万が一の自転車事故への備え、「自転車保険」の活用

  • 万が一の自転車事故への備え、「自転車保険」の活用

 自転車は、自動車のような免許制度がないため誰もが気軽に楽しめる乗り物です。街中でもスマートフォンを見ながら、音楽をききながらの、いわゆる「ながら運転」をしている人をよく見かけます。しかしそのために自転車事故への危機意識も薄くなりがちです。
 そこで今回は、万が一自分や家族が自転車事故でケガをしてしまったときに役立つ交通事故傷害保険について、ご紹介しましょう。
 警視庁の統計によると、平成26年の全国での自転車事故での負傷者は、およそ10万7千人にも及びます。自転車事故のなかでも特に多いのが、出会頭や右左折時の事故です。近年、道路交通法の改正が行われ、危険行為を繰り返す自転車利用者に安全講習が義務付けられる予定ですが、まだまだ自転車事故への危機意識は低いのが現状です。

 自動車やバイクの場合は、自賠責保険という強制加入の保険があるのに対して、自転車にはこのような制度がありません。そのため、自転車事故の被害者となってしまった場合、十分な救済がなされない場合もあるのです。万が一、自分や家族が自転車事故に遭い、ケガをしてしまったら・・・そんなときの備えとして、交通事故傷害保険があります。

 多くの人が加入している「医療保険」でもケガに対する補償があります。しかし医療保険では、入院や手術を伴わない軽度のケガの場合、補償がされないこともあります。そのため様々なケガにも対応できる交通事故傷害保険に加入する人が増えています。
 一般的に、自転車保険は、自分のケガのリスクに備える「傷害保険」と、相手にケガをさせてしまった場合の賠償責任のリスクに備える「個人賠償責任保険」の2種類の保険がセットになっています。また、傷害補償を主としていて、「個人賠償責任保険」特約をプラスされたタイプの自転車保険もあります。どのようなリスクに備えたいかによって、自分にあった保険を選ぶとよいでしょう。
 自転車保険における交通傷害保険では、「自転車通勤中に転んでケガをした」「サイクリング中に他の自転車と衝突した」「自転車走行中に自動車にはねられた」といった、自転車を運転しているときの事故はもちろん対象となります。また「交差点を歩行中に、右折してきた自転車と接触した」といった、歩行中の自転車事故による被害も補償の対象となります。
 その他にも商品によっては、「歩行中自動車との接触事故」「駅のホームでの転倒事故」など、自転車とは関係がない一般的な交通事故が補償の対象となっていることもあり、保険内容やプランによって対象となる事故の範囲は様々ですので、よく確認することが大切です。
 保険料は、プランや補償内容によっても異なってきますが、月額300〜1,000円程度、年額4,000円〜10,000円程度の商品が多くなっています。また、年齢別の料金設定がされている場合もあります。家族がいる場合には、ファミリープランを利用すれば、一人ずつばらばらに加入するよりもお得になります。
オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について

当サイトで公開されている情報(文字、写真、イラスト、画像データ等)及びこれらの配置・編集および構造などについての著作権は株式会社oricon MEに帰属しております。これらの情報を権利者の許可なく無断転載・複製などの二次利用を行うことは固く禁じております。