車買取で走行距離は査定額にどう影響する?年式との関係や高く売るコツを解説

車買取で走行距離は査定額にどう影響する?年式との関係や高く売るコツを解説

車買取では走行距離が査定額を左右する大きな要素ですが、距離が多いからといって必ずしも安くなるとは限りません

本記事では、走行距離と年式の関係や評価の目安、多走行車でも高く売るための具体策を解説。これから車の売却を検討している方が、愛車の価値を正しく理解し、納得の条件で売却できるようサポートします。
高見陽子

監修者高見陽子

ファイナンシャルプランナー/金融・法律ライター
元大手銀行で個人営業を担当。現在は、資産形成や相続、ライフプランを中心に、車の売却・買い替えなど家計に関わる判断について、金融と生活実務の両面から情報提供を行う。

mokuji目次

  1. 車買取で走行距離は査定額に大きく影響する
    1. 中古車査定における「標準走行距離」の目安
    2. オドメーターとトリップメーターの違い
  2. 走行距離ごとの査定額への影響と売却のタイミング
    1. 走行距離1万km〜3万km:高価買取が期待できる
    2. 走行距離5万km:査定額が下がる一つの目安
    3. 走行距離10万km:過走行車として価値が大きく下がる
  3. 年式と走行距離のバランスも重要
    1. 年式が古いのに走行距離が少なすぎる場合のリスク
    2. 年式が新しいのに走行距離が多い場合の評価
  4. 走行距離が多い車(多走行車・過走行車)でも高く売るコツ
    1. メンテナンスノート(点検記録簿)を提示して状態の良さをアピール
    2. 海外販路を持つ買取業者や廃車買取業者を選ぶ
    3. 複数社を比較する
  5. 車買取と走行距離に関するよくある質問
    1. 走行距離が少ないほど査定額は高くなる?
    2. メーター交換や巻き戻しはバレる?
    3. 査定後に走行距離が増えたら減額される?
    4. 走行距離何キロまでなら値段がつく?限界は?
  6. 車買取で走行距離は査定額を決める大きな要素

車買取で走行距離は査定額に大きく影響する

車買取で走行距離は査定額に大きく影響する

車を売却する際、走行距離は査定額を左右する重要な要素のひとつです。走行距離が長くなるほど車の消耗が進むため、一般的に査定額は下がる傾向にあります。

中古車市場では「1年あたり1万km」が標準的な走行距離の目安とされており、この基準を大きく上回る車は査定時に不利になる可能性があります。逆に、この目安を下回る車は好条件での買取が期待できるでしょう。

査定を受ける前に、自分の車の走行距離が標準と比べてどの程度なのかを把握しておくことが大切です。

中古車査定における「標準走行距離」の目安

中古車査定では、普通車は年間1万km軽自動車は年間8,000kmが標準走行距離とされています。この基準を超えると過走行とみなされ、査定時の減点対象になりやすくなります。

JAAI(日本自動車査定協会)が定める査定基準でも、走行距離は重要な評価項目として位置づけられており、客観的な評価が行われます。

たとえば、5年落ちの普通車であれば5万kmが標準的な走行距離となり、これを超える場合は査定額が下がる可能性が高まります。

オドメーターとトリップメーターの違い

査定で重視されるのは、車の総走行距離を示す「オドメーター」です。

一方、「トリップメーター」は区間距離を測定するためのもので、リセットが可能なため査定では参照されません

オドメーターはメーターパネル内に表示されており、通常は数字が固定されて変更できない仕組みになっています。査定前には必ずオドメーターの数値を確認し、正確な走行距離を把握しておきましょう。
なお、オドメーター(走行距離計)を意図的に改ざんする行為は、道路運送車両法に違反し、罰則の対象です。

車検証の備考欄には前回の車検時点の走行距離が記載されるので、走行距離の増え方が不自然な車両には注意が必要です。

走行距離ごとの査定額への影響と売却のタイミング

走行距離ごとの査定額への影響と売却のタイミング

走行距離は、一定の水準を超えると査定額が段階的に下がる傾向があります。

特に中古車市場では、年1万km前後という標準的な走行距離を前提に、5万kmや10万kmといった大台が査定評価における一つの目安として意識されることが多いです。

走行距離が少ない車は、新車に近い「低走行車」として評価されやすく、高値がつきやすい傾向があります。

一方、年式に対して走行距離が多い車は「多走行」と見なされることが多く、5万km・10万kmを超えるあたりから相場が下がりやすい目安とされています。
特に10万km超は査定額が大きく下がるケースが増えるとされますが、実際の評価は年式や整備状況によっても変わるため、走行距離と車の状態の両方を見て売却時期を考えることが大切です。
    
走行距離と査定額への影響・特徴
走行距離の目安 査定額への影響・特徴 売却検討時のポイント
1万km 〜 3万km 【高値維持】
新車に近い状態とみなされ、プラス査定になりやすい。
車の状態が良いうちに売ることで、高値を狙えるタイミング。
5万km 前後 【下落の分岐点】
「多走行車」の扱いになり始め、査定額が下がりやすい。
相場上は5万kmを一つの節目として意識されることが多いため、大台に乗る手前での売却も一案。
10万km 超 【大幅下落】
「過走行車」とされ、国内需要が減り査定額が大きく下がりやすい。
高額な部品交換(タイミングベルト等)が必要になる前に手放すか、海外輸出に強い業者を選ぶ。

走行距離1万km〜3万km:高価買取が期待できる

走行距離が1万kmから3万kmの範囲にある車は、新車に近い状態として査定で高く評価されます。消耗部品の劣化も少なく、プラス査定の対象になりやすいゾーンです。

特に人気の高い車種であれば、新車価格に近い金額での買取も期待できます。
この走行距離帯は中古車市場でも需要が高いため、売却を検討するなら有利な条件で交渉できる可能性が高いでしょう。

走行距離5万km:査定額が下がる一つの目安

走行距離が5万km前後になると、年式とのバランスにもよりますが「多走行車」と感じる人が増えるので、査定額が下がりやすくなる目安の一つとされています。

ただし、定期的なメンテナンスを適切に行っており、整備記録が残っていれば、大幅な減額を抑えられる可能性があります。
車の状態次第では、まだ十分な査定額を維持できる範囲といえるでしょう。

走行距離10万km:過走行車として価値が大きく下がる

走行距離が10万kmを超えると過走行車として扱われることが多く、国内の中古車市場では需要が大きく減少します。車種や人気度にもよりますが、査定額は新車価格と比べてかなり低い水準(おおむね数分の1以下)になるケースも珍しくありません。

この距離帯では、タイミングベルトなどの高額な部品交換時期と重なることが多く、整備費用相当分が査定額から差し引かれる傾向にあります。
交換前に売却して整備コストを回避するか、過走行車でも需要のある海外販路を持つ業者への売却を検討するのが現実的でしょう。

年式と走行距離のバランスも重要

年式と走行距離のバランスも重要

車の査定では、走行距離だけでなく年式とのバランスも重視されます。年式に対し、走行距離が適正な範囲にあるかどうかが、査定評価の重要な判断材料となるのです。

たとえば、「年式が古いにもかかわらず走行距離が極端に少ない車」、反対に「年式が新しいのに走行距離が多い車」は、標準的な使用状況とは異なると判断されます。

1年あたりの走行距離が標準値から大きく外れている場合、査定時にマイナス要因として評価される可能性があるため注意が必要です。

年式が古いのに走行距離が少なすぎる場合のリスク

年式が古いにもかかわらず走行距離が極端に少ない車は、一見すると好条件に思えますが、必ずしもプラス査定につながるとは限りません。

長期間放置されていた車は、エンジン内部の劣化やゴム部品の硬化が進んでいる可能性があります。さらに、タイヤが変形していた、バッテリーが弱っていたというケースも少なくありません。
適度に走行している車のほうが各部品が正常に機能している場合が多く、査定では総合的な状態が重視されます。

年式が新しいのに走行距離が多い場合の評価

年式が新しいにもかかわらず走行距離が多い車は、短期間での酷使が懸念され、査定時の減額対象になりやすい傾向があります。

ただし、すべてのケースでマイナス評価になるわけではありません。

たとえば高速道路での長距離移動が中心の使用であれば、ストップ&ゴーが少なくエンジンへの負担が軽いため、状態が良いと判断される場合もあります。
この場合は、使用状況を査定士に説明することで、適正な評価を受けられる可能性が高まるでしょう。

走行距離が多い車(多走行車・過走行車)でも高く売るコツ

走行距離が多い車(多走行車・過走行車)でも高く売るコツ

走行距離が多い車でも、適切な戦略を取ることで査定額を引き上げることは可能です。諦めずに工夫すれば、想定以上の価格で売却できるケースも少なくありません。

以下では、走行距離が多い車を少しでも高く売るための具体的な方法を紹介します。

メンテナンスノート(点検記録簿)を提示して状態の良さをアピール

走行距離が多い車でも、定期的なメンテナンスを行ってきた記録があれば、査定時に大きなアピール材料となります。メンテナンスノートや点検記録簿を提示することで、適切に整備されてきた車であることを証明できるのです。

オイル交換やタイミングベルトの交換履歴などが記載されていれば、故障リスクが低いと判断され、買取業者の信頼を得やすくなります。
書類が揃っている場合は、必ず査定時に提示するようにしましょう。

海外販路を持つ買取業者や廃車買取業者を選ぶ

日本車は海外市場で高い人気を誇っており、10万kmを超える車でも需要があります。海外への輸出ルートを持つ買取業者であれば、国内では評価が低い過走行車でも高値で買い取ってもらえる可能性が高まります。

また、国内外での販売が難しい場合でも、廃車買取業者に依頼すれば部品としての価値を評価してもらえます。エンジンやパーツに需要がある車種であれば、想定以上の金額がつくケースもあるでしょう。

複数社を比較する

買取業者によって、多走行車に対する評価基準や得意とする販路は大きく異なります。複数の業者に同時に査定を依頼すれば、より高い金額を提示する業者を効率的に見つけられます。

1社だけに査定を依頼すると、相場より低い金額で売却してしまうリスクがあります。複数社を比較することで、走行距離が多い車でも適正な価格での売却の可能性が高まるでしょう。

車買取と走行距離に関するよくある質問

車買取と走行距離に関するよくある質問

車の売却を検討する際、走行距離に関してさまざまな疑問が生じるものです。

ここでは、そうした疑問に答えていきます。これらを解消することで、安心して査定に臨むことができるでしょう。

走行距離が少ないほど査定額は高くなる?

一般的には走行距離が少ない車ほど高く評価される傾向にありますが、必ずしもそうとは限りません

年式に対して極端に走行距離が少ない場合、長期間放置されていた可能性があり、エンジン内部やゴム部品の劣化が懸念されるためです。

車は適度に走行させることで、各部品が正常に機能し、良好なコンディションを保つことができます。定期的に動かしている車のほうが、査定時に高く評価されるケースも少なくありません。

メーター交換や巻き戻しはバレる?

メーターを交換した車は、交換の事実や交換前後の走行距離を点検整備記録簿やシールなどに記録しておく必要があり、記録がないと適正に走行距離を確認できない車として扱われます。

一方、走行距離の巻き戻しは違法な改ざん行為であり、厳しく禁止されています。近年は、記録類や車の状態、走行距離管理システムなどで不自然な数値は査定時に見抜かれやすくなっています。

改ざんが発覚した場合、大幅な減額や契約解除のリスクがあるだけでなく、法的な責任を問われる可能性もあります。正確な走行距離を申告することが、トラブルを避ける唯一の方法です。

査定後に走行距離が増えたら減額される?

査定を受けてから車を引き渡すまでの間に走行距離が大きく増えた場合、再査定で減額される可能性があります。

特に走行距離が数百km以上増える、5万km・10万kmといった大台をまたぐ増加があると、査定時と車の状態が変わったと判断され、減額の対象になることがあります。

契約後は長距離の移動を控え、必要最小限にとどめることが賢明でしょう。やむを得ず走行する場合は、事前に買取業者へ相談しておくと安心です。

走行距離何キロまでなら値段がつく?限界は?

走行距離に明確な限界値は存在せず、車種や需要によっては20万kmを超える車でも買取価格がつくケースがあります。特に海外で人気の高い車種であれば、過走行でも十分な価値を認められる可能性があるのです。

仮に中古車としての査定額がつかない場合でも、鉄やアルミなどの資源価値により、0円以上での買取となるケースがほとんどです。特に、廃車買取業者や海外輸出対応の業者、過走行車の取り扱いに慣れた業者では、金属資源や部品としての価値も含めて評価してくれる傾向があります。

走行距離や年式だけで諦めず、こうした業者にも査定を依頼してみる価値は十分にあると言えます。

車買取で走行距離は査定額を決める大きな要素

車は走れば走るほど消耗するため、走行距離の多い車は故障リスクから売却する際の査定額が低くなってきます。

ただし、走行距離は年式との関係で評価されるため、単純に少なければ良いというものでもありません。高く買い取ってもらうためには、1年で1万kmという基準を超えない、5万kmを超える前に売る、といったことも大切でしょう。

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高見陽子

監修者高見陽子

ファイナンシャルプランナー/金融・法律ライター
元大手銀行で個人営業を担当。現在は、資産形成や相続、ライフプランを中心に、車の売却・買い替えなど家計に関わる判断について、金融と生活実務の両面から情報提供を行う。

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