2015年06月04日 09時20分

自転車“ながら運転”で歩行者が負傷… 賠償金は570万円!

スマホや携帯電話を操作しながらの「ながら運転」は、実際どれほど危険なの? [拡大する]

スマホや携帯電話を操作しながらの「ながら運転」は、実際どれほど危険なの?

 6月1日に改正道路交通法が施行。交通の危険を生じさせる違反によって、3年以内に2回摘発された自転車運転者には、講習が義務付けられることになった。具体的には、信号無視や一時不停止、安全運転義務違反などの14項目がNGとなっている。そのなかには、「スマートフォンや携帯電話を操作しながらの運転」も含まれているが、実際どれほど危険なのか? 過去の事例を見ていこう。

<事故内容>
 2004年11月1日の夜、神奈川県横浜市内の狭い上り坂を歩いていた歩行者が、携帯電話の操作をしながら、かなりのスピードで坂を下ってきた無灯火の自転車と衝突。歩行者は後方に飛ばされて転倒し、負傷した。

<判決>
 事故を受け、歩行者側は約4500万円を求めて訴えを起こした。自転車側は「歩行者が注意して歩いていれば避けられたはず」などと主張したが、判決では「夜間の暗い下り坂を、無灯火かつ携帯電話の操作をしながら、時速約20キロという速度で自転車を運転し、ブレーキをかける間もなく衝突した」と指摘。歩行者には予測する注意義務はないとして、自転車側の100%過失を認定、約570万円の支払いを命じた(2010年4月14日横浜地裁判決)。

 スマホや携帯電話を見ながら自転車を運転すると、危険に気づきにくく、何かあったときに正常なブレーキ及びハンドル操作は難しい。今回の道交法の改正により、今後はこういった事故がなくなることを期待したいところだ。

監修/新橋IT法律事務所 弁護士・谷川徹三氏

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