バイクの自賠責保険とは?保険料や補償範囲など基礎知識を解説
本記事では、バイクの自賠責保険について、保険料や補償範囲、支払方法などについて解説します。
自賠責保険は加入が義務付けられた保険
自賠責保険は強制保険であるため、どの保険会社で契約しても支払う保険料に違いはありません。保険料は、バイクの排気量(125cc以下の原付バイク、125cc超〜250cc以下のバイクなど)によってあらかじめ定められており、1年単位、5年単位といった契約期間によって1年あたりの金額が異なります。
バイクの保険には、自賠責保険のほかに任意保険があります。任意保険は通称「バイク保険」と呼ばれ、自賠責保険ではまかないきれない事故の補償にあてるものです。
自賠責保険の保険料
■車種と期間別・自賠責保険の保険料
車種/期間 |
12ヵ月 |
13ヵ月 |
24ヵ月 |
25ヵ月 |
36ヵ月 |
37ヵ月 |
原付 |
6,910円 |
- |
8,560円 |
- |
1万170円 |
- |
軽二輪 |
7,100円 |
- |
8,920円 |
- |
1万710円 |
- |
小型二輪 |
7,010円 |
7,150円 |
8,760円 |
8,910円 |
1万490円 |
1万630円 |
※離島以外の地域(沖縄県を除く)に適用する基準料
※2023年4月1日以降に開始となる契約に適用
自賠責保険の補償内容
支払われる保険金の限度額
■自賠責保険の支払限度額
対象 | 支払限度額 |
相手が死亡した場合(逸失利益、葬儀費、慰謝料など) | 3,000万円 |
相手に後遺障害が残った場合(逸失利益や慰謝料など) | 75万〜4,000万円 |
相手が傷害を負った場合 | 120万円 |
※後遺障害による損害は、障害の程度に応じて逸失利益および慰謝料等が支払われる
上記の補償額を超えた場合には自己負担、もしくは任意保険で支払うことになります。
自賠責保険の支払基準
■支払基準の一部
支払対象 | 支払基準 |
治療費(診察料、手術料、投薬料など) | 治療に際してかかった必要かつ妥当な実費 |
看護料(子供付き添いなど) | 入院1日につき4,200円、自宅看護または通院は1日につき2,100円 |
諸雑費(入院中の雑費) | 1日1,100円 |
通院交通費 | 通院をするにあたってかかった必要かつ妥当な実費 |
義肢、松葉杖、義眼などの費用 | 必要かつ妥当な実費 |
診断書や診療報酬明細書などの発行手数料 | 発行にかかった必要かつ妥当な実費 |
文書料(交通事故証明書、住民票などの発行手数料) | 発行にかかった必要かつ妥当な実費 |
休業損害(事故によって減少した収入) | 原則として1日6,100円 |
入院通院の慰謝料(傷害) | 1日4,300円 |
慰謝料(後遺障害) | 神経系統や精神・胸腹部臓器への著しい障害で介護を要する場合 |
慰謝料(死亡) | 請求者1名で550万円、2名で650万円、3名以上で750万円 |
逸失利益(事故の影響により、将来的に発生する収入減) | 事故前の収入や、事故がなかった場合の就労可能期間、被扶養者の有無などを踏まえて算出 |
葬儀費 | 100万円 |
自賠責保険の加入と支払方法
なお、自賠責保険には「更新」がなく、期間満了のたびに加入し直す形です。
自賠責保険が切れた状態で運転すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。加えて、違反点数が6点加算され、即座に免許停止処分となります。
また、自賠責保険証明書を持っていなかった場合でも、30万円の罰金が科せられるため、バイクを運転する際は必ず携行しなければなりません。
自賠責保険の満期年月は、バイクのナンバープレートに貼ってあるステッカー(保険標章)で確認できるほか、加入している保険会社からも満期日が近づいた段階で案内が届きます。
■保険期間の確認方法
原付と軽二輪の場合
しかし、初回の期限が切れた後は自己管理・自己責任になります。自賠責保険が切れた状態で乗ることがないよう、必ず再加入の手続きをしましょう。
小型二輪の場合
小型二輪の場合、車検時に自賠責保険の再加入手続きを行うため、インターネットやコンビニ等での契約はできません。
自賠責保険証明書に関する手続き
インターネットオークションやフリマサイトなどで行われる個人間取引の場合には、売主の情報がわからないことがほとんどです。取引後に売主と連絡がつきにくくなる場合を想定して、必要書類や自賠責保険の手続き方法を確認してから購入することが大切です。
ここでは、自賠責保険証明書の名義と住所の変更手続きについてご説明します。
名義変更の手続き
住所変更の手続き
住所変更についても、名義変更と同様に保険会社が窓口となるため、自賠責保険証明書に記載された保険会社を確認して手続きを進めます。手続きには自賠責保険証明書と契約者の印鑑が必要な場合が多いものの、手続き方法は保険会社によって異なります。そのため、Webサイトなどに記載されている情報を確認し、適切な対応が必要です。
自賠責保険の料金は保険会社にかかわらず一律
原付や軽二輪の場合、インターネットや一部のコンビニエンスストアでも、自賠責保険の加入手続きが可能です。時間がない場合は、インターネットを活用して加入することをおすすめします。
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