2014年11月08日 10時00分

【交通事故・損害賠償】プロに聞く! 抑えておくべき“事故現場での対応”

オリコン顧客満足度ランキングの取材に答える伊藤高氏 (C)oricon ME inc. [拡大する]

オリコン顧客満足度ランキングの取材に答える伊藤高氏 (C)oricon ME inc.

 交通事故に遭ってしまったとき、警察の次に連絡するのは、加入している自動車保険を扱う損害保険会社の事故受付窓口。気が動転して混乱しがちな電話口では、何をどのように伝えれば良いのだろうか? 事故現場ではどのような点に注意すればスムーズに解決へと向かうのだろうか? チューリッヒ保険会社で実際に事故受付業務に従事している伊藤高氏と鳥山大輔氏、岡崎一輝氏に対応法を取材した。

■電話口では「場所」と「事故状況」を大まかに伝える

 「受付で確認させていただきたいのは、発生した場所と事故状況。詳細までお話されなくても大丈夫です」と伊藤氏。事故状況は【車同士の事故/車と歩行者の事故/単独事故】や【運転者は誰か】といった当事者の情報から【何にぶつかったのか】、【信号の色】、【道路の形状】などの概要がある程度把握できれば、その後の対応もスムーズに進みやすいと話す。

 また鳥山氏も、「受付の段階ではその時点で把握できる概略を話していただければ」と口を揃えるが、「ケガがある場合はケアを優先してほしい」とも付け加えた。「相手のお名前と連絡先、車の状況を聞いておけば、そのほかの情報は病院に行かれてからうかがう形でも大丈夫です」。自分あるいは相手がケガを負ってしまった場合は症状が悪化する前に病院へ向かうことが先決だ。

■事故現場で示談交渉はNG! 保険会社に任せるのが得策

 事故現場では、当事者同士で示談するケースも見受けられるが、岡崎氏は「事故現場での約束は後々トラブルになる可能性があるので、絶対にしないでいただきたい」と言及。「本来賠償する必要がない範囲や、保険で適用にならないものについて当事者間で全額負担する約束をしてしまい、後の示談交渉が難航し、最悪の場合、正当な賠償額との差額を自己負担せざるをえなくなるようなケースもあります」。

 自動車保険は、事故時に備えて加入するもの。事故相手には、例え口頭でも容易な約束はせず、「保険会社に確認してから連絡します」と伝え、後はプロにお任せするのが得策のようだ。

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