都会と地方では買い取り査定額に違いはあるのか?

  • 都会と地方では買い取り査定額に違いはあるのか?

 車種、年式、走行距離がほぼ同じ車でも、都会と地方では買い取り査定が違うことがあります。これはどんな理由によるものなのでしょうか。その背景を説明するために、まずは中古車販売の仕組みから紹介します。
 中古車オークションは、かつては「競り」で行われていました。しかし、中古車のニーズが増し、流通量も増えたことで、競りでは対応できなくなってきたため、「オートオークション(AUTO AUCTION)」という仕組みに変わります。そして、現在の中古車オークションの8割以上はこのオートオークションを通じて流通するまでになりました。
 オートオークションとは、中古車専門の卸売市場です。中古車事業者が参加し、国内車や輸入車、軽自動車からバン、トラックまで様々な車が取引されます。オートオークションの方法は会場に車を搬入して行う現車引き回し方式と、事前に車両の画像を撮影し、それを離れた会場のスクリーンで表示する映像方式があり、現在は映像方式が主流です。

 オートオークションになったことで、取引価格の「相場」が分かるようになりました。年式や走行距離、利用年数などがほぼ同じなら、基本的にどこも同じような査定額になります。しかし、オートオークションによって効率化や相場の適正化が進んでも、都会と地方を比べた場合、中古車査定額に違いが見られることがあります。それはなぜでしょうか。
 オートオークション会場は全国にありますが、たとえ同じ車であってもオークション会場によって落札される金額は同じとは限りません。それは次の3つの理由によります。

・オートオークション会場の規模
・運送料
・時間的コスト

 オートオークションは大規模なものから小規模なものまでありますが、一般に大規模で出品台数が多いほうが高値で落札されます。オークションは、参加者が多くなると、自然と価格が釣り上がることが理由です。そして、大規模なオートオークションは都市部に集中しているため、地方の小規模なオートオークションでは低い価格になる傾向があるのです。

 次に運送料ですが、多くの買い取り専門店は車を最も高く売れるオートオークション会場へ出品することになります。店舗から会場まで運ぶ時は費用がかかります。自動車が高く売れるオートオークションは大規模な会場になります。大規模オークションは、都市部に集中しており、地方の買い取り専門店は運送料が割高になってしまうため、それが査定価格に反映されています。

 最後は時間的コストです。買い取り専門店が利益の最大化を図るためには素早い現金化が必要です。中古車は時間が経てば経つほど商品価値が下がってしまうからです。そうなると、やはり近隣にオークション会場がある都市部が有利となります。

 この3つの理由によって、都会と地方では査定価格に違いが出ることがあります。少しでも高くしたいなら、地方在住の人も都会の買い取り専門店も選択肢に含めておくといいでしょう。

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