250cc以下のバイク保険とは?選び方や安く抑える方法を解説
バイクの任意保険の普及率は低く、250cc以下のバイクでは「バイク保険は必要ない」と考える人も多いようです。しかし、万が一の事故を想定すると、250cc以下のバイクにおいてもバイク保険の加入は必要といえます。
本記事では、250cc以下のバイクにバイク保険が必要な理由や保険料の相場、バイク保険の選び方について解説します。保険料を抑えるポイントや加入時の注意点にもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
250cc以下のバイクでもバイク保険は必要
自賠責保険は「強制保険」とも呼ばれるように、公道を走行するあらゆるバイクや車が加入しなければならない保険です。
自賠責保険の補償対象は、事故の被害者を救済する上で最低限必要な対人賠償に限られています。事故を起こしてしまった場合、状況によっては多額の賠償金を支払わなければなりません。
自賠責保険では対物賠償がカバーできないため、建物やガードレールなどの物を損壊させてしまった場合に補償は受けられないのが実情です。
>>バイクの自賠責保険とは?保険料や補償範囲など基礎知識を解説
自賠責保険ではカバーできない損害を補償するために加入していくのがバイク保険です。
バイク保険への加入は任意ですが、物を損壊させてしまったことへの賠償、バイクの運転手や同乗者が負傷した場合の治療費などは自賠責保険だけでは補償されません。
自賠責保険の補償範囲を超える部分をカバーするために、バイク保険への加入が推奨されているのです。
>>バイク保険の種類とは?自賠責保険との違いや補償内容などを解説
250cc以下のバイクの自賠責保険
■自賠責保険の支払限度額
対象 | 支払限度額 |
相手が死亡した場合 | 3,000万円 |
相手に後遺障害が残った場合 | 75万〜4,000万円 |
相手が傷害を負った場合 | 120万円 |
なお、後遺障害による損害は、障害の程度に応じて逸失利益および慰謝料等が支払われます
250cc以下のバイクの自賠責保険に関しては、保険料が契約期間に応じて下記のように定められています。
■軽二輪(125cc超250cc以下)のバイクの自賠責保険の保険料
契約期間 | 保険料 |
12ヵ月 | 7,100円 |
24ヵ月 | 8,920円 |
36ヵ月 | 1万710円 |
48ヵ月 | 1万2,470円 |
60ヵ月 | 1万4,200円 |
※離島以外の地域(沖縄県を除く)に適用する基準料
※2023年12月時点
バイク保険の加入率と事故の現状
また、2022年の都内における交通事故のうち、バイク乗車中の交通事故死者は、全体の30.3%を占めています。自動車に限らずバイクも多額の損害が発生する事故の可能性が十分にあるといえます。
>>バイクの任意保険の加入率は?未加入のリスクや保険料の抑え方を解説
※損害保険料率算出機構「2022年度(2021年度統計) 自動車保険の概要」
※警視庁「二輪車の交通死亡事故統計(2022年中)」
バイク保険の相場
2021年度のバイク保険の契約台数(新契約)と、保険料の総額から算出した1年間の平均保険料は以下のとおりです。
■二輪車(50cc超)の保険料の平均
種別 | 二輪車 |
契約台数 | 202万4,860台 |
保険料総額 | 589億2,338万4,000円 |
1台あたりの平均保険料(年) | 約2万9,100円 |
※1台あたりの年間平均保険料は契約台数・保険料総額より独自に算出
これはすべての契約における平均データのため、条件により前後することが考えられます。
250cc以下のバイク保険の保険料の例
A社のバイク保険の保険料
■A社の保険料の例
保険料 | 28,180円/年 |
契約者の情報 | ・年齢:25歳 |
見積もり条件 | ・運転者年齢条件:21歳以上補償 |
B社のバイク保険の保険料
■B社の保険料の例
保険料 | 23,730円/年 |
契約者の情報 | ・年齢:25歳 |
見積もり条件 | ・運転者年齢条件:21歳以上補償 |
バイク保険を選ぶ際のポイント
各社の補償内容を比較する
自身のバイクの乗り方に合った補償を検討し、必要とする補償内容がカバーされるのか、保険金の上限などを比較するため、複数の保険会社で見積もりを取りましょう。
バイク保険には、事故を起こした際に「相手方」「運転手」「同乗者」「車両」に対する補償など、さまざまな内容があります。基本補償に付帯できる特約と併せて、バイク保険の補償の例をご紹介します。
■バイク保険の基本補償・特約の補償内容の例
基本補償 | 補償内容 |
人身傷害保険 | 過失割合を問わず設定された保険金が支払われる |
車両保険 | 事故で自分のバイクに修理などが必要になった場合の費用を補償する |
搭乗者傷害保険 | バイクに乗っていた本人を含む搭乗者の死傷を補償する |
特約 | 補償内容 |
傷害特約 | バイクを運転していないにときに負ったケガを補償する |
弁護士費用等特約 | 損害賠償を請求する際の弁護士費用や訴訟費用を補償する |
無保険車傷害特約 | 事故の相手が不明(ひき逃げなど)の場合や無保険だった場合、加害者が負担すべき損害賠償額のうち自賠責保険等の保険金を超える額を補償する |
盗難時の臨時費用特約 | 自分のバイクが盗難被害に遭った場合の損害額を補償する |
人身傷害定額払特約 | 人身傷害保険とは別に、設定された保険金が支払われる |
保険料を安く抑えたいならダイレクト型で契約する
両者の大きな違いは、保険代理店に支払う手数料にあります。ダイレクト型の場合、保険代理店が介在しないため手数料が発生しません。代理店型と比べて割安な保険料で加入できる反面、補償内容などを加入者自身が検討し、申込手続きを行う必要があります。
代理店型の場合、担当者が加入者のニーズに合ったバイク保険を選び、その人に合った補償内容を提案してくれます。つまり、手間がかからない分、保険料は割高になりやすいのです。
ダイレクト型と代理店型にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、保険料を安く抑えることを優先するのであればダイレクト型が適しています。
リスク細分型のバイク保険を選ぶ
例えば、バイクに長距離乗ることをあまり想定しておらず、近所の買い物に使う程度であれば、事故のリスクも低いと判断される可能性があります。また、運転免許証がゴールドの方や、統計上、事故発生件数が少ない車種のバイクに乗っている方であれば、同様に事故リスクが低いと判断され割安な保険料で加入できるケースも少なくありません。
ただし、バイクの使い方や車種によっては、リスク細分型保険のメリットをあまり得られない可能性もあります。複数の保険会社で見積もりを取り、補償内容と保険料を比較検討することが大切です。
インターネット割引などを活用する
ほかにも、保険会社によっては新規契約者や、2台目以降のバイク保険を追加契約する人を対象とした割引キャンペーンを実施しているケースがあります。こうした割引やキャンペーンを活用することで、通常よりもお得な保険料でバイク保険に加入できます。
250cc以下のバイクのバイク保険の注意点
ファミリーバイク特約が適用されない
>>ファミリーバイク特約は250ccで使える?任意保険との違いを解説
保険会社によっては年齢制限がある
250cc以下のバイク保険は乗り方に合わせ、保険会社各社を比較・検討しよう
オリコン顧客満足度ランキングの口コミでは、実際にバイク保険に加入している方々のさまざまな意見や感想が掲載されています。バイク保険の契約や乗り換えを検討している人は、口コミを参考にされてはいかがでしょうか。