自転車への「当たり屋」

  • 自転車への「当たり屋」

 わざと車にぶつかっておいて、示談金などの名目で金をだまし取ろうとする詐欺行為を行う人「当たり屋」という。というと車の運転手を狙ったものが多いと思われる人も多いでしょう。これまでは、当たり屋のターゲットとされてきたのは車でした。しかし近年、自転車をターゲットとした当たり屋が急増しています。このような当たり屋の手口にのせられて、まんまと示談金をとられたなんてことにならないように、今回は自転車を狙った当たり屋の手口とその対処法についてご紹介しましょう。
 近年交通事故の客観的な証拠を残すため、タクシーをはじめ車載カメラを搭載した自動車が増加してきました。これまで自動者運転手をターゲットとしてきた「当たり屋」にとっては、このような客観的な証拠は不利になってしまいます。そこで、自転車をターゲットとした新たな当たり屋が急増しています。健康志向やエコなどで自転車利用者が増加したこともこのような当たりやの増加の理由の一つでしょう。

 警視庁の統計データによれば、自転車事故のおよそ半数が交差点や曲がり角での出会頭の事故です。ですから、当たり屋も自転車事故の中でもとくに多い出会頭の事故を装うケースが多いようです。細い路地や曲がり角で待ち伏せして通りかかった自転車にわざと接触し、法外な示談金を要求するといった手口です。なかにはぶつかり役に子供やお年寄りを利用するケースもあります。

事故を起こしてしまったという弱みにつけこまれる

 自転車走行中に歩行者に衝突し、ケガを負わせてしまったら誰でも少なからず動揺するでしょう。はじめての出来事に何をしたらよいのかわからずパニックになってしまうかもしれません。当たり屋は、自転車事故加害者側の「事故を起こしてしまった」という弱みにつけこんで示談金をだまし取ろうとします。
 当たり屋との事故になったときに、自転車運転手にも非があればさらに弱みにつけこみやすくしてしまいます。

当たり屋への一番の対処法は安全運転

 当たり屋への一番の対処法は、何よりも安全運転です。当たり屋は弱みにつけこみやすい人をターゲットにしてきますから、交通ルールを守らずに走行している自転車は目を付けられやすいと言えるでしょう。ですから、まずは目を付けられないためにも音楽を聞きながらやスマートフォンを利用しながらの運転は止めましょう。また当たり屋が待ち伏せをしていることの多い狭い曲がり角や狭い路地での一時停止、安全確認などちょっとした注意を怠らないようにするだけで当たり屋との自転車事故は避けられる可能性が高いでしょう。

自転車保険での対処も

 当たり屋は、自転車事故を大事にしたくないという人の弱みにつけこんできます。自転車保険に入っていれば、示談金の支払いの面でも安心ですし、示談交渉代行サービスがついている保険であれば、プロに示談交渉をまかせることができるので、法外な示談金をだまし取られずに済みます。悪質な当たり屋への対処法の一つとして、自転車保険への加入も考えてみてください。
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