軽自動車の維持費はいくら?年間の目安と抑える方法を解説
ここでは、軽自動車の維持費が安価である理由とその内訳、実際にかかる維持費の目安のほか、維持費を抑える方法について解説します。
目次
軽自動車の維持費が安価な理由
自動車にかかる税金は、総排気量や自動車の重量によって決められています。軽自動車は、「軽量コンパクトでエンジンの排気量660cc以下」の車を指し、自動車の中で最もコンパクトであるため、税金も低くなっています。
また、軽自動車は事故率が普通乗用車や小型自動車に比べて低い傾向があり、事故リスクを自動車保険料に反映させる「型式別料率クラス」では低めに分類されているため、自動車保険の保険料も安めです。
そのほか、軽自動車は部品価格も比較的安価で、修理や車検などで部品を交換した際も、普通乗用車ほどコストがかかりません。燃費性能も優れているため、維持費を抑えることが可能です。
軽自動車の維持費の内訳
税金
軽自動車税は、毎年4月1日時点で軽自動車を所有している人に課せられる市町村税です。軽自動車(自家用)の税率は原則一律となっており、2015年4月1日以降に新車登録された車は1万800円、2015年3月31日以前に新車登録された車は7,200円です。なお、普通自動車に課せられる「自動車税」は、総排気量が大きいほど納める税額が高くなり、最も安い総排気量1L以下でも2万5,000円となっています。
なお、排出ガス性能や燃費性能の優れた自動車に対し自動車税・軽自動車税を軽減する「グリーン化特例」の適用を受けると、軽自動車・普通自動車ともに上記よりも税額を低くすることができます。
自動車重量税は、自動車の重量に応じて課される国税です。新規・継続車検の際に、次の車検までの年数分をまとめて納めます。普通自動車では、車の重量が増えるほど税額が高くなっていきますが、軽自動車は重量に関係なく一律で、新規検査から13年未満なら年3,300円です。
保険料
自賠責保険は、法律で加入が義務付けられている保険で、どの保険会社で加入しても保険料は同じです。普通自動車に比べて軽自動車のほうが安価ですが、大きな差はありません。
一方の任意保険は、自賠責保険ではカバーできないリスクに備えて任意で加入する保険で、保険料は保険会社や補償内容、車種などによって異なります。軽自動車は普通自動車に比べて事故率が低く、事故1件あたりの保険金支払額も少ない傾向があるといった理由から、保険料も普通自動車に比べて安い傾向があります。
車検代・メンテナンス費
自家用車は、2年に1度(最初の継続車検は新規購入の3年後)車検を受けることが義務付けられており、軽自動車の場合、車検代の目安は3万1,000円程です。
メンテナンス費用は、エンジンオイルやバッテリーの交換費用、故障した際の修理費といったものが該当します。年間5万円程が目安ですが、軽自動車は普通自動車より部品が安い傾向があるため、メンテナンス費用も抑えられる傾向があります。
ガソリン代
ただし、軽自動車は燃費性能に優れたものが多く、ガソリン代も抑えられる傾向があります。
駐車場代
軽自動車と普通自動車の年間維持費の目安
なお、普通自動車は総排気量2.5L超〜3L、重量1.9tとし、ガソリン代は175円/L、年間走行距離1万kmで算出しています。
■軽自動車と普通自動車の年間維持費の目安
項目 | 軽自動車 | 普通自動車 | |
---|---|---|---|
税金 | 自動車税/ 軽自動車税 |
1万800円 | 5万円 |
自動車重量税 | 3,300円 | 1万6,400円 | |
保険料 | 自賠責保険 (12ヵ月契約) |
1万1,440円 | 1万1,500円 |
任意保険 | 4万9,500円 | 7万2,000円 | |
車検代(自動車重量税、自賠責保険料は除く) | 1万5,500円 | 約1万8,500円 | |
メンテナンス費用 | 約5万円 | 約5万円 | |
ガソリン代 | 約7万円 (燃費25km/L) |
約17万5,000円 (燃費10km/L) |
|
駐車場代 ※月極駐車場1万円/月 |
約12万円 | 約12万円 | |
合計 | 33万540円 | 51万3,400円 |
軽自動車の1年あたりの維持費は33万540円で、普通自動車の51万3,400円と比べると、18万円程安くなっています。なお、この維持費はあくまで目安です。実際には、車の状態や使用条件によっても変動します。
軽自動車の維持費を抑える方法
エコカー減税対象車を選ぶ
エコカー減税とは、環境負荷の低い車への買い替えを後押しするため、一定の排出ガス性能や燃費性能をクリアした車の自動車重量税を減免する制度です。軽自動車の維持費を抑えたい場合は、エコカー減税対象車を検討してもいいでしょう。
燃費のいい車種に替える
燃費性能がいいと、ガソリンの消費量が少なくなるため、ガソリン代を抑えられます。
例えば、燃費が20km/Lの車と25km/Lの車で比較すると、年1万km走る場合、ガソリン価格が175円/Lだとすれば、ガソリン代は年間で1万7,500円の差が出ます。2年、3年と経過すると、この差はさらに大きくなります。軽自動車の維持費を抑えたい場合は、同じ軽自動車でもより燃費のいい車種に替えるのがおすすめです。
電気自動車に替える
電気自動車は、ガソリンではなく電気で動く自動車のことです。ガソリン車に比べ、自動車税と自動車重量税が低いだけでなく、走行コストも大幅に安くなります。
ガソリン価格は変動するため一概にはいえませんが、電気自動車の充電にかかる費用は、ガソリン代よりも低い傾向があります。特に、自宅で充電できる場合は、コストを大幅に抑えることが可能です。
メンテナンスを定期的に行う
メンテナンスを怠ると、走行中の故障やトラブルのリスクが高まるほか、燃費性能が悪化するおそれもあります。車検とは別に定期的なメンテナンスを行えば、こうした事態を未然に防ぐことにつながり、結果として、修理代などの維持費を抑制可能です。
自動車保険を見直す
任意の自動車保険は補償対象が広く、補償の内容が充実しているほど保険料が高くなります。自動車保険を見直し、不必要な補償は省いておくことで、保険料を抑えることが可能です。
運転者年齢制限や車両保険のタイプ、免責金額などを見直してみてはいかがでしょうか。
自動車保険の見直しについては、下記の記事をご覧ください。
軽自動車の維持費を節約し、快適なカーライフを
維持費を賢く節約すれば、快適なカーライフを楽しむことができます。全体の維持費を把握した上で、どうすれば無理なく節約できそうか、保険の見直しなども含めて検討してみてください。
この記事を読んで、補償内容や保険会社の見直しをお考えの際は、「自動車保険 オリコン顧客満足度ランキング」を参考にしてみてはいかがでしょうか。保険料や事故対応、ロードサービスの充実度などのランキング・加入者の口コミを確認することも可能です。保険会社選びに、ぜひお役立てください。