不利にならないために押さえておきたい過失割合算定の基本
自転車同士の事故や、自転車と歩行者の事故では、まだ参照できる裁判例が少なく、それぞれの事故での個別性が高いため、当事者間の交渉がこじれて厄介な事態に及んでしまうこともあります。事故の当事者が保険に加入していれば、保険会社の担当者が話し合いをすることになりますから、自転車ユーザーであれば、万が一に備えて自転車保険に加入しておくと安心でしょう。
過失割合の算定方法
過失割合は、過去の裁判例を基準として、実際の事故の発生状況に応じて割合を修正しながら決定していきます。
したがって、過失割合の算定には、当事者が加害者なのか被害者なのかといった立場や、事故発生状況の的確な把握・整理・分析を行うことが重要です。
立場によって変わる過失割合
例えば自動車と自転車の事故の場合、80対20など、自転車の過失割合が低くなりますが、自転車と歩行者の事故の場合は、70対30など自転車の過失割合が高くなります。また、自転車同士の事故の場合、正面衝突であれば、50対50、後ろからの追突であれば、100対0といったように、事故の状況によって大きく変わってきます。