バイクの年間維持費はどのくらい?その内訳や節約ポイントを解説

バイクの年間維持費はどのくらい?その内訳や節約ポイントを解説

バイクを購入する際にはまとまった費用がかかりますが、購入後の維持費についても理解しておく必要があります。バイクの維持費の内訳や年間で費用がどのくらいかかるのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。

ここでは、バイクの保険料や税金など年間維持費の内訳、維持費の節約につながるポイントを解説します。

mokuji目次

  1. バイクの維持費の内訳
    1. 保険料
    2. 税金
    3. 車検費用
    4. ガソリン代
    5. 駐車場代
    6. メンテナンス代
  2. 排気量によってバイクの維持費は変わる?
  3. バイクの維持費を節約するためのポイント
    1. 燃費を考えた走行をする
    2. 自賠責保険を長期で契約する
    3. バイク保険の見直しを行う
    4. メンテナンスを定期的に行う
  4. バイクの維持費を把握して、節約できるポイントを押さえよう

バイクの維持費の内訳

バイクの維持費の内訳

バイクにかかる主な維持費の内訳としては、保険料や税金、車検費用、ガソリン代、駐車場代、メンテナンス代などがあります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

保険料

バイクの所有者が加入する保険には、大きく分けて「自賠責保険」と「バイク保険」の2種類があり、両者の違いを知っておくことが大切です。

自賠責保険は「強制保険」とも呼ばれ、バイクの所有者が必ず加入するよう法律で義務付けられている保険です。
保険料は国が定めているため、保険会社や販売店によって保険料が変わることはありません。

通常はバイクを購入する際、自賠責保険料も同時に納めます。自賠責保険の保険料は、下記のとおりです。

125cc以下

125cc超〜250t以下

250t超

12か月契約
6,910円

12か月契約
7,100円

12か月契約
7,010円

24か月契約
8,560円

24か月契約
8,920円

24か月契約
8,760円

36か月契約
1万170円

36月契約
1万710円

36か月契約
1万490円

48か月契約
1万1,760円

48か月契約
1万2,470円

48か月契約
-

60か月契約
1万3,310円

60か月契約
1万4,200円

60か月契約
-

※国土交通省 自賠責保険・共済ポータルサイト「自賠責保険・共済に加入するには

これに対してバイク保険(任意保険)は、バイクの所有者が任意で加入する保険となっています。

自賠責保険ではカバーできない部分に備えることができるので、万が一の事態に備えて自賠責保険とあわせて加入しておいたほうが安心です。

また、保険料や補償内容は商品によって異なるため、内容を確認して契約する必要があります。

バイク保険については、下記の記事をご覧ください。
バイク保険(任意保険)の補償内容を徹底解説!

税金

バイクにかかる税金には、「軽自動車税」と「自動車重量税」の2種類があります。
<軽自動車税と自動車重量税の概要>
・軽自動車税:毎年4月1日時点でのバイク所有者に課税される地方税。排気量によって保険料が異なる。
・自動車重量税:新規登録時と車検時に課税される国税。バイクの重量や経過年数に応じて課税される。
事業用ではない自家用車の場合、排気量によって下記の表のように軽自動車税・自動車重量税が課税されます。

■排気量別・バイクの税金の税額

種類

排気量

登録後年数

軽自動車税(年間)

自動車重量税(年間)

原動機付自転車(第一種)

50cc以下

-

2,000円

0円

原動機付自転車(第二種)

50cc超90cc以下

-

2,000円

0円

原動機付自転車(第二種)

90cc超125cc以下

-

2,400円

0円

二輪軽自動車

125cc超250cc以下

-

3,600円

4,900円
(新規登録時のみ)

二輪小型自動車

250cc超400cc以下

12年まで
13年〜17年
18年以上

6,000円

1,900円
2,300円
2,500円

二輪小型自動車

400cc超

12年まで
13年〜17年
18年以上

6,000円

1,900円
2,300円
2,500円

※渋谷区「軽自動車税(種別税)とは
※国土交通省「2023年5月1日からの自動車重量税の税額表

車検費用

車検が義務付けられているのは排気量が250ccを超えるバイクで、250cc以下のバイクは受ける必要がありません。

車検が必要な場合は、新車購入から3年後以降は2年ごとに検査を受ける必要があります。

車検の際は、法定費用として必ず自賠責保険料や重量税、印紙代がかかります。

また、整備工場やディーラーなど業者へ依頼をする場合は、代行手数料や整備料金もかかり、4万〜6万円程度が費用の相場となるでしょう。

そのほかに、消耗品やタイヤを交換した場合は、別途で部品代や作業の費用が発生します。

一般的に、初年度登録から年数が経つほど整備や交換の必要な部品が増えるため、車検時の費用も高くなる傾向にあります。

ガソリン代

バイクの維持費として、日常的にかかる費用のひとつがガソリン代です。

バイクを運転する頻度や走行距離、排気量などの条件によって金額が変わってきます。

また、車両の燃費や燃料(レギュラーガソリン・ハイオクガソリン)によっても、ガソリン代は変動します。

駐車場代

自己所有の敷地があれば駐車場にすることも可能ですが、バイクの保管スペースがない場合や賃貸住宅の場合は、駐車場を別途契約する費用がかかります。

一般的に、自動車よりもバイク専用の駐車場は月々の費用が安く設定されている場合があるものの、地域や物件によって費用は変わるでしょう。

数千〜数万円の駐車場代がかかることを想定しておく必要があります。

メンテナンス代

バイクを快適に使用し続けていくには、定期的にメンテナンスを行うことが重要です。

バイクの主なメンテナンスとして、バイクの購入から12ヵ月・24ヵ月で義務付けられている法定点検のほか、任意点検オイル交換部品交換(チェーンやタイヤなど)があります。

おおよその目安として、年間2万〜5万円程度と考えていたほうがいいでしょう。

メンテナンスが必要なタイミングは、バイクに乗る頻度や走行距離、購入するバイクが新車か中古車かなど、さまざまな要因によって異なります。

また、バイクの車種や年式によっては、メンテナンス費用が通常よりも高額になるケースも少なくありません。

一般的には年式が新しく、所有者数が多い車種のほうが部品を取り寄せやすいため、メンテナンス費用が高くならない傾向があります。

排気量によってバイクの維持費は変わる?

バイクの維持費は、走り方やバイク保険(任意保険)の補償内容などによって変動しますが、一般的には排気量が大きいバイクのほうが維持費は高くなる傾向にあります。

排気量別にかかる年間の維持費の目安は、下記のとおりです。

■排気量別・バイクの年間維持費の目安

90cc超125cc以下

125cc超250cc以下

250cc超

軽自動車税

2,400円

3,600円

6,000円

自動車重量税

-

4,900円
(新規登録時のみ)

1,900円

自賠責保険料

6,910円

7,100円

7,010円

車検費用

-

-

2万〜6万円

ガソリン代(※)

3万5,000円
(燃費50km/L)

4万3,750円
(燃費40km/L)

5万8,333円
(燃費30km/L)

駐車場代

3万6,000〜12万円
(月額3,000〜1万円の場合)

3万6,000〜12万円
(月額3,000〜1万円の場合)

3万6,000〜12万円
(月額3,000〜1万円の場合)

※ガソリン代は175円/L、年間走行距離1万kmで算出

年間維持費の合計は、パターンによって大きな開きが出てくることがわかります。

また、表の内容にはバイク保険(任意保険)の保険料や定期的なメンテナンス代は含まれていないため、その費用も考える必要があります。

特に、バイク保険の保険料は、補償内容のほか、等級加入時の年齢など、さまざまな要因によって変動するでしょう。

保険会社によって提供されているプランはさまざまですので、各社のプランを比較検討した上で契約することが大切です。

バイクの維持費を節約するためのポイント

バイクの維持費は、工夫次第で節約できる可能性があります。
維持費を効果的に抑えるためのポイントについて見ていきましょう。

燃費を考えた走行をする

バイクの燃費は車種によって異なりますが、同じ車種であっても走り方次第で変わってくるケースも少なくありません。

ガソリンを必要以上に消費することのないよう、下記のような点を意識して運転することが大切です。
<バイクの燃費を考えた運転のポイント>
・急発進、急ブレーキは控える
・無駄なアイドリングを避ける
・シフトチェンジを適切に行う
・余計な荷物を積まない
・効率の良いルートで走行する
燃費を考慮した走り方を心掛けることによって、車体やエンジンへの負担を軽減することにもつながります。

結果としてメンテナンス代などの節約にもなり、トータルで見ると維持費を効果的に抑えることができるでしょう。

自賠責保険を長期で契約する

自賠責保険は12ヵ月・24ヵ月・36ヵ月・48ヵ月・60ヵ月の中から契約月数を決められます。

契約月数が長期にわたるほど1ヵ月あたりの保険料が割安になるため、自賠責保険はできるだけ長期で契約するほうがいいでしょう。

125cc超250cc以下のバイクの場合、契約月数によって1年あたりの保険料は、下記のように変動します。

■125cc超250cc以下のバイクにおける自賠責保険の保険料

契約月数

自賠責保険料

1年あたりの保険料

12ヵ月契約

7,100円

7,100円

24ヵ月契約

8,920円

4,460円

36ヵ月契約

1万710円

3,570円

48ヵ月契約

1万2,470円

3,118円

60ヵ月契約

1万4,200円

2,840円

自賠責保険の保険期間中に解約した場合、残りの保険期間分の保険料は返戻金として戻ってきます。

返戻金は契約期間に応じて月割で計算されるため、バイクを運転しないと決めた場合は、戻ってくる金額が減らないよう、早めに解約することが大切です。

バイクの自賠責保険料については、下記の記事をご覧ください。
バイク保険、自賠責保険の保険料の相場は?

バイク保険の見直しを行う

現在加入しているバイク保険を見直すことも、維持費を節約する上で重要なポイントです。

必要のない補償や特約、オプションがないか、保険証券などで契約内容を確認しておくことをおすすめします。

例えば、バイク保険に加入する際は、代理店経由で申し込む方法と、Webサイトなどで申し込む方法の2種類があります。

Webサイトで加入手続きが可能なダイレクト型(通販型)保険は、代理店手数料が含まれていないため一般的に保険料が割安です。
現在、代理店経由でバイク保険を契約している場合には、ダイレクト型に乗り換えることで保険料を抑えられる可能性があります。

また、バイク保険の保険料は、バイクの使用目的に応じて変わります。使用目的には「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務」の3種類がありますが、

このうち最も保険料が割安になるのは日常・レジャー用途です。

一例として、以前はバイクで通勤していた人が現在は電車通勤に切り替えているのであれば、使用目的を変更することで保険料が安くなる可能性があります。

バイク保険の選び方については、下記の記事をご覧ください。
バイク保険の選び方を解説!万一の事態に備えるための基礎知識

メンテナンスを定期的に行う

バイクのメンテナンスには費用がかかりますが、長期間にわたってメンテナンスを怠ると、かえって修理費用などがかさむおそれがあります。

定期的に点検を実施することにより、最小限のパーツ交換で済むケースも少なくありません。

不具合を放置したまま乗り続けていると周辺のパーツにも負荷がかかってしまい、結果として修理費用が高額になるでしょう。メンテナンスはこまめに実施し、不具合が見つかった場合には早めに対処することが大切です。

バイクの維持費を把握して、節約できるポイントを押さえよう

バイクにはさまざまな維持費がかかりますが、工夫次第で節約できる費用も多くあります。

どの程度の維持費がかかっているのか現状を把握した上で、無理なく取り組めそうなポイントを見つけていくことが大切です。また、定期的なメンテナンスによって、結果的に維持費の節約になる可能性もありますので、不具合があれば早めに対処をするようにしましょう。

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