車の傷は買取査定にどう影響する?減額の目安や修理すべきかの判断基準

車の傷は買取査定にどう影響する?減額の目安や修理すべきかの判断基準

車を買取査定に出すにあたって、「傷があると減額されてしまうのでは?」と不安に感じている人もいるかもしれません。傷があっても車買取会社で売却できるケースは多いですが、傷の大きさなどによっては減額されてしまう可能性があります。

今回は、車の傷が買取査定にどの程度影響するのかを詳しく解説。傷のある車を高く買い取ってもらうポイントや、査定に出す際の注意点にもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
高見陽子

監修者高見陽子

ファイナンシャルプランナー/金融・法律ライター
元大手銀行で個人営業を担当。現在は、資産形成や相続、ライフプランを中心に、車の売却・買い替えなど家計に関わる判断について、金融と生活実務の両面から情報提供を行う。

mokuji目次

  1. 車の傷は買取査定にどう影響する?減額の仕組み
    1. 日本自動車査定協会の基準と減点方式
    2. 傷の深さと大きさで決まる減額幅
  2. 【状態別】車の傷による査定減額の目安
    1. 爪が引っかからない浅い傷・洗車傷
    2. 1cm以上の塗装剥がれや擦り傷
    3. へこみを伴う大きな傷・板金が必要な傷
    4. 修復歴ありと判断される損傷
  3. パーツごとの傷の減額相場の違い
    1. バンパー
    2. ドア、ボンネット、フェンダー
    3. ルーフ
  4. 車を売る前に傷は直すべき?修理判断のポイント
    1. 修理費用の方が高くなるケースがほとんど
    2. 自分で直すと逆に査定額が下がるリスク
    3. 保険修理は等級ダウンによる保険料増額に注意
  5. 傷がある車を少しでも高く買取してもらうためのコツ
    1. 洗車と車内清掃で大切に乗っていたことをアピール
    2. 複数の買取業者に査定を依頼して比較する
    3. 傷の状態は隠さず正直に申告する
    4. 車買取の需要が上がるタイミングを狙う
  6. 大きな傷や事故車でも売却する方法
    1. 廃車専門の買取業者を利用する
    2. 海外輸出ルートを持つ業者を選ぶ
  7. 傷のある車の買取査定はポイントを押さえて依頼しよう

車の傷は買取査定にどう影響する?減額の仕組み

車の傷は買取査定にどう影響する?減額の仕組み

車の買取査定において、傷は避けられない減額要因のひとつです。

しかし、すべての傷が同じように評価されるわけではありません。傷の深さや大きさ、場所によって減額幅は大きく変わります。査定の仕組みを正しく理解することで、自分の車がどの程度の評価を受けるのか予測できるようになるでしょう。

ここでは、査定の基準となる減点方式の仕組みと、傷による減額がどのように決まるのかを解説します。

日本自動車査定協会の基準と減点方式

車の買取査定は、一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)が定める「中古自動車査定基準」に基づいて行われるのが一般的です。この基準では、まず車の標準状態を定義し、そこからマイナス要素を減点していく方式が採用されています。

傷に関する評価は「深さ」「大きさ」「場所」の3つの要素で決まり、1点あたり約1,000円の減額として計算される目安があります。たとえば10点の減点であれば、約1万円の減額となります。

車の標準状態は以下のように定義されています。
<車の標準状態>
・外装・内装は無傷である
・エンジン・足回りは走行に支障なく良好である
・車検の残り月数は3ヵ月以内である
・年間の走行距離が標準走行距離の範囲内である
・タイヤの残り溝の深さは1.6mm以上である
・事故による修復歴・損傷減価要因・改造工作がない
一般財団法人日本自動車査定協会
ただし、この標準状態を完璧に維持し続けることは現実的に困難です。通常の使用で生じる軽微な傷については、必ずしも減点対象とならないケースもあります。

査定士は、車の年式や走行距離を考慮し、「年式相応」と判断される傷であれば減額しないこともあるのです。

傷の深さと大きさで決まる減額幅

傷の評価において重要なのは、その深さと大きさです。

日本自動車査定協会の基準では、傷の大きさを「カードサイズ(約9cm未満)」、「A4サイズ(約30cm未満)」、「A4サイズ以上」という3つの区分で分類します。

同じ大きさの傷でも、「表面的な浅い傷」と「板金修理が必要な深い傷」では減額幅が大きく異なります。爪が引っかからない程度の浅い傷であれば、コンパウンドで磨いて目立たなくできるため、ほとんど減額されません。

一方、塗装が剥がれている傷ボディがへこんでいる傷は、修理に時間と費用がかかるため、減額幅も大きくなります。

特に板金作業が必要な深い傷は、パネル全体の塗装や場合によってはパネル交換が必要となるため、数万円から十数万円規模の減額につながることもあるでしょう。

【状態別】車の傷による査定減額の目安

【状態別】車の傷による査定減額の目安

続いては、日本自動車査定協会が定める基準をもとに、買取査定に影響する傷の目安を確認していきましょう。

ただし、傷の状態に対する判断は車買取会社によって異なるため、あくまで目安として捉えてください。

車の傷が査定に与える影響の目安は、下記のとおりです。

爪が引っかからない浅い傷・洗車傷

爪が引っかからない程度の浅い傷や、1cm未満の微細な傷は、基本的に減額対象にならないことが多いでしょう。

こうした傷は通常使用の範囲内で発生するものとみなされ、「年式相応」として扱われるケースがほとんどです。

洗車時についた細かな線傷や、走行中の砂利による飛び石傷などがこれに該当します。これらの傷はコンパウンドで磨けば目立たなくなることが多く、買取業者側でも簡単に対処できるため、査定額に影響しない傾向があります。
ただし注意が必要なのは、浅い傷であってもボディ全体に多数ある場合や、目立つ場所に集中している場合です。

たとえばドアハンドル周辺に無数の引っかき傷がある、ボンネット全体に洗車傷が目立つといった状況では、総合的な判断により減額される可能性があります。

1cm以上の塗装剥がれや擦り傷

塗装が剥がれるレベルの傷になると、再塗装が必要となるため減額の対象になります。減額幅は傷のサイズに応じて変わります

1cm〜9cm(カードサイズ程度)の傷であれば約1万円程度。9cm〜30cm(A4サイズ程度)の傷になると約1万円〜2万円程度、さらに30cm以上の大きな傷では、2万円〜4万円程度の減額となるでしょう。

ただし、塗装が剥がれていてもボディのへこみを伴わない傷であれば、塗装のみで修復できるため、板金が必要な傷と比べると減額幅は抑えられます。コンパウンド等で消える程度の傷であれば、マイナス査定にならない可能性もあります。
なお、複数箇所に傷がある場合は、それぞれの減額分が加算されていくため、全体の減額幅が大きくなる点には注意が必要です。

へこみを伴う大きな傷・板金が必要な傷

塗装だけでなく板金修理が必要なへこみ傷は、減額幅が大きくなります。

9cm〜30cm(A4サイズ程度)のへこみで約2万円〜5万円程度、30cm以上の大きなへこみでは約2万円〜8万円程度の減額が目安となるでしょう。

板金作業は塗装のみの修理と比べて工程が複雑で、へこんだ金属部分を叩いて整形し、下地処理をしてから塗装を施す必要があります。

さらに修理箇所と周囲との境目を自然に仕上げるため、ぼかし塗装やパネル全面の塗り直しが必要になることもあり、修理費用が高額になります。
パネル面積の半分を超えるような大きな損傷になると、修理するよりもパネルごと交換したほうが効率的と判断されるケースもあります。この場合、パーツ代と工賃を含めて約7万円〜20万円程度の減額となる可能性があります。

修復歴ありと判断される損傷

車の骨格部分に関わる損傷や修理は「修復歴あり」と判断され、大幅な減額につながります。修復歴車の買取相場は、修復歴がない同条件の車と比べて15〜50%程度低くなるのが一般的です。

修復歴の対象となる骨格部位は以下の8ヵ所です。

■車の修復歴の対象パーツ

※一般財団法人日本自動車査定協会「修復歴車ってどんな車?」をもとに作成

※一般財団法人日本自動車査定協会「修復歴車ってどんな車?」をもとに作成

これらの部位に損傷があり、修理または交換した場合は修復歴車となります。重要なのは、外観がきれいに修理されていても、骨格部分にダメージがあれば修復歴ありと判断される点です。

修復歴は車の安全性や耐久性に関わるため、査定における評価が厳しくなります。

特に高級車や年式の新しい車ほど減額幅が大きくなる傾向があります。修復歴を隠して売却すると、後から発覚した際に契約不適合責任を問われるリスクがあるため、事故歴や修理歴は正直に申告する必要があります。

パーツごとの傷の減額相場の違い

パーツごとの傷の減額相場の違い

買取査定時の減額基準は車のパーツによっても異なります。傷やへこみの修復費用が高額になるパーツほど、減額幅も大きくなるのが一般的な傾向です。

ここでは、日本自動車査定協会が定める減額の目安を、パーツ別にご紹介します。

バンパー

バンパーは、ボディの前と後ろに装着されている、衝突などの衝撃を緩和するパーツです。地面との距離が近いため、道路の段差にすってしまうなど、傷がつきやすいといえます。

バンパーについた傷の減額目安は、下記のとおりです。
バンパーについた傷の減額目安

傷の大きさ

減額目安

9〜30cm程度までの傷(A4サイズ未満)

1万〜1万5,000円程度

30cmを超える傷(A4サイズ以上)

2万〜3万円程度

パネル面積の2分の1以上

2万5,000〜5万円程度

上記は日本自動車査定協会の基準をもとにした一般的な目安です。実際の査定額は車両の状態、年式、車種、買取業者によって異なります。
なお、傷が目立つ場所についているかどうかも査定額に影響します。

例えば、9cm未満の小さな傷であっても、一目でわかる場所についていれば、9〜30cm程度までの傷と同等と判断されるかもしれません。

反対にバンパー下の削り傷など、目立たなく修復が容易な傷であれば、ほかのパーツと比べて査定額への影響が少ないケースもあります。

ドア、ボンネット、フェンダー

ドアやボンネット、フェンダーは車の外観の印象を大きく左右する一方で、走行中の飛び石などで傷がつきやすいパーツでもあります。

ドア、ボンネット、フェンダーについた傷の減額目安は下記のとおりです。
ドア、ボンネット、フェンダーについた傷の減額目安

傷の大きさ

減額目安

9〜30cm程度までの傷(A4サイズ未満)

2万〜3万円程度

30cmを超える傷(A4サイズ以上)

3万〜5万円程度

パネル面積の2分の1以上

6万〜15万円程度

※上記は日本自動車査定協会の基準をもとにした一般的な目安です。実際の査定額は車両の状態、年式、車種、買取業者によって異なります。
これらのパーツは目につきやすい位置にあることに加え、パネル1点1点の面積が大きいため、修復費用も高くなりがちです。

そのため、前述したバンパーと比較すると減額幅も大きくなります。

ルーフ

ルーフは運転中に傷つくことの少ないパーツですが、落下物や雹(ひょう)、霰(あられ)などによる被害が多く見られます。また、駐車場のシャッターが落下してしまい、ルーフに傷がつくこともあるようです。

ルーフについた傷の減額目安は下記のとおりです。
ルーフについた傷の減額目安

傷の大きさ

減額目安

9〜30cm程度までの傷(A4サイズ未満)

2万〜5万円程度

30cmを超える傷(A4サイズ以上)

4万〜8万円程度

パネル面積の2分の1以上

14万〜18万円程度

※上記は日本自動車査定協会の基準をもとにした一般的な目安です。実際の査定額は車両の状態、年式、車種、買取業者によって異なります。
ルーフはパネル面積がほかのパーツと比べて大きい上に、車高によっては目立つパーツのため、減額幅も大きくなる傾向があります。

特に、修復が困難なへこみを伴う傷の場合、大幅な減額につながるケースも少なくありません。

車を売る前に傷は直すべき?修理判断のポイント

車を売る前に傷は直すべき?修理判断のポイント

車に傷があると、査定前に修理したほうが高く売れるのではと考える方もいるでしょう。しかし、多くの場合は修理せずにそのまま売却したほうが経済的に有利です。

ここでは、修理すべきかどうかを判断する際のポイントを解説します。

修理費用の方が高くなるケースがほとんど

車の傷は、査定での減額分よりも修理業者に依頼する費用のほうが高くつくことがほとんどです。

たとえば、A4サイズ程度の塗装が必要な傷であれば、査定では1万円〜2万円程度の減額となりますが、修理業者に依頼すると3万円〜5万円程度かかることも珍しくありません。

板金が必要なへこみ傷になると、さらに修理費用は高額になります。数万円の査定減額を避けるために5万円以上の修理費をかけるのは、明らかに損失です。
買取業者は自社で板金工場を持っていたり、提携先と契約を結んでいたりするため、個人が修理を依頼するよりも割安で修復できます。そのため、業者側で修理したほうがコスト効率が良いのです。

修理に出す前に、まずは現状のままで査定を受けて減額幅を確認し、修理費用と比較して判断することをおすすめします。

自分で直すと逆に査定額が下がるリスク

修理費用を抑えるために、市販のタッチペンやスプレーなどで自分で修理しようと考える方もいるかもしれません。しかし、素人が修理を試みると、色ムラや凹凸ができてしまい、かえって見た目が悪化する可能性があります。

車の塗装は複数の層で構成されており、下地処理から仕上げまで専門的な技術が必要です。ボディカラーも経年劣化により微妙に色あせしているため、新しい塗料を塗ると色の違いが目立ってしまうことがあります。
査定士はプロの目で車を評価するため、素人の修理跡は容易に見抜かれます。場合によっては、修理前よりも減額幅が大きくなるリスクもあるでしょう。修理が必要と判断した場合でも、プロに任せることが賢明です。

無理に手を加えず、現状のままで査定に出すことが、結果的に最も高い売却額につながるケースが多いといえます。

保険修理は等級ダウンによる保険料増額に注意

車両保険を使って傷を直すという選択肢もありますが、保険を使用すると翌年の保険等級が下がり、保険料が上がってしまいます。一般的に1事故あたり3等級ダウンとなるため、数年間にわたって保険料の負担が増えることになるでしょう。

たとえば現在6等級の場合、事故により3等級に下がると、年間保険料が10万円ほど増額されることもあります。小さな傷の修理費用が数万円であれば、保険を使わずに自己負担で修理するか、そのまま売却したほうがトータルでの損失は少なくなります。
例外として、もらい事故で相手の対物賠償保険を使って修理できる場合は、自己負担なく修理できるため直しておくのが得策です。

ただし、相手が無保険の場合などに自分の車両保険を使うと等級が下がる可能性があり、車両無過失事故特約があっても免責(自己負担)が発生することがあるため、事前に保険会社へ確認しましょう。
また、メーカー保証やリコールで無償修理できる場合も、修理しておくことで査定額の維持につながります。

傷がある車を少しでも高く買取してもらうためのコツ

傷がある車を少しでも高く買取してもらうコツ

傷のある車をできるだけ高く買い取ってもらうには、どのような点に気をつければいいのでしょうか。

買取査定に出す前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。

洗車と車内清掃で大切に乗っていたことをアピール

傷そのものは消せなくても、洗車や車内清掃を徹底することで査定士に良い印象を与えられます。

きれいに手入れされた車なら、「大切に乗られてきた車だ」と感じてもらえるでしょう。プロのクリーニングまで行う必要はなく、自分でできる範囲の掃除で十分です。

外装は手洗い洗車で丁寧に汚れを落とし、ホイールやタイヤも洗浄して全体的に清潔な状態にしておきましょう。

内装も同様に重要です。シートやフロアマットの汚れを掃除機で吸い取り、ダッシュボードやドアの内張りなども拭き掃除しておきます。

特にニオイは査定額に影響しやすく、タバコ臭やペット臭は状態によって3〜5万円程度の減額につながる場合もあります。消臭剤を使ったり、シートや天井を消臭効果のある洗剤で拭いたりするなど対策しましょう。
掃除機がけ拭き掃除消臭自分で対応でき、査定額を上げやすい項目です。あまりお金をかけずにできる対策なので、査定前にぜひ取り組んでみてください。

複数の買取業者に査定を依頼して比較する

買取業者によって傷の評価基準や許容度は異なります。1社だけでなく、最低でも3社以上の業者に査定を依頼し、相見積もりを取ることが重要です。

たとえば自社で板金工場を持っている業者は、修理費用を抑えられるため傷による減額を少なくできる場合があります。

また、海外輸出ルートを持つ業者は、傷があっても日本車の需要が高い海外市場で販売できるため、高値をつけてくれることがあるでしょう。
買取業者ごとに得意とする分野や販売ルートが異なるため、同じ車でも査定額に数十万円の差が出ることも珍しくありません。複数の見積もりをとることで、傷があっても最も高い査定額を提示してくれる業者を見つけられます

傷の状態は隠さず正直に申告する

傷や修復歴を隠して売却すると、後から契約不適合責任を問われたり減額請求されたりするリスクがあります。査定士はプロの目で車を評価するため、隠した傷もほぼ確実に発見されます。

万が一査定時に発覚しなかったとしても、引き渡し後の再チェックで見つかった場合、減額請求や契約解除につながる可能性があります。

最初から正直に申告していれば適正な査定額が提示されますが、隠していたことが後からバレると、実際の減額分よりも多く請求されることもあるでしょう。
査定時に正直に申告することで、業者との信頼関係が築かれ、スムーズな取引につながります。

傷の状態だけでなく、事故歴や修理歴、不具合などもすべてを正確に伝えることが、トラブルを避けるための最善策です。

車買取の需要が上がるタイミングを狙う

車の買取価格は時期によって変動します。特に1月〜3月は車の購入シーズンにあたり、買取業者も在庫確保のために積極的な買取を行う傾向があります。

この時期は新生活に向けて車を購入する人が増えるため、中古車市場の需要が高まります。

買取業者は需要期に向けて在庫を充実させたいと考えるため、通常よりも高い査定額を提示してくれる可能性が高くなるでしょう。
また、9月も多くの買取業者の決算期にあたるため、買取を強化する傾向があります。決算前に売上を伸ばしたいという事情から、査定額が上がりやすい時期といえます。

傷がある車でも、需要が高まるタイミングで売却することで、減額分をある程度カバーできるかもしれません。売却を急がない場合は、こうした時期を狙って査定に出すことをおすすめします。

大きな傷や事故車でも売却する方法

大きな傷や事故車でも売却する方法

一般的な買取店では値段がつかないような大きな傷がある車や、事故で骨格部分が損傷した車でも、売却する方法はあります

諦めずに適切な業者を選ぶことで、予想以上の価格で買い取ってもらえる可能性があるでしょう。

廃車専門の買取業者を利用する

一般的な買取店で値段がつかないような大きな損傷がある車や事故車でも、廃車専門の買取業者なら買い取ってくれる可能性があります。

廃車業者は車を部品取りしたり、鉄資源として再利用したりするため、走行できない車でも価値を見出してくれます。

廃車専門業者を利用するメリットは、レッカー代が無料のことが多い点や廃車手続きを代行してくれる点です。自分で廃車にすると運搬費用や解体費用、手続きなどの手間がかかりますが、専門業者に依頼すればスムーズに処分できます。

ただし、業者選びには注意が必要です。不法投棄や手続き漏れの心配がない、信頼できる業者を選ぶためには、契約前に下記の点などを確認すると安心です。
<廃車専門業者への確認事項>
@抹消登録をいつまでに完了するか(名義・自動車税が自分に残らないか)
A自動車税・重量税・自賠責の還付金の扱いと受取人
B買取金額の見積書提示
C自治体の許可を受けた解体業者と提携しているか(登録番号など)

海外輸出ルートを持つ業者を選ぶ

日本車は海外で高い人気があり、国内では値段がつかないような傷のある車でも、海外市場では需要があります。海外輸出ルートを持つ業者は、こうした車を修理して海外で販売できるため、高値で買い取れる可能性があるのです。
日本車は、その耐久性や信頼性が評価されており、多少の傷があっても海外では問題なく販売されています。修理技術が発達している国では、大きな損傷があっても現地で修理して再利用されるケースも多いようです。

また、部品としての需要も高く、日本車のパーツは海外で高値で取引されています。

エンジンやトランスミッションなどの主要部品だけでなく、ドアやボンネットといった外装パーツも需要があるため、傷があってもパーツとして価値があれば買い取ってもらえます。
傷が大きく国内での売却が難しい場合は、海外輸出ルートを持つ業者に査定を依頼してみることをおすすめします。

ただし、高値が期待できる一方で、後のトラブルを防ぐための確認も大切です。契約前に、下記の点等を書面などで確認しておくと安心です。
<海外輸出ルートを持つ車買取業者への確認事項>
@名義変更・輸出抹消が確実に行われるか
A代金決済の時期と方法
B車両の引取条件

傷のある車の買取査定はポイントを押さえて依頼しよう

車の買取査定には目安が設けられているため、傷の大きさや深さによって減額幅をある程度まで予測できます。

ただし、実際の査定額は車買取会社の判断に委ねられます。傷のある車を少しでも高く買い取ってもらうには、あらかじめ洗車や車内清掃で車をきれいな状態にしたり、複数の車買取会社の査定額を比べたりするなど、ポイントを押さえて売却することが大切です。

オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「車買取会社 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。売却手続きや売却サポートのほか、担当者の接客力など、さまざまな視点で車買取会社を比較検討できますので、ぜひ参考にしてください。
高見陽子

監修者高見陽子

ファイナンシャルプランナー/金融・法律ライター
元大手銀行で個人営業を担当。現在は、資産形成や相続、ライフプランを中心に、車の売却・買い替えなど家計に関わる判断について、金融と生活実務の両面から情報提供を行う。

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