車検切れの車を車検に出すにはどうしたらいい?方法や必要な費用も紹介

車検切れの車を車検に出すにはどうしたらいい?方法や必要な費用も紹介

車検切れの車で公道を走行することは違法であるため、早急な対処が必要です。

しかし、車検切れの状態から車検を通すためには、通常の車検とは異なる手続きや準備が求められます。

そのため、多くの方が「どこから手をつければいいのか」「費用はどのくらいかかるのか」といった不安を抱えているのではないでしょうか。

今回は、車検切れの車を再び公道で走行させるために必要な手続きの流れや費用、注意点について詳しく解説していきます。

mokuji目次

  1. 車検が切れたら公道の走行はできない
    1. 車検のみが切れている場合
    2. 車検と自賠責保険の両方が切れている場合
  2. 車検切れの車を車検に出すには
    1. 臨時運航許可を受けて走行する
    2. 積載車で輸送する
  3. 車検更新する方法は2つ
    1. 継続検査を受ける
    2. 新規検査を受ける
  4. 車検切れの車を車検に出すときに必要な費用
    1. 法定費用
    2. 点検・整備費用
    3. 積載車や仮ナンバーなどの移動費用
    4. その他の諸費用
  5. 車検切れの車を再び車検に出すメリット
    1. 車を買い替えるよりコストがかからない
    2. 適切なメンテナンスを受ける機会になる
    3. 中古車を低コストで取得できる可能性がある
  6. 車検切れの車を再び車検に出すデメリット
    1. 車の輸送代や仮ナンバー取得費用がかかる
    2. 車のコンディションによっては車検に通らない可能性がある
  7. 車検切れになったときの車検更新以外の方法
    1. 廃車にする
    2. 買取会社に売却する
  8. 車検切れの車を車検に出す方法をチェックして理想のカーライフを楽しもう

車検が切れたら公道の走行はできない

車検が切れたら公道の走行はできない

車検切れの車を公道で走行することは道路運送車両法違反となり、懲役または罰金が科せられる可能性があります。

さらに、車検切れに加えて自賠責保険も期限切れになっている場合は、自動車損害賠償保障法違反も加わり、重い処罰を受けることになります。

車検切れの状態での運転は重大な違法行為となるため、絶対に避けなければなりません。

車検のみが切れている場合

車検が切れた状態で車を公道走行すると、道路運送車両法違反として厳しい処罰の対象です。

具体的には、違反点数6点が課せられ、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金という刑事処分が科されます。

さらに、行政処分として30日間の免許停止処分も併せて受けることになります。

なお、これらの処分内容は前歴のない場合のものであり、過去に同様の違反歴がある場合は、より厳しい処分として免許取り消しとなる可能性も。

車検切れの状態での運転は一般的な交通違反と異なり、刑事処分の対象となる重大な違反として扱われ、裁判所での裁判を受けることになります。

そのため、車検切れに気付いた場合は、決して自走せず、適切な方法で車検場まで移動させることが重要です。

車検と自賠責保険の両方が切れている場合

車検が切れている車両は、同時に自賠責保険も期限切れになっているケースが多いです。

これは、多くの車両で車検と自賠責保険の更新時期が同じタイミングに設定されているためです。

このような状態で公道を走行すると、道路運送車両法違反に加えて自動車損害賠償保障法違反も重なり、処分が著しく重くなります。

具体的には、違反点数6点に加えて90日間の免許停止処分が科せられます。

さらに深刻なのが刑事処分で、1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金という重い処罰を受けることになります。

特に悪質なケースでは交通刑務所への収監も考えられ、社会的な影響も大きくなります。

車検切れと自賠責保険切れが重なった状態での運転は、通常の車検切れよりもはるかに重い違反として扱われるため、絶対に避けなければなりません。

車検切れの車を車検に出すには

車検切れの車を車検に出すには

車検切れの車を車検場へ持ち込む方法には、主に2つの選択肢があります。

1つ目は臨時運行許可を申請して仮ナンバーを取得し、自走で持ち込む方法です。

2つ目は積載車(キャリアカー)を手配して輸送する方法です。

それぞれメリット・デメリットがあり、状況に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。

以下では、各方法の具体的な手続きの流れや注意点について詳しく解説していきます。

臨時運航許可を受けて走行する

車検切れの車を車検場に持ち込む方法の1つとして、臨時運行許可を受けて仮ナンバーを装着する方法があります。

臨時運行許可は、出発地・経由地・到着地の区市町村窓口で申請することができ、許可を得ることで一時的に公道走行が可能です。

申請の際には、車検証や本人確認書類の提出に加えて、有効な自賠責保険証明書が必要となります。

そのため、自賠責保険が切れている場合は、事前に加入しておかなければなりません。

なお、臨時運行許可は原則として運行初日(車検場への輸送日)に受けることになりますが、早朝からの運行を予定している場合は、直前の開庁日に許可を受けることも可能です。

仮ナンバーの取得には750円の手数料がかかり、指定されたルート以外の走行は認められないことにも注意してください。

積載車で輸送する

車検切れの車を車検場へ持ち込む方法として、積載車(キャリアカー)による輸送があります。

この方法は、臨時運行許可の申請や自賠責保険への加入が不要なため、手続きの手間を大幅に省略可能です。

多くの整備工場や車検業者が積載車での輸送サービスを提供しており、依頼すれば自宅から車検場までの搬送を一括で対応してくれます。

ただし、積載車での輸送には基本料金10,000円〜15,000円程度かかり、さらに移動距離に応じて料金が加算されます。

そのため、車検場までの距離が遠い場合は高額になりやすいです。

費用面では臨時運行許可を取得する方法より割高になりますが、手続きの手間を考えると、便利な選択肢の1つといえます。

車検更新する方法は2つ

車検更新する方法は2つ

車検切れの車を再び公道で走行させるためには、車両の状態に応じて継続検査または新規検査のどちらかを受ける必要があります。

「継続検査」はこれまでの車検証が有効期限切れとなった車両に対して行う検査で、「新規検査」は一時抹消登録した車両やまだ一度も車検を受けていない新車に対して行う検査です。

それぞれ必要な書類や手続きが異なるため、自身の車両がどちらに該当するかを確認することが重要です。

継続検査を受ける

継続検査は、すでに使用していた車両の車検期限が切れた際に受ける検査です。

検査を受けるためには、自動車検査証や自動車税納税証明書、点検整備記録簿、自賠責保険証明書などの書類を準備する必要があります。

費用面では、検査手数料、自動車重量税、自賠責保険料など、複数の支払いが発生します。

具体的な金額は車両の種類や年式によって異なりますが、一般的に5万円から10万円程度です。

検査は運輸支局で直接受けることも、車検業者に依頼することも可能です。

業者に依頼する場合は点検や整備の費用が別途必要になりますが、手続きの手間を省けるので一般的になってきています。

新規検査を受ける

新規検査は、まだ一度も車検を受けていない新車や、一時抹消登録をした車両が再び公道を走るために受ける検査です。

必要書類として、申請書や自賠責保険証明書、車庫証明書などが求められ、中古車の場合は登録識別情報等通知書などがあります。

費用面では、通常の車検費用である検査手数料や自動車重量税、自賠責保険料に加えて、車検合格後の車両登録時に登録手数料とナンバープレート代が追加で必要です。

特に車検切れの中古車を購入して新規検査を受ける場合は、これらの諸費用を事前に考慮しておくことが重要です。

検査合格後、交付されたナンバープレートを装着して封印を施すことで、ようやく公道での走行が可能となります。

車検切れの車を車検に出すときに必要な費用

車検切れの車を車検に出すときに必要な費用

車検切れの車の車検費用は、車の状態や整備内容によって大きく異なります。

複数の整備工場に見積もりを取ったり、事前に車の状態を把握しておいたりすることで、費用を抑えられます。

車検切れの車を車検に出すときに必要な費用は、以下の通りです。

法定費用

車検における法定費用は、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代などがあり、これらは車検を受ける場所に関係なく一律の金額です。

ただし、具体的な費用は車両の種別(乗用車、商用車など)や排気量、車両重量によって変動し、さらにエコカー減税などの対象車両かどうかによっても変わってきます。

そのため、実際の法定費用は車両ごとに異なりますが、これらの費用は全国どの車検場でも同じ金額となりますので、事前に確認しておくと良いです。

点検・整備費用

車検にかかる点検・整備費用は、車両を保安基準に適合させるために必要な費用です。

点検・整備費用は実際の車両状態に左右され、コンディションが良好な車両であれば最小限の費用で済みますが、車検切れの期間が長い車両や年式が古い車両は、予想以上の整備費用がかかる可能性があります。

特にブレーキやタイヤ、ライト類など安全に関わる部分で基準を満たさない場合は、部品交換が必要となり費用が高額になることも考えられます。

そのため、事前に車両の状態を確認し、必要な整備内容を把握しておくことが重要です。

積載車や仮ナンバーなどの移動費用

車検切れの車を車検場へ持ち込むためには、積載車を利用するか仮ナンバーを取得する必要があり、どちらも追加費用が発生します。

仮ナンバーを取得する場合は750円程度の手数料で済みますが、積載車を利用する場合は基本料金が1万円から1万5,000円程度かかり、さらに移動距離に応じて料金が加算されるのが一般的です。

また、積載車での輸送を依頼する場合、地域や業者によって料金が異なるため、複数の業者に見積もりを取ることをおすすめします。

その他の諸費用

車検では法定費用の他に、車検を代行する際の諸費用もかかってきます。

具体的には、検査代行手数料、書類作成費用、納税証明書取得手数料などの事務手数料です。

これらの諸費用は車検場や業者によって金額が異なるため、複数の見積もりを取って比較検討しましょう。

車検切れの車を再び車検に出すメリット

車検切れの車を再び車検に出すメリット

車検切れの車を再び車検に出すメリットは、車の買い替えよりもコストを抑えられる、車の価値を維持できる、そして比較的安く中古車を手に入れられるという点が挙げられます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

車を買い替えるよりコストがかからない

車検切れの車を再び車検に通すためには一定の費用が必要ですが、新しい車に買い替えるよりも経済的な選択でしょう。

車検にかかる費用は、法定費用や点検整備費用、各種手数料を含めても一般的に10万円前後で済むケースが多いです。

一方、車の買い替えでは車両価格に加えて、登録費用や重量税、取得税などの諸費用も必要となり、総額で数十万円から数百万円の支出となる可能性があります。

特に、これまで大切に乗ってきた車で、まだ十分な走行性能が保たれている場合は、車検を通して継続使用するほうがコストパフォーマンスに優れた選択といえます。

また、定期的な点検整備を受けることで、車両の寿命を延ばすことも可能です。

適切なメンテナンスを受ける機会になる

車検切れの車であっても、再度車検を受けることで公道を走行できる資格を取り戻すことができます。

車検を受ける過程で、専門的な点検や必要な整備を行うことができるため、車両の状態を適切に把握し、改善する絶好の機会です。

定期的なメンテナンスは車両の寿命を延ばし、安全性を高める効果があり、結果として長期間にわたって車を使用できます。

特に大切に扱ってきた愛着のある車や、状態の良い中古車の場合、車検を受けることで車両の価値を維持しながら、さらに長く乗り続けることが可能です。

また、適切なメンテナンスによって予期せぬ故障を防ぎ、修理費用の抑制にもつながります。

中古車を低コストで取得できる可能性がある

車検切れの中古車は、車検が残っている車両と比べて販売価格が大幅に安くなる傾向です。

車検切れの車両を購入して車検を通す場合、車検費用として概ね5万円から10万円程度が必要となりますが、車検付きの同型車両との価格差がこれ以上ある場合は、車検切れ車両を購入して自分で車検を通すほうが総額を抑えられます。

たとえば、車検付き車両が100万円で販売されている場合、同じ車両の車検切れ品が80万円で販売されていれば、車検費用を含めても10万円程度安く購入できる計算になります。

車検切れの中古車を選ぶことで、予算を抑えながら希望の車両を手に入れられるかもしれません。

車検切れの車を再び車検に出すデメリット

車検切れの車を再び車検に出すデメリット

車検切れの車を再び車検に出すかどうかは、様々な要因を考慮して慎重に判断する必要があります。

メリットとデメリットを比較し、ご自身の状況に合った最善の選択をしてください。

車の輸送代や仮ナンバー取得費用がかかる

車検切れの車を車検に出す際には、通常の車検費用に加えて車両の輸送に関する追加費用が必要です。

仮ナンバーを取得して自走する場合は、1台につき750円の取得費用がかかり、期限内に返却しなければ罰則の対象となる可能性もあります。

一方で積載車による輸送を選択した場合は、短距離でも基本料金として少なくとも1万円以上はかかり、さらに移動距離に応じて料金が加算されるため、数万円程度の費用がかかってきます。

特に遠距離の場合は、これらの追加費用が予想以上に高額になる可能性があるため、事前に確認が必要です。

車のコンディションによっては車検に通らない可能性がある

車検切れの車両を再び車検に通す際の大きな懸念点として、車両の状態によっては車検に合格できないケースもあることが挙げられます。

特に長期間メンテナンスを行っていない車両や、適切な整備を受けていない車両は、安全性の観点から車検に通らないかもしれません。

この場合、追加の整備や部品交換が必要となり、予想以上の費用がかかる可能性があります。

車検切れの中古車を購入する際は、外観だけでなく機械的な状態もしっかりと確認することが重要です。

車検に通るレベルまで整備するための費用を考慮すると、一見安く見える車検切れの中古車が、結果的に高額な買い物となってしまいかねません。

そのため、信頼できる業者から購入するなど、慎重な判断が必要です。

車検切れになったときの車検更新以外の方法

車検切れになったときの車検更新以外の方法

車検切れになった場合、車検を更新する以外にもいくつかの選択肢があります。

それぞれのメリット・デメリットを比較し、ご自身の状況に合わせて最適な方法を選びましょう。

廃車にする

車検切れの車両を今後使用する予定がない場合や、故障により修理費用が高額になる場合は、廃車という選択肢があります。

廃車手続きには「一時抹消登録」と「永久抹消登録」の2種類です。

一時抹消登録は、車両の登録を一時的に抹消する方法で、この期間中は自動車税が課されず、将来的に再登録して使用することも可能です。

一方、永久抹消登録は車両を物理的に解体して二度と使用できない状態にする手続きになります。

車検切れの状態でも廃車手続きは可能なので、車両の状態や今後の使用予定を考慮して、最適な選択をしましょう。

買取会社に売却する

車検切れの車両を再び走行可能な状態にするには車検費用が必要ですが、今後その車に乗る予定がない場合は、中古車販売業者への売却を検討するのも1つの選択肢です。

車検切れは中古車の買取りにおいて大きなマイナスポイントとはならず、多くの買取業者が車検切れ車両の査定・買取りに対応しています。

売却を考える場合は、複数の買取業者から見積もりを取得して比較検討しましょう。

なお、車検切れ車両は自走できないため、多くの買取業者が無料で引き取りに対応しています。

車の解体には別途費用が発生するため、まずは買取業者に相談して売却できるかどうかを確認し、解体は最終手段として考えるのが賢明です。

車検切れの車を車検に出す方法をチェックして理想のカーライフを楽しもう

車検切れの車を再び運転可能な状態にするには、適切な手続きと準備が必要です。

車検場への持ち込みは、臨時運行許可による自走か積載車での輸送のいずれかを選択し、車両の状態に応じて継続検査または新規検査を受けることになります。

費用面では法定費用の他、点検整備費用や輸送費用などが発生しますが、車の買い替えと比べればコストを抑えられます。

ただし、車両の状態によっては予想以上の整備費用がかかったり、車検に通らなかったりする可能性もあるため、慎重な判断が必要です。

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