使うと損をすることも!? 自動車保険「車両保険」の注意点とは


【自動車保険ランキング】自動車保険、保険料で選ぶなら?

事故を起こした際、保険の利用有無によって翌年の保険料に大きな差が生じる(参考:損害保険料率算出機構) [拡大する]

事故を起こした際、保険の利用有無によって翌年の保険料に大きな差が生じる(参考:損害保険料率算出機構)

 事故での損害を補償してくれる自動車保険。自分の車を補償する車両保険は心強い味方だ。しかし、車両保険は使うと損になるケースもあるので注意しなければならない。

■自分の車のために車両保険

 車両保険は自分の車を守るために非常に頼もしい保険で、自分の車の修理費をカバーしてくれるだけでなく、盗難被害に遭えば保険金額を受け取ることができる。任意保険のみで、自賠責保険では車両保険自体がない。

 車両保険は新車や初度登録から5年程度なら入る価値は十分にある。新しい車は市場価値も高く、万が一の賠償額も高額になるためだ。

 しかし、気を付けたいのが初度登録から10年程度経過している車。いくら大切に乗っていても、愛着があっても車価は初度登録から減価償却されていき、300万円程度の車でも40-20万円しか車両保険を付けられない場合がほとんどとなる。つまり、車が古くなると保険料に対しての補償が少なくなるので、保険としてバランスが悪くなってしまう。

■バランスの悪さに注意

 例えば以下のような場合、車両の価値が下がると保険としてバランスが悪くなる。

【例:10年が経過した車の自動車保険】
年間保険料:5万円
車両保険金額:20万円
車両保険の保険料:約2万円

 車両保険金額が20万円であるのに対して、保険料は約2万円という負担になっている。この保険料を安いと感じるか、高いと感じるかは人によるが、見落としがちなのが「免責金額」の存在だ。

 免責金額とは、車両保険の金額を抑えるために設定されるもので、「1回目5万円−2回目10万円」といった設定が一般的だ。この免責金額は「1回目の事故では、5万円までは保険金が出ません。2回目からの事故では、10万円までは保険金が出ません」というもの。つまり車両保険金額が20万円であっても、実質10万円から15万円の補償しかないのだ。ただ、免責金額は「1回目10万円」や「1回目15万円」という設定もあるので、車両保険の保険金だけでなく、免責金額も確認しておきたい。

■保険を使うと翌年保険料が大幅にアップ

 車両保険を使うと1等級ダウン、または3等級ダウンとなる。一般的な“3等級ダウン事故”について、現時点で15等級の人が事故を起こした場合を例に等級と割引率(※)を比較してみよう。

 保険を使わない場合は、無事故係数のままなので翌年は16等級で52%割引、2年目は17等級で53%割引、3年目は18等級で54%割引となる。一方、保険を使った場合は、翌年から事故有係数が適用され、翌年は12等級になり27%割引、2年目は13等級で29%割引、3年目は14等級で31%割引となる(図表参照)。

 翌年の無事故係数16等級と事故有係数12等級を比較すると、割引率がおよそ倍になることがわかる。しかも、事故有係数は向こう3年間に渡って適用される。

 車両保険を使って15万円の保険金を受け取っても、その後の3年間で15万円以上の負担増になるケースは往々にしてあり、その場合は自腹で修理したほうがおトクになる。車両保険金額が小さな車なら、車両保険を外しても良いという判断もできるだろう。

 事故で車両保険を使うという場合は、先々の保険料試算も行って検討したい。

(※)参考:損害保険料率算出機構

(文/西村有樹)
フリーライター。保険や資産運用などマネー系に強く、「All About」で自動車保険ガイド記事のほか、銀行や保険会社、証券会社などの刊行物、国交省、財務省等官公庁の媒体など幅広く執筆。ほかにも雑誌「プレジデント」「ベストカー」などでも多数の記事を担当する。

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自動車保険選びのポイント

任意保険には、対人・対物賠償や人身傷害補償、車両保険などさまざまな種類があります。事前にチェックして重視する補償を決めることが大切です。

自動車保険会社は、ダイレクト系と代理店系の2つに大きくわけられます。双方のメリット・デメリットをきちんと踏まえて選びましょう。

人身事故の最高賠償金額は約5億円。物損事故でも約3億円にのぼるケースがあります。まずは実際の事故事例を見て任意保険の必要性を知りましょう。

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