車を買い替える時期はいつがベスト?走行距離や年数などおすすめのタイミングを解説
「まだ大丈夫かな」と様子を見続けることで、かえって維持費がかさんでしまったり、売却時の価格が大きく下がってしまったりすることも。
一方で、早すぎる買い替えは家計への負担が大きくなってしまいます。
では実際、車の買い替え時期はいつが最適なのでしょうか?
本記事では、走行距離や車齢といった具体的な判断基準から、お得に買い替えるためのベストなタイミングまで、詳しく解説していきます。
自分に合った買い替え時期を見極めるための参考にしてください。
目次
車を買い替える年数と理由
これは、車検を2回経過するタイミングと重なり、多くの車種で経年劣化による部品の交換や修理が必要になってくる時期です。
ただし、この年数はあくまでも目安であり、実際の買い替え時期は使用状況や車種によって大きく異なります。
では具体的に、車の買い替えを検討すべき年数の目安と、その理由について見ていきましょう。
車買い替えの平均年数は?
特に新車購入者の平均保有期間は7.7年で、中古車購入者の6.2年と比べて1.5年ほど長くなっています。
また、全体の2割以上が10年以上保有する長期保有を選択しており、以前と比べて保有期間の長期化が進んでいる傾向です。
現在の車を手放すきっかけとしては「一定基準に達した」「状態の変化」など、前保有車の経年変化が主な理由として挙げられています。
ただし、近年は物価高の影響で4割程度の人が保有期間を長くすると回答しており、その主な理由として「資金の余裕のなさ」や「景気の悪化」が指摘されています。
車を買い替える理由は?
新車は最新の安全技術を搭載しており、衝突軽減ブレーキなどの先進安全機能により事故のリスクを低減できます。
また、経年劣化による部品交換や修理の頻度が減るためメンテナンス費用を抑えることができ、新車保証も適用されるため、万が一の故障時も費用負担を軽減できるのです。
さらに、最新の車種は燃費性能が向上しているため、ガソリン代の節約にもつながります。
特に環境性能の高い車種は税制優遇の対象となることも多く、維持費の面でもメリットは大きいです。
加えて、走行性能や乗り心地も向上し、より快適なドライビングを楽しむことができます。
これらの利点を総合的に考えると、適切なタイミングでの買い替えは、安全性と経済性の両面で大きな価値があるといえます。
車を買い替えるタイミングは主に3つ
一般的に車検のタイミングが買い替えの分岐点とされ、特に2回目の車検(5年目)前後や3回目の車検(7年目)前後に買い替えを検討する人が増えます。
車を高く売却し、新しい車をお得に購入するには、これらの時期を意識した計画的な買い替えが重要になってきます。
車検の前
新車購入から3年後の初回車検、そして以降2年ごとの車検では、点検や部品交換などで数万円から10万円以上の費用が必要となります。
特に車の使用年数が長くなるほど、必要な整備項目が増えて費用も高額になる傾向です。
確かに車検を通した車の方が買取価格で優遇される可能性はありますが、実際には支払った車検費用以上に査定額が上がることはほとんどありません。
また、査定時に車検費用がどの程度査定額に反映されているかを明確に把握することも難しいのが現状です。
そのため、車検費用を支払う前に買い替えを検討することで、より効率的な買い替えが可能となります。
決算期の前
この時期には各社が目標達成に向けて積極的な販売活動を展開するため、通常よりも有利な条件で車を購入できる可能性が高まります。
特に決算月直前は、1台でも多く販売実績を伸ばしたい販売店が増えるため、価格交渉がしやすい環境なのです。
ただし、3月は新年度に向けて自動車需要が高まる時期でもあるため、早めの準備が必要です。
具体的には、3月の決算期に向けては12月から1月には店舗を決定し、2月頃には契約を済ませておくことがベストです。
9月の決算期の場合は、3月ほどの混雑はありませんが、それでも納車まで2〜3週間程度の期間を見込んで準備を進めることが賢明でしょう。
査定額が高い時期
一般的に、車種のモデルチェンジが行われると旧型の市場価値が下がりやすく、査定価格も低下する傾向にあります。
ただし、これは車種の人気度によって大きく異なり、根強い人気を持つモデルの場合は、新型が発売された後も価格の下落が比較的緩やかなケースもあるのです。
また、季節によっても車種の需要が変動します。例えば、4WD車は冬場に向けて需要が高まり査定価格が上がりやすく、オープンカーは春先から夏にかけて人気が集中する傾向です。
このように、車種の特性と季節需要を考慮しながら売却のタイミングを選ぶことで、より高い査定額を期待できます。
まずは一度査定に出して、自分の車の市場価値を確認することをおすすめします。
車の買い替えのタイミングはほかにも
例えば、走行距離が10万kmを超えて修理やメンテナンス費用が増加してきた時期や、13年経過による自動車税の増額前、ローン完済のタイミングなどです。
さらには結婚や出産などライフスタイルの変化に合わせた買い替えといったように、それぞれの事情に応じた最適な買い替え時期を検討することが大切です。
走行距離が一定距離を超えたタイミング
一般的に5万kmを超えると部品の劣化が始まり、10万kmを超えると本格的なメンテナンスが必要になってきます。
特に10万km前後でタイミングベルトなどの重要な部品交換が必要となり、修理費用が大幅に増加する可能性があります。
また、走行距離は車の査定価格に大きく影響し、5万kmを超えると買取価格が徐々に下がり始め、10万kmを超えるとさらに大きく価格が下落する傾向です。
特に10万km超の車両は中古車市場での需要も限られてくるため、買取価格の低下が著しくなります。
そのため、これらの走行距離の節目を迎える前に買い替えを検討することで、より有利な条件で車を売却できる可能性が高まるでしょう。
ライフスタイルが変わるタイミング
例えば、結婚や出産で家族が増えた場合は、広い室内空間を持つミニバンへの乗り換えを検討する価値があります。
また、転職で通勤距離が伸びて使用頻度が増えた場合は、燃費性能の高い車種に買い替えることで、ガソリン代を大幅に節約できる可能性も。
逆に、子どもの独立で家族構成が変化した場合は、維持費の安い軽自動車やコンパクトカーへの乗り換えも選択肢となります。
このように、生活スタイルの変化に合わせて最適な車を選ぶことで、快適性が向上するだけでなく、維持費の削減にもつながり、より合理的なカーライフを実現できます。
メンテナンス費用が高くなったタイミング
新車から3年程度は不具合も少なくメーカー保証もあるため修理費用の心配は少ないのですが、5年を超えると各種部品の劣化が進み、点検や修理の頻度が増えていきます。
特にメーカー保証が切れた後は、不具合が発生した際の修理費用がすべて自己負担です。
また、車種によっては年数の経過とともに部品の製造が終了し、在庫も減少していく傾向にあります。
その場合、修理に必要な部品の価格が高騰したり、場合によっては入手が困難になったりするリスクも出てきます。
このように維持費の上昇が気になり始めたら、それは新しい車への買い替えを検討するタイミングといえるでしょう。
自動車税が上がるタイミング
具体的には、ガソリン車やLPG車の自動車税が約15%、軽自動車は軽自動車税が約20%増加します。
これはグリーン化特例による税制措置で、古い車の使用を抑制し、環境性能の高い新車への買い替えを促進する目的によるものです。
また、13年を超えると自動車重量税も増額され、車検時の負担も大きくなります。
特に車検のたびに税金が上がっていくため、維持費の観点から見ても大きな転換点といえるでしょう。
自動車ローンを完済したタイミング
ローン完済後は毎月の支払いがなくなるため、その分を新しい車の頭金や月々の支払いに充てることができ、家計への負担を抑えながら買い替えを実現できます。
ただし、注意すべき点として、ローンの完済時期は多くの場合、2回目の車検(5年目)の時期と重なります。
もし車検を済ませてしまうと、その費用に加えて買い替えの費用も必要になってしまうため、経済的な負担が大きくなるでしょう。
そのため、車検前にローンの残債を確認し、車検を迎える前に買い替えの準備を進めることで、より効率的な買い替えが可能です。
車の買い替え時の注意点
査定価格の相場を把握することはもちろん、現在の車のローン残債の確認や必要書類の準備など、業者への依頼前に確認しておくべきポイントがいくつかあります。
ここでは、スムーズな買い替えを実現するために、事前に準備しておきたい重要なチェックポイントについて解説します。
ローン残債を確認する
特に重要なのは、ローン残債の有無と所有者名義の確認です。
ローンが残っていて車の所有者名義がローン会社やディーラーになっている場合、原則として完済するまで車を売却することができません。
一方、ローン返済中でも所有者名義が自分の場合は売却可能ですが、売却後も返済は継続するため、売却金額がローンの残債より少ない場合は、その差額を別途支払う必要があります。
また、ローンを完済していても、所有者名義がローン会社のままになっている場合は売却できないため、名義変更の手続きが必要です。
そのため、買い替えを検討する際は、早めにローン会社に残債金額や名義の状況を確認しておきましょう。
納車時期を確認しておく
一般的に新車の場合は1〜2ヵ月、中古車でも2〜3週間程度の納車期間が必要となります。
特に人気車種の場合は、半年以上待たされるケースもあり、現在の車の売却タイミングとの調整が必要です。
そのため、「今の車に乗れなくなってから」では遅すぎる可能性があります。
売却のタイミングと新しい車の納車時期にずれが生じると、その間車が使えない期間が発生してしまうかもしれません。
このような事態を避けるためにも、買い替えを検討し始めたら、すぐに希望する車種の納期状況を確認し、早めに具体的な準備を進めることが賢明です。
保険を切り替える
新しい車に乗り換える際は、必ず自動車保険の車両入替の手続きを行わなければなりません。
これを忘れてしまうと、万が一の事故の際に保険が適用されない可能性があります。
ただし、車両入替の手続きは、納車前でも可能です。つまり、新しい車の納車を待っている間に、保険会社に連絡して手続きを進めておくことができるのです。
これにより、納車当日からスムーズに新しい車に乗り換えることができます。
また、余裕を持って手続きを行うことで、保険の内容を再確認したり、必要に応じて補償内容を見直したりする時間も確保できます。
したがって、車の買い替え時には、納車日が決まったら早めに自動車保険の切り替え手続きを行いましょう。
買取価格の相場を調べておく
自分の車の年式、走行距離、車種、状態など様々な要因を考慮した上で、複数の買取業者やディーラーの査定を参考にすることで、おおよその買取価格の相場を把握できます。
また、オンラインの買取査定サービスを利用すれば、自宅にいながら簡単に相場を調べることも可能です。
これらの情報をもとに、自分の車の適正な買取価格を知っておくことで、実際の売却時に買取業者やディーラーとのやり取りがスムーズになります。
相場よりも明らかに低い価格を提示された場合は、他の業者に査定を依頼することもできます。
一方で、相場と大きく違わない適正な価格を提示された場合は、その場で売却を決断することもできるでしょう。
事前に買取価格の相場を知っておくことで、売却時のトラブルを避け、満足のいく取引を行うことができます。
したがって、車の買い替えを検討する際は、まず自分の車の買取価格の相場を調べておくことが賢明だといえます。
買取は複数の会社で見積もりを取る
一社だけに査定を依頼するのではなく、いくつかの買取業者やディーラーから相見積もりを取ることで、より高い買取価格を引き出せる可能性が高くなります。
各社の査定額を比較することで、自分の車の価値をより正確に把握することができ、売却先を選ぶ際の判断材料にもなります。
また、相見積もりを取ることで、買取業者間の競争意識が高まり、結果的により高い買取価格を提示してもらえるかもしれません。
ただし、あまりに多くの会社に見積もりを依頼すると、手間と時間がかかってしまいます。そのため、信頼できる数社に絞って相見積もりを取るのが賢明でしょう。
オンラインの買取査定サービスを活用すれば、自宅にいながら簡単に複数社の見積もりを比較することもできます。
自動車税納付を確認する
自動車税は、車を所有している期間に応じて課税される税金であり、毎年4月1日時点の所有者に対して課税されます。
自動車税の支払いは義務であり、滞納していると売却時に問題が生じる可能性も。
新しい車に乗り換える際に、現在所有している車を売却する場合は、自動車税納付済みの証明書を準備しておく必要があります。
この証明書は、買取業者やディーラーとの売却交渉の際に提示を求められることが多いです。
もし自動車税が未納の状態で売却手続きを進めてしまうと、売却が完了した後に未納分の自動車税を請求されるリスクがあります。
これは、売却前に所有者であったあなたの責任となります。
したがって、スムーズに車の売却を進めるためにも、事前に自動車税の納付状況を確認し、必要な証明書を準備しておくことが賢明です。
万が一、自動車税が未納の場合は、早急に納付を済ませておきましょう。
車の買い替えにまつわるよくある質問
「今の車をもう少し乗れば良かったかも」と後悔したり、「新しい車種にしてみようかな」とワクワクしたり、人それぞれ思いは尽きません。
そんな車の買い替えにまつわるよくある質問について、一緒に探ってみましょう。
車を買い替えない方が得な場合もある?
新車を購入するたびに多額の出費が必要になるため、できるだけ長く同じ車に乗ることは経済的な選択といえるでしょう。
しかし、車を長く使い続けると、経年劣化によって修理やメンテナンスが必要になる頻度が高まります。
部品の交換や故障対応などに予想外の出費を迫られるケースも出てくるでしょう。
また、車の不具合によって事故のリスクが高まることも考えられます。
そのため、車を買い替えないことが必ずしも得策とは限りません。
車の状態や安全性を考慮しながら、適切なタイミングで乗り換えることが賢明です。
目安としては、一般的な乗用車の場合、購入から10年以上経過したり、走行距離が10万kmを超えたりした頃が買い替え時期の目安になります。
ただし、こまめなメンテナンスを行って大切に乗れば、10年以上乗り続けることも可能です。
結局のところ、修理費用と新車購入費用を比較して、どちらが長期的にお得になるかを見極めることが肝要です。
愛着のある車だと、多少の出費は厭わないという選択肢もあるでしょう。
新車か中古車、どちらが良い?
新車のメリットは、自分好みのカラーやオプションを自由に選べること。
納車時に最新の安全技術や快適装備を備えた車両を手に入れられます。
また、環境性能に優れた車種であれば、自動車税の優遇措置を受けられる可能性もあります。
一方で、新車は中古車に比べて価格が高いのがデメリットです。購入後の価値の下落も早いため、長く乗らない場合は損をするかもしれません。
中古車の最大のメリットは、新車に比べて安い価格で購入できることです。
予算が限られている場合でも、比較的新しい年式の車両を手に入れやすくなります。
また、在庫車を選べば納車までの期間が短いのも魅力です。
一方、デメリットとしては、維持費が高くなる可能性のあることが挙げられます。
使用期間が長くなればなるほど、メンテナンス費が高くなる傾向にあります。
さらに、メーカー保証のない中古車の場合には修理費用が高額になったり、燃費の悪化でガソリン代がかさんだりすることもあるため、必ずしもお得とは限りません。
どちらを選ぶべきかは、予算や使用目的、車に乗る期間など、人それぞれのニーズによって異なります。
予算重視なら中古車、納車までの時間に余裕があり、こだわりの装備を備えた車が欲しいなら新車といった具合です。
ただし中古車選びでは、価格面だけでなく、車両状態をしっかりチェックすることが欠かせません。
新車選びでは、値引き交渉の上手さで費用を抑えられる点にも注目です。
自分に合った一台を選ぶため、両者のメリットとデメリットをよく吟味することをおすすめします。
車の売却先はどこがいい?
それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合わせて最適な売却先を選ぶことが重要です。
ディーラーに下取りに出すメリットは、新車購入と同時に手続きが完了するため、手間が少なくて済むことです。
ただし、下取り価格は他の売却先に比べて低くなる傾向があります。
中古車買取業者は、ディーラーよりも高い価格で買い取ってくれる可能性が高いです。
査定は無料で、店舗に車を持ち込む以外にも、出張査定やオンライン査定などのサービスを利用できる業者もあり便利です。
ただ、買取価格は市場相場によって変動するため、複数の業者から査定を受けることをおすすめします。
オークションは、業者間の競り合いによって高値がつく可能性がある一方、車両状態によっては思うような価格にならないことも。
また、オークション会場まで車を運ぶ必要があり、手間と費用がかかります。
個人間取引は、仲介業者を通さないため、他の選択肢と比べて高い価格で売却できる可能性があります。
しかし、買主を見つけるまでに時間がかかり、契約トラブルなどのリスクも伴うので注意が必要です。
以上のように、売却先にはそれぞれ一長一短があります。車の状態や希望する売却価格、手間やリスクなどを総合的に考慮して、自分に合った売却先を選ぶようにしましょう。
自分に合った車買い替え時期を見定めよう
日本では車の平均保有期間が7〜8年で、特に車検や10万km走行時が買い替えの目安です。
買い替え理由としては、安全性や燃費性能の向上、新車保証によるコスト削減などが挙げられます。
効率的な買い替えには車検前や決算期を活用し、査定価格を高めることが重要です。
ライフスタイルの変化やメンテナンス費用の増加を契機に、自分に合った一台を選ぶための計画的な判断が求められるでしょう。
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