2016年05月14日 10時00分
低コストで高性能!? 注目の「自動車リサイクルパーツ」って何?
自動車のリサイクルパーツが注目されている昨今。使うメリットは?
古い製品をメンテナンスして再利用するリサイクルは、洋服や家具などのイメージが強い。だが、昨今は「自動車のリサイクルパーツ」も注目されている。ドアやエンジンなど、修理の際にあえてリサイクル品をチョイスする人もいるようだが、新品に比べてどんな利点があるのだろうか? 特徴を紹介しよう。
■「リユース品」と「リビルト品」
まず、自動車のリサイクルパーツは大きく2つに分けられる。ひとつは「リユース品」で、使用済みの車両を分解し、再利用できる部品を洗浄、厳正な機能検査を経て利用されるもの。もうひとつは「リビルト品」といって、摩耗および劣化してしまった部分だけを新品と交換するなどして修復し、再度組み立て直した部品だ。
どちらもしっかりした検査を経ているので、品質は安心。特にリビルト品は、新品よりも高性能なものさえあるといわれる。加えて、新品価格の3割から6割程度の値段におさえることができるので、修理費用の大幅カットも可能だ。
■ CO2削減効果があり環境にやさしい
環境にやさしい点も特徴のひとつ。「NGP日本自動車リサイクル事業協同組合」の発表によると、修理時にリサイクルパーツを使用することにより、真新しい部品を製造する際に発生するCO2を大幅に削減できるという。
NGPが「富山県立大学」「明治大学」と共同で行った実証実験で、新品とリサイクルパーツを生産する際に生じるCO2排出量を算出したところ、1300cc 小型車のフロントドアで70キロ、エンジンで286.2キロの削減効果があることがわかった(出典:NGPエコプロジェクト/最新バージョン情報Ver.NGP1604)。
杉の木1本が吸収するCO2は、年間で約14キロといわれているため、環境への貢献度は極めて高い。リサイクルパーツを使った自動車の修理が普及していけば、相当量のCO2排出を防ぐことができるはずだ。
なお、NGPではリサイクルパーツを活用している全国の自動車整備工場を検索できるサイト「NGPエコひろば」も運営。興味がある人は、ぜひ活用してみてはいかがだろう。
(オオノ・ヨーコ)
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