2017年02月20日 09時00分

FPに直撃! ズバリ最低限必要な自動車保険とは?

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ファイナンシャルプランナーが考える“最低限必要な自動車保険”とは?

 任意保険である自動車保険は、一般自動車保険や自家用自動車総合保険などをはじめ、さまざまな種類がある。任意の自動車保険は自賠責保険と異なり、加入は強制ではないが、ほとんどの運転者が加入している。そこで、FP(ファイナンシャルプランナー)が最低限必要だと考える自動車保険を紹介したい。

■任意自動車保険の種類
 まず、一般的に利用されている個人用の自動車保険は、「一般自動車保険」と「自家用自動車総合保険」に大別される。

(1)一般自動車保険
「対人賠償保険」「対物賠償保険」「車両保険」から必要なものを自由に組み合わせて契約するタイプ。「搭乗者傷害保険」は3つの保険のうちいずれかの保険に加入している時のみセットで加入できる。「BAP(Basic Automobile Policyの略称)」と表記されることもある。

(2)自家用自動車総合保険
「対人賠償保険」「対物賠償保険」「自損事故保険」「無保険車傷害保険」「搭乗者傷害保険」「車両保険」の保険が基本セットとなっているタイプ。「SAP(Special Automobile Policyの略称)」と表記されることもある。

 このほかに、自家用自動車総合保険から「車両保険」を除いた5つの補償がセットになっている自家用自動車保険(PAP:Package Automobvile Policyの略称)というものがある。こちらは、営業用の自動車やバイクでも加入が可能だ。

■最低限必要な自動車保険はコレ!

 民間の自動車保険は任意加入であるため、本来は自分に必要な補償だけを選んで加入すればよい。しかし、加入者の多くは自家用自動車総合保険のような“補償がセット”になっているタイプの自動車保険に加入しているのではないだろうか。

 セットでの加入も多い自動車保険だが、実は全ての補償が必要というわけではない。保険会社によっても補償内容は異なるので、一般の人にはどんな保険を選択すべきなのか分かりづらい。そこで、最低限必要な自動車保険は以下の3つと考える。

(1)対人賠償保険
 自動車事故により“他人を死傷させた”場合に自賠責保険の金額を上回る額を補てんするもの。酒酔い運転や無免許運転などによる事故の場合も補てんする。対人賠償保険は人の生命に対する補償であるため、賠償金額が1億を超えることは決して珍しくないため、無制限としておくことをお勧めしたい。

(2)対物賠償保険
 自動車事故により“他人の物を壊した”場合に損害額を補てんするもの。酒酔い運転や無免許運転などによる事故の場合も補てんする。対物賠償保険はビルや店舗などに衝突した場合の補償であり、修繕などにかかる費用が膨大になることが予想されるため、(1)同様に無制限としておくことをお勧めしたい。

(3)人身傷害補償保険
 自動車事故全般に自分や搭乗者の死傷に対して補償するもの。自己の過失を含み、他の自動車乗車中や歩行中についても補償する。

 損害保険料率算出機構の調査では自動車を保有している人の7割以上が、上記(1)〜(3)の自動車保険に加入しているという結果が出ており、任意の自動車保険においては、上記の保険は最低限加入しておくと安心だが、車両保険や搭乗者傷害保険など、そのほかの保険は必要に応じて加入すればよいのではないだろうか。恐らく、不要の保険に加入している人も少なくないと思われる。当然だが、不要な補償でも補償対象が多いほど保険料は高くなるので、これを機会に自動車保険の見直しをしてみてはいかがだろうか。

【文/江崎真奈美】
大学卒業後、会計事務所に勤務。その後、社会福祉法人をはじめ、地元の上場企業などで長年経理業務を担当。勤務していた事務所の閉鎖を契機に2016年に最短1年で1級ファイナンシャル・プランニング技能士、1種証券外務員、宅地建物取引士を取得する。FPとして独立し、執筆、講師業を中心に精力的に活動中。

【監修/SAKU】

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自動車保険選びのポイント

任意保険には、対人・対物賠償や人身傷害補償、車両保険などさまざまな種類があります。事前にチェックして重視する補償を決めることが大切です。

自動車保険会社は、ダイレクト系と代理店系の2つに大きくわけられます。双方のメリット・デメリットをきちんと踏まえて選びましょう。

人身事故の最高賠償金額は約5億円。物損事故でも約3億円にのぼるケースがあります。まずは実際の事故事例を見て任意保険の必要性を知りましょう。

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