2016年08月29日 09時40分
【自動車保険】強制と任意、双方に加入する必要はあるorない?
保険に詳しいFPが、自賠責保険と任意保険の必要性を解説する
自動車保険は、「自賠責保険」と「任意保険(対人・対物賠償や車両保険など)」の2つに大きく分けられる。あまり実感する機会はないかもしれないが、いずれもとても重要だ。とはいえ、自賠責と対人賠償に関しては補償対象が同じため、強制である自賠責のみでいいと考えるドライバーも少なくない。そこで今回は、保険の実務に詳しいファイナンシャルプランナー(以下、FP)が、両者の必要性をわかりやすく解説する。
▼自賠責保険とは?
まずは自賠責保険の基礎をおさらいしよう。正式には「自動車損害賠償責任保険」といい、被害者保護のため車やバイクを運転する人には法律で加入が義務付けられている。「強制保険」とも呼ばれていて、事故が起きたら相手方に対して一定限度額まで保険金が支払われる仕組みだ。限度額は、傷害120万円(最大)、後遺障害時4000万円(同)、死亡時3000万円となっている。
▼任意保険(対人賠償保険)との違い
対人賠償保険も、自賠責と同様に事故相手のケガ・死亡に備えるもの。そもそも任意保険は、自賠責で賄うことのできない部分を補完するために存在する。そのため、対人賠償は保険金額を無制限にしておき、事故を起こしたらまず自賠責で相手方へ支払い、自賠責の限度額を超えて対応しきれない場合に使うのが基本だ。
事故の被害は想定できないため、あらかじめ保険金の額が決まっている自賠責だけでは十分な補償とはいえない。対人賠償保険にもきちんと加入しておく必要があることがわかるだろう。
<記事/奥田知典(マイアドバイザー登録FP)>
第一勧業銀行(現みずほ銀行)、東京海上日動火災保険、2006年から現在は(有)ekコンサルタント取締役として住宅セミナー講演、工務店経営支援、TV・ラジオ出演やコラム執筆等、幅広いジャンルで活躍中。
>>任意保険を選ぶならチェック! 「自動車保険」満足度ランキング
>>【自動車保険】見落としがちな「自分側の補償」 5つまとめて解説