【対象別に事例紹介】「自転車事故」の恐るべき高額賠償 対バイクでも加害者に!

Topics
・対歩行者、自転車同士の事故件数は近年増加傾向
・加害者が未成年でも大人と同様に高額賠償が請求される
・対バイクでも加害者となるケースも
  • 【画像】自転車

 2013年の自転車事故の発生件数は約12万件。このうち、自動車との接触・衝突による事故が全体の約8割となっている。ただ、近年は自転車と歩行者、自転車同士の事故も増えており、被害者を死傷させてしまい、高額な損害賠償を請求されるケースも少なくないのだ。

 今回は、自転車と歩行者、自転車同士の事故で数千万円の賠償額となった加害事故例があるので紹介したい。大人も未成年者も区別なく、重大な加害事故を起こせば、高額な賠償額を請求される可能性があることが理解できるだろう(出所・日本損害保険協会)。

対歩行者との事故

■事例1
男性が夕方、ペットボトルを片手にスピードを落とさずに下り坂を走行し、交差点に進入。横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突した。女性は脳挫傷などで3日後に死亡した。賠償額は6779万円に達した(東京地方裁判所 平成15年9月30日判決)。

■事例2
男性が昼間に信号表示を無視して高速度で交差点に進入。青信号で横断歩道を横断中の女性(55歳)と衝突した。女性は頭蓋内損傷などで11日後に死亡した。被害者への賠償額は5438万円となった(東京地方裁判所 平成19年4月11日判決)。

自転車同士、対バイクの事故

■事例1
男子高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前から車道を斜めに横断し、対向車線を自転車で直進してきた男性会社員(24歳)と衝突。男性会社員に重大な障害(言語機能の喪失等)が残り、賠償額は9266万円の高額となった(東京地方裁判所 平成20年6月5日判決)。

■事例2
男子高校生が朝、赤信号で交差点の横断歩道を走行中、旋盤工(62歳)の男性が運転するオートバイと衝突。旋盤工は頭蓋骨損傷で13日後に死亡した。自転車運転者に対して4043万円の賠償が命じられた(東京地方裁判所 平成17年9月14日判決)。

そのほかの事故事例

文/高見和也
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