業者は中古車をいくらで買っていくらで売る?仕入・販売価格の仕組み
こうした業者が中古車をいくらで買っていくらで売っているか、気になる人は多いのではないでしょうか。ここでは、中古車の仕入価格と販売価格の仕組みについて解説します。あわせて、業者に買取価格を高くしてもらうコツもご紹介しましょう。
目次
業者は中古車をいくらで買う?中古車の仕入価格
まずは、中古車の仕入価格がどのように決まるかを、業者の主な仕入先ごとにご紹介します。
一般ユーザーから直接買い取る場合
仕入価格が安いほど業者の利益が大きくなりますが、あまりに安すぎると売り手である一般ユーザー側から「そんなに安いなら、よそに売る」とそっぽを向かれてしまいます。一方で、業者としては仕入れた車を売って初めて利益が出るのですから、その車がいくらで売れるのかを想定し、必要な整備や修繕にかかる費用や自社の利益を考慮して、買取価格を算出しなくてはなりません。
こうした事情があるため、車の買取価格は業者によって多少差があり、市場動向によっても変動するものの、極端に大きな差は出にくいといえるでしょう。
なお、特殊な例として、四駆専門や絶版車専門といった特定の車種に特化した業者の場合、その車種を求める人が多数集まり、車が数多く売れていくことになります。こうした業者では、一般の店舗よりも該当車種を高く買い取る場合もあります。
オートオークションの場合
オートオークションには、参加している多くの売り手からさまざまな車が出品されます。程度もさまざまで落札価格も異なりますから、一般ユーザーに車を販売する中古車販売店にとっては、有力な仕入れ先となるでしょう。
オートオークションの売り手は、ディーラーや車買取会社などが担います。ディーラーとしては、たとえ一般ユーザーから下取りして仕入れた車であっても、自社以外の車は店頭では販売しにくく、系列の中古車販売会社にも流せません。また、車買取会社にとっては、買い集めた車をオートオークションで売却すれば、短期間のうちに利益を上げることができます。
せり方式で行われるオートオークションでは、買い手側にとっては落札価格と主催者に支払う落札手数料の合計額が、車の仕入価格になります。ただし、売り手側もある程度の利益を見越して出品価格を設定しますから、一般ユーザーからの買取価格よりも割高になる傾向があります。
業者は中古車をいくらで売る?中古車の販売価格
これは、業者の経営方針や車の状態、仕入価格、販売価格の相場などによっても変わってきますが、店頭での販売価格は仕入れ価格に20万〜25万円程を上乗せした金額になるのが一般的といわれます。ですから、120万円で販売されている車があれば、その仕入価格は100万円程度と考えることができるでしょう。
仕入価格に上乗せされる場合がある費用
これらの諸費用のほかにも、仕入価格に上乗せされる費用は車ごとに発生します。その例を2つご紹介しましょう。
業者が仕入れる中古車の状態は、新車のように均質ではありません。たとえ年式が同じでも、走行距離が少なく丁寧に乗られた車は傷みが少なく、状態も良好です。ですが、走行距離が長くなれば、あちこちのパーツに劣化や消耗が起こりますし、それを放置していると、さらにダメージは広がっていき、車としての機能・性能が落ちていきます。こうなると、必要に応じて整備・修理が必要で、そのための整備費用が仕入価格に上乗せされることになります。
●オートオークションへの出品費用
前述したとおり、オートオークションは業者が車を売買するための重要な場です。ですが、オートオークションは開催するだけでもさまざまな経費がかかります。そのため、オークションの主催者は、車を出品する側と落札する側、双方から1万〜2万円程の出品料・落札料を徴収して、自社の運営にあてています。さらに、オークションへの出品を代行する業者もいて、こちらに依頼すると1台あたり2万〜5万円程の代行手数料が必要です。
オークションでの出品・落札は、車の搬入や下見など、手間も時間もかかります。代行業者に依頼すればそうした手間を省けますが、その分仕入れコストが跳ね上がるという難点もあるでしょう。
業者に買取価格を高くしてもらうコツ
しかし、一般ユーザー側にも、少しでも高く買い取ってもらうためにできることがあります。ここでは、業者に買取価格を高くしてもらうコツをいくつか見ていきましょう。
査定時には車をきれいにする
外装は洗車、車内は掃除機や消臭剤で、取れる汚れは取り除いておきましょう。目の細かい研磨剤やワックスをうまく使えば、ボディのあちこちについた小さな傷や汚れを目立たなくできます。
バンパーやモール、ダッシュボードなどのプラスチック部品は、シリコンスプレーを吹き付けて布で磨くと、深みのある色つやがよみがえり、美しく見えます。高圧洗浄機は頑固な汚れを落とすのに便利ですが、水圧によっては塗装やステッカーを傷めてしまいますから注意が必要です。
購入時の付属品や書類は残しておく
取扱説明書や新車時のメーカーオプションのほか、スペアキーも重要アイテム。特に、現在主流のスマートキーは、ディーラーでしか複製を作成できないケースが多いので、スペアキーはきちんと保管しておきましょう。
複数の業者から見積もりをとる
ですから、愛車を少しでも高く売却するなら、複数の業者を回り、見積もりを取って比較することが大切です。
相場を調べておく
ですから、車を売却する際には、まずその車の相場を調べておくことが重要です。車種や年式、走行距離などから、おおよその販売価格と買取価格を調べておきましょう。こうすれば、相場よりも安く買い叩かれる事態を防げます。
高く買い取ってもらえそうなタイミングを知る
よくいわれるのは、「業者の決算期が狙い目」というもの。決算期をいつにするかは、業者がそれぞれ自由に決めることができますが、多くの業者が4月1日を事業始期としているため、3月が決算期になります。そして、目標とした売上を決算期に達成するため、1〜3月には決算セールが行われます。同じ理由で、半期決算となる9〜10月も狙い目といえるでしょう。
車の売買の仕組みを知り、高く売る方法を考えよう
ですが、一般ユーザーにとって大切なのは、中古車の査定がどのように行われ、どのように売買されているかを知ることです。そうすれば、より有利な条件で車を売却できるはずです。
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