2017年06月01日 09時20分

どのくらい差がある? 自動車保険のロードサービス最新事情をチェック

保険会社によって内容に差があるロードサービス。各社の最新事情を比較する  [拡大する]

保険会社によって内容に差があるロードサービス。各社の最新事情を比較する 

 自動車保険を選ぶ際、ロードサービスをチェックするというユーザーも多い。対人、対物などの基本的な補償はどこの会社でも無制限が基本だが、ロードサービスは会社による差が大きい。そこで今回は、保険会社各社のロードサービスの内容を比較してみよう。

■ロードサービスはどんなことをしてくれる?

 自動車がトラブルに遭った時に手助けをしてくれる「ロードサービス」。例えば以下のようなトラブルが挙げられる。

【自動車保険会社のロードサービス例】
レッカー移動/パンク修理/ガス欠/落輪脱輪/バッテリーあがり/キー閉じ込み/オイル漏れ/移動交通費サポート/宿泊費サポート/30分程度の軽作業/15万円限度の軽作業など

 なかでもロードサービスの重要性を最も感じるのは、事故や故障などで自走不可能になった場合の「レッカー移動」だが、サービス内容は各社横並びではなく、違いがみられる。

<イーデザイン損害保険>
保険会社指定工場まで無料、距離も無制限。契約者が希望する工場の場合は、60キロメートルまで無料。

<損保ジャパン日本興亜>
ロードアシスタンス専用デスクに事前連絡がある場合は、保険会社指定修理工場まで無制限。それ以外は、一事故につき限度額15万円で対応(目安として約180キロメートルに相当)。

 トラブルは近場で発生するとは限らず、距離の備えは万全を期したいところだが、会社によって距離の差が出てくる。また、輸入車など修理に特殊な工具を使う自動車の場合、指定工場でしか対応できないこともあり、距離の重要性が増すだろう。保険会社を選ぶ際にはよく確認しておきたい。

■ロードサービスの拠点数に違いはある?

 遠方で事故に遭った場合、ロードサービスの拠点数が多ければ、それだけ心強い。民間のロードサービス会社大手のJAFと、代表的な保険会社の拠点数は以下の通りだ。

<JAF>1693ヶ所(直営240ヶ所/指定工場1453ヶ所)

<SBI損害保険>約9720ヶ所

<アクサダイレクト>9937ヶ所

<チューリッヒ保険>約9500ヶ所

 保険会社は拠点数上位のみを掲載したが、いずれもJAFの5倍以上の拠点数を持っている。各社とも“拠点”とは指示拠点を指すのか、直営工場なのか、指定工場なのか、提携工場なのかといった詳細は明かしていないが、拠点数だけを見れば日本全国どこにドライブに出かけても、まずは安心できそうだ。なお、一部の保険会社ではサービス拠点数を公表していない場合もある。実際のトラブル時にどのような対応が取られるのか、事前に確認しておきたい。

■移動交通費や宿泊費の利用条件に違いはある?

 ロードサービスについて確認すべきなのは「レッカー移動距離」「拠点数」に加え、「移動交通費サポート」と「宿泊費サポート」が挙げられる。移動交通費、宿泊費についてはサービスを提供していない会社もあるので、サービスの差は歴然としている。まずはサービスの有無を確認しよう。また移動交通費、宿泊費のサポートを受けるには以下のような条件がある。

【移動交通費や宿泊費サポート利用条件の一例】
レッカー移動が条件/宿泊の場合、帰宅が困難な時間/1人につき上限額設定あり/エコノミークラス限定/ビジネスクラスホテル限定など

 遠方に出かける機会が多いドライバーなら、移動交通費や宿泊費のサポートは必須ともいえる。これも契約前に確認しておきたい。

※情報はすべて2017年5月30日時点

(文/西村有樹)
フリーライター。保険や資産運用などマネー系に強く、「All About」で自動車保険ガイド記事のほか、銀行や保険会社、証券会社などの刊行物、国交省、財務省等官公庁の媒体など幅広く執筆。ほかにも雑誌「プレジデント」「ベストカー」などでも多数の記事を担当する。

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