2016年05月21日 09時50分
「運転中の地震」にも備えを! 役立つ“車載用キット”の中身は…?
運転中に災害が起きた場合に役立つ「ヤナセ帰宅支援キット」
先月14日に発生した熊本地震は、九州地方に多大な被害をもたらした。改めて日頃の備えの大切さを実感した人も多いことだろう。なかでも防災グッズは、いざというときに身を守ってくれる大切なツール。「家に常備している」「持ち歩いている」というケースはあるが、“車内”は意外と見落としがちだ。
自宅から離れた場所で、車に乗っている際に被災したときのことを考えると、車内の備えも万全にしておきたいもの。そうした不安を払しょくするべく、車の販売会社やメーカーからは車載用の防災セットが販売されている。
例えば、メルセデス・ベンツなどの輸入車を販売するヤナセ社は、車内に備えておきたいアイテムをまとめた「ヤナセ帰宅支援キット」を今月7日に発売。車を置いた状態で、徒歩帰宅または近隣の避難所へ行くまでの距離を30キロと想定し、時間にして24時間以内の避難をサポートするアイテム全18種類を車載用に厳選している。
具体的には、折りたたみヘルメットやヘッドライト、救助笛。これらのベースとなるアイテムのほか、車を置いて避難する際に連絡先を記入してダッシュボードに置くことができる「連絡先カード」、車からどうやって帰宅するかを想定して作ったオリジナルの「帰宅支援マニュアル」、長距離を歩くことになった場合に足を保護する「マメ・靴ずれ保護パッド」など、被災したときに役立つグッズが「収納用バックパック」に詰められている。ちなみに、このバックパックの中は、車の温度上昇および低下による影響を最小限にするため、アルミ断熱材を使用するなどこだわっている。
トヨタ自動車から販売されている「トヨタ純正 車載防災セット」も、車を離れて自宅や避難所へ徒歩移動するケースを想定。寒さ対策にもなる反射板付きのレインコートや手回し充電ラジオライトなど11種類が、ズレを防止するマジックテープ付きのリュックケースにまとめられている。
遠くまでドライブをしていたとき、また土砂災害や道路の通行止めにより車を置いていかなくてはいけなくなったときなど、乗車時に災害に遭遇すると頼れる人や使えるツールの乏しさに気付くもの。自助努力で生き残るためにも、車内こそぬかりなく万全な備えを心掛けておきたいところだ。
(オオノ・ヨーコ)
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