リフォームで「最高評価」を得た、意外な企業 ネームバリューだけじゃない、最重要の3項目
「オリコン日本顧客満足度ランキング」で上位10社に入った人気のリフォーム会社を検証してみると、ネームバリューだけでは計れない、本当に重視すべきポイントが見えてくる。
今回行ったのは、過去5年以内にリフォーム会社を利用したユーザーが対象の満足度調査。自身でリフォーム会社を選定した計1万7629人に、「価格の適切さ」「仕上がり」「会社の信頼性」といった8項目を、それぞれ100点満点で評価してもらった。
また、アンケートでは「特に重視する項目」も合わせて質問。多くのユーザーが重視する項目において評価が高い場合は、ポイントに反映される仕組みになっている(詳しい調査・ランキング方法はこちら)。
エディオンの強さが光った、3つの点
リフォーム専業や大手の会社を抑え、同社が最も高い評価を獲得したのは意外に思えるかもしれない。ただ、実はこのエディオン、家電量販の中でいち早くリフォーム事業に取り組んできた会社のひとつなのだ。
エディオンは2009年からこの分野に本格参入し、2013年にはLIXIL(リクシル)グループと資本提携。以降は、よりリフォーム市場に注力し、今や大手住宅メーカーを脅かす存在となっている。
また、前述の通り「価格の適切さ」は同社最大のセールスポイントといえる。付帯工事費込みのパッケージ商品「ぷちdeリフォ」は、レンジフードや洗面化粧台を交換するだけといった、ピンポイントな要望に対応している。低価格かつ短時間の工事で住まいの悩みを解決できるお手軽さが受けているようだ。
なお、ユーザーからは「パッケージ化したものであり、価格等わかりやすかった」(50代男性)、「現在使っている物で残せるものは残して、料金を安くしてくれたので信頼出来ました」(40代女性)といった声が寄せられている。
「いかにストレスなく進められるか」も重要
3位の東京ガスリモデリングは「営業担当者の対応(4位)」「施工担当者の対応(3位)」がともに上位で、社員教育に力を注ぐ会社の姿勢がうかがえる。内容によっては、数カ月もの長期にわたるリフォーム工事。その間、いかに顧客がストレスを感じることなく進められるかは、担当者の人柄や力量によるところも大きい。こうした各セクションの対応力も、重要な指標のひとつといえそうだ。
今回の上位3社に共通しているのは、重視3項目の総合力が優れている点だ。いずれもユーザーニーズを正確に捉え、顧客の心をがっちりつかんでいることが分かる。
なお、今回の上位10社の顔ぶれは「リフォーム専業」「家電や水回りなどの設備系」「ハウスメーカー系」に大別できる。
リフォーム箇所の得手・不得手も知っておこう
また、同じくハウスメーカー系の積水ハウスリフォームも、総合順位こそ10位だが、やはり「保証・アフターサービス」「会社の信頼性」の2項目で3位と高い評価を受けている。
リフォーム箇所ごとの得手・不得手もある。パナソニックのリファインショップは「屋根」(1位)、「外壁」(3位)、「内装」(4位)、「窓・建具」(3位)など、4箇所の評価で上位5位以内を獲得。また、リフォーム専業のゆとりリフォームは、「内装」と「窓・建具」で1位に輝くなど、独自の強みを見せている。こうした各社ごとの得意分野、施工実績などもふまえておくと、失敗しない業者選びが出来るだろう。
近年は、ホームセンターや家電量販系列の企業がリフォーム事業に参入し、ユーザーの選択肢は増えている。そのぶん、施工箇所や重視したいポイントに合わせ細かく評価を見ていくことが望ましい。