフラック

  • 3位

    70.9

    プルデンシャル生命

  • 5位

    69.8

    三井住友海上あいおい生命

  • 6位

    69.6

    チューリッヒ生命

  • 7位

    69.5

    メットライフ生命

  • 8位

    69.4

    アクサ生命

  • 9位

    69.3

    大樹生命

  • 9位

    69.3

    東京海上日動あんしん生命

  • 11位

    69.2

    ジブラルタ生命

  • 11位

    69.2

    はなさく生命

  • 13位

    69.1

    FWD生命

  • 13位

    69.1

    太陽生命

  • 15位

    68.7

    マニュライフ生命

  • 16位

    68.6

    日本生命

  • 16位

    68.6

    メディケア生命

  • 18位

    68.5

    オリックス生命

  • 18位

    68.5

    かんぽ生命

  • 18位

    68.5

    住友生命

  • 18位

    68.5

    SOMPOひまわり生命

  • 22位

    68.3

    明治安田

  • 23位

    68.1

    富国生命

  • 24位

    68.0

    ネオファースト生命

  • 25位

    67.9

    第一生命

  • 26位

    67.7

    SBI生命

  • 27位

    66.0

    朝日生命

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