2017年05月27日 10時50分

近未来の電気自動車? やわらか“布製ボディ”の新型モビリティ

来月には試作車巡回イベントも予定されている布製の”クルマ”「rimOnO」 [拡大する]

来月には試作車巡回イベントも予定されている布製の”クルマ”「rimOnO」

 自動車のボディといえば、硬い金属というのが常識。だが最近、次世代の新しい乗り物として注目を集めている「rimOnO」の外装は、なんと布製だという。実際に触ってみてもやわらかな感触で、まるで“ぬいぐるみ”のようなのだ。一体、どんな車なのだろうか?

 元経済産業省の官僚や元トヨタ自動車社員のデザイナー、エンジニアなどが開発を進める「rimOnO」は、2016年5月に試作車第1号が発表され、話題を呼んだ。全長2.2メートル、全幅1.0メートル、全高1.3メートルとミニマムでキュートなルックスの「超小型モビリティ」である。定員は2名で、主に自宅周辺など近距離での移動を想定して作られた車だ。

 昨今、高齢者による交通事故の増加が社会問題化しているが、解決策のひとつとして期待されているのが、こうした超小型モビリティである。これからの超高齢化社会に向けて、操作が容易でスピードも出ず、ドライバーと歩行者にとって安全な近距離移動用の乗り物が求められているのだ。

 そこで活躍するのが「rimOnO」である。ハンドルは自転車やスクーターと同じ「バースタイル」で操作しやすく、ナビも搭載可能。最高速度は時速45キロを検討しているという。環境に優しい電気自動車で、騒音の心配がなく、排気ガスも出ない。

 また、最大の特長はその外装。クッション性のあるウレタン素材でできており、万が一の事故の際は衝撃を軽減してくれる。その上からは布がかぶせられ、縁にはステッチのようなデザインが施されている。安全性もさることながら、何より見た目がかわいい。世代・性別を問わず万人に受け入れられそうな、愛くるしいスタイルだ。

 「rimOnO」のような超小型モビリティは、日本の狭い道でも運転が可能。自宅の縁側や軒先の際などギリギリまで近づくこともできるため、体の不自由な人や高齢者のサポートにもつながる。また、近距離移動の足として気軽に利用できるため、人口減に悩む地方が掲げる「コンパクトシティ」の実現にもおおいに役立つはずだ。

 ぜひとも実用化を望みたいところだが、課題もある。現行の道路交通法では、こうした超小型モビリティは公道を自由に走ることができないのだ。国交省では今後、実証実験を重ね、「超小型モビリティ」の新たな規格を制定していく予定だが、それも各メーカーの参戦がなければ難しい。

 そんななか、rimOnOでは公道走行試験用の車を制製作するための費用を募るクラウドファンディングを今年4月19日から開始した。クラウドファンディングサービス「BOOSTER」上で、同年7月12日まで実施しているため、興味がある人は覗いてみるといいだろう。それに伴い全国の「PARCO」では、rimOnOの試作車巡回イベントも実施予定だ。来月以降のイベントスケジュールは以下の通り。

【新所沢PARCO】
開催場所 :ガレリアイベントスペース(1階)
開催日時 :2017年6月2日(金)〜6月4日(日)午前10時〜午後8時

【池袋PARCO】
開催場所 :池袋P’PARCO・店頭イベントスペース(1階)
開催日時 :2017年6月16日(金)〜6月18日(日)午前11時〜午後9時

【名古屋PARCO】
開催場所 :西館・正面入口横イベントスペース(1階)
開催日時 :2017年6月23日(金)〜6月25日(日)午前10時〜午後9時

【浦和PARCO】
開催場所 :正面入口イベントスペース(1階)
開催日時 :2017年7月7日(金)〜7月9日(日)午前10時〜午後9時

 “未来の乗り物”を見物できるチャンス。ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

※情報はすべて2017年5月26日時点

(榎田一郎)

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