2017年02月28日 09時30分

海外で運転していたら事故に! どんな対処をすれば良いのか

海外で事故や故障のトラブルに遭遇したらどうする?(写真はイメージ) [拡大する]

海外で事故や故障のトラブルに遭遇したらどうする?(写真はイメージ)

 海外旅行の際、レンタカーなどを利用して運転中、万が一、事故や故障のトラブルに遭遇してしまったら……。言葉も文化も交通ルールも違う異国の地だからこそ、いざというときの対処法を確認しておこう。

■そもそも海外で運転するには? 事故になったときの対処法は?

 日本の運転免許証は、基本的に日本国内で自動車を運転することのみ許可しているため、海外で運転する場合、多くの人が国際免許証などを取得して渡航する。しかし、国際免許証を取得するにあたり、渡航先の運転ルールの講習があるわけではなく、自身で現地の交通ルールを学んでおく必要がある。海外の知らない道を、慣れない交通ルールに従って運転することになるため、車のトラブルに遭遇する確率は、人によっては日本で運転するより高い可能性がある。

 不運にも自動車事故や故障に巻き込まれてしまったら、まずは安全を確認してから現地の警察に電話をかけること。もしケガ人がいた場合、アメリカやカナダなら警察・救急・消防が共通の番号なので、緊急通報用電話番号の「911」に連絡をしよう。そして、レンタカーの場合はレンタカー会社へ連絡をする必要がある。レンタカーでない場合は、補償の有無は各々のケースによるが、自身で加入している現地の自動車保険会社、または海外旅行保険会社へ連絡をすると良いだろう。

 関係各所へ連絡する際は、名前、事故現場の場所、けが人の情報、事故の状況を落ち着いて伝えよう。そのあとは、警察の指示に従っての行動となるが、現場が安全であれば事故現場で待機するのが基本となる。自分で事故を起こした場合、または事故を起こした相手がいる場合、警察や救急車の到着までに、事故相手の情報を得ることも重要。お互いに身分証明書を確認し合いながら、相手の名前や連絡先、車の特徴(車種、ナンバープレートなど)、自動車保険の加入有無、保険会社名などをメモしておくと安心だ。警察が到着後は、警察官の指示に従うのが鉄則だが、通常は運転免許証や自動車保険証などの提示が必要となるため、運転時には忘れずに持参しておこう。

■外国での自動車事故に海外旅行保険は使えるのか?

 海外旅行時の自動車事故に関しては、残念ながら、ほとんどの海外旅行保険が補償の対象外。レンタカー特約と呼ばれるタイプをつけても日本のみの補償の場合も多いので、保険会社へ確認が必要だ。そのため、渡航先でレンタカーを使用する際は、レンタカー会社にて、現地の自動車保険の加入が必須となる。海外の自動車保険の一般的なものとして、自動車損害賠償保険にあたるLPまたはPP(Automobile Liability and Property Protection)や、車両保険にあたるLDW(Loss Damage Waiver)、またはCDW(Collision Damage Waiver)があるが、CDWには盗難保険が含まれていないため、上記の保険とともにTP(Theft Protection)とよばれる盗難保険、および、搭乗者傷害保険にあたるPAI(Personal Accident Insurance)、そして、対人・対物補償限度額が大幅にアップする追加自動車損害倍賞保険SLI(Supplemental Liability Insurance)にも加入しておくと安心である。

■「Sorry」の一言で不利になることも!?

 筆者の経験上、海外では運転手の運転技術やマナーが日本より荒い場合が多く、数年のアメリカ生活、および海外旅行中において自動車事故に巻き込まれた回数は10回以上に及ぶ。追突されてそのまま逃げられたり、高速道路上に大木が落ちていたり、車検がない国の場合には、不良整備による自動車の故障トラブルも多い。経験を通して言えるのは、自動車事故に遭遇した場合に最も重要なのは、まずは冷静になること。そして、現場の安全の確保、自身や同乗者、事故相手を含めた、けがの有無の確認、緊急電話をかけ正確に状況を伝えることだと考える。

 また、現地の言葉に不自由な場合は、いざというときに使える現地の言葉のメモを常にパスポートなどと一緒に携帯しておくと便利。ちなみに、国によっては先に「Sorry」と謝ってしまうことで、のちに裁判沙汰となったときに不利になることも。同乗者や事故相手などをケアしながらも、言動には細心の注意が必要であることも認識しておくとよいだろう。

記事/Nana Takeda(ライフスタイル エディター&ライター)
18歳からアメリカに単身留学。帰国後、出版社に入社。ファッション&ライフスタイル雑誌の編集者として海外取材を数多くこなす。独立後は日本を拠点に、年の三分の一以上は海外に滞在し、さまざまな記事を執筆している。

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