自動車共済とは?補償内容や自動車保険との違いを解説
ここでは、自動車共済はどういうもので、自動車保険と何が違うのかについて解説します。
目次
自動車共済とは、相互扶助の仕組みで自動車事故による損害を補償するもの
日本には大小多くの共済がありますが、代表的なものとしては、全国共済農業協同組合連合会(全共済)が運営する「JA共済」、全国労働者共済生活協同組合連合会(全労済)が運営する「こくみん共済 coop」、教職員共済生活協同組合が運営する「教職員共済」などがあります。
共済は病気やケガを対象としたものと建物と建物内の動産を対象にしたもの、自動車を対象としたものがあります。自動車を対象としたものが自動車共済で、自動車事故による損害を補償するためのものです。
自動車共済の補償内容
<自動車共済の補償内容・サービス内容の例>
- 相手方への補償:対人賠償、対物賠償
- 運転者側への補償:人身傷害保障、傷害定額給付保障
- 自車の損害への補償:車両保障、車両諸費用保障特約
- 各種サービス:レッカーサービス、ロードサービス、夜間休日現場急行サービス、夜間休日初期対応サービス、休日契約者面談サービス
ただし、補償内容は共済によって差があるため、小規模な共済の場合、一般の保険会社に比べて補償内容が限定されるケースもあるようです。
自動車共済と自動車保険の違い
加入できる人
また、特定の組織に属し、特定の職業に携わる人を対象とした共済の場合、それ以外の人は加入することができません。公務員のみが加入できる国家公務員共済や地方公務員共済、教職員を対象とする教職員共済などが代表例です。
ただし、職場や所属する団体が共済を運営していたとしても、場合によっては自動車保険のほうが割安で補償が手厚いということもあります。どちらが自分にとって良いか、十分に比較検討することが大切です。
運営目的
掛金とは、一般の自動車保険の保険料にあたります。この金額を安価に抑えられれば、車の維持費を抑えられますから、大きなメリットといえるでしょう。
ですが、前述したとおり、共済によっては補償内容が限定される場合もあります。単純に掛金の金額だけで判断するのではなく、必要な補償が用意されているかをチェックすることが大切です。
等級制度
等級は、自動車保険や自動車共済を乗り換えても引き継ぐことができます。しかし、自動車共済で等級制度があるのは「JA共済」や「こくみん共済 coop」など一部に限られるため、共済によっては等級を引き継げない場合がある点に注意が必要です。
自動車保険や自動車共済は常に見直し、必要なら乗り換えていきたいという人は、等級の引き継ぎが可能かも含めて検討することをおすすめします。
なお、こくみん共済 coopの自動車共済は22等級まであるため、ほかの共済や保険会社に乗り換えたときに、22等級から20等級など等級が下がることがあります。
名称
例えば、自動車保険で「保険料」と呼ばれるものは、共済では「掛金」と呼ばれます。万一の際に支払われるお金も、自動車保険では「保険金」ですが、自動車共済では「共済金」です。
また、契約内容を記した証書を、保険会社では「保険証券」と呼びますが、共済の場合は「自動車共済証書」あるいは「共済契約証書」といった名称で呼んでいます。
自動車共済も自動車保険も、自分に必要な補償内容かチェックすることが大切
ですから、「自動車保険と自動車共済、どちらが良いか」と考えるのではなく、「自分に合った補償はどれか」という視点で比較検討することが重要です。資料を取り寄せたり複数の見積もりを取ったりして、じっくりと比較検討してください。
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