自動車の維持費はいくら?年間の目安と抑える方法も解説
ここでは、自動車の維持にかかる主な費用と年間の維持費の目安、自動車の維持費を抑える方法について解説します。
目次
自動車の維持費の内訳
税金
自動車税は、毎年4月1日時点で自動車を所有している人に課せられる都道府県税です。税額は、自動車の排気量によって決められており、排気量が大きいほど税額も上がります。
自動車重量税は、車の重量や種別、用途、経過年数に応じて税額が決められる国税です。新規・継続車検の際に納めるもので、車の重量が大きいほど税額も大きくなります。
保険料
自賠責保険は、法律で加入が義務付けられているもので、どの保険会社で加入しても保険料は変わりません。車検の際に、加入期間に応じた金額の保険料を支払います。
任意保険は、自賠責保険では補償されないリスクをカバーするための保険です。加入義務はありませんが、損害保険料率算出機構によると、2023年3月時点での対人賠償・対物賠償付き任意保険への加入率は約75%となっています。任意保険の保険料は、保険会社や補償内容、車種などによって異なります。
※損害保険料率算出機構「2023年度(2022年度統計)自動車保険の概況」
車検代・メンテナンス費
自家用乗用車は、2年に1度車検を受けることが義務付けられています(初回は新車購入時から3年後)。この検査にかかる車検代の金額は、車種や使用年数、検査を依頼する店舗などによって異なり、かなりの幅があります。
メンテナンス費は、タイヤやバッテリーの交換費用、故障した際の修理費などです。メンテナンス費の金額は、自動車の使用頻度や使い方などによって変わります。
ガソリン代
月あたりどれくらいかかるかは、走行距離や車の燃費性能、ガソリン・電気の価格に応じて変動します。
駐車場代
自動車の年間維持費はどのくらい?
なお、普通自動車は総排気量2.5L超〜3L、重量1.9tとし、小型自動車は1.5L超〜2L、1.3tとして各種費用を算出。ガソリン代は175円/L、年間走行距離1万kmで算出しています。自動車重量税と車検代は1年分の税額を記載しています。
■車種別・自動車の年間維持費の目安
項目 | 普通自動車 | 小型自動車 | 軽自動車 | |
---|---|---|---|---|
税金 | 自動車税/ 軽自動車税 |
5万円 | 3万6,000円 | 1万800円 |
自動車重量税 | 1万6,400円 | 1万2,300円 | 3,300円 | |
保険料 | 自賠責保険 (12ヵ月契約) |
1万1,500円 | 1万1,500円 | 1万1,440円 |
任意保険 | 7万2,000円 | 5万4,800円 | 4万9,500円 | |
車検代(自動車重量税、自賠責保険料は除く) | 約1万8,500円 | 約1万8,000円 | 約1万5,500円 | |
メンテナンス費用 | 約5万円 | 約5万円 | 約5万円 | |
ガソリン代 | 約17万5,000円 (燃費10km/L) |
約8万3,000円 (燃費21km/L) |
約7万円 (燃費25km/L) |
|
駐車場代 ※月極駐車場1万円/月 |
約12万円 | 約12万円 | 約12万円 | |
合計 | 51万3,400円 | 38万5,600円 | 33万540円 |
税金や自賠責保険料は規定額ですが、任意保険の保険料は、保険会社や補償の範囲によっても変わります。メンテナンス代は、月1回の洗車、半年に1回のエンジンオイル交換、2年に1回のバッテリー交換、4年に1回のタイヤ交換を行った場合を想定し、およその年平均額を記載しました。
なお、外車は国産車よりメンテナンス頻度が高く、海外から部品の取り寄せが必要になることもあるので、国産車よりメンテナンス費用がかかる傾向があります。
すべての費用を合わせた年間維持費の目安は、普通自動車で51万3,400円、小型自動車で38万5,600円、軽自動車で33万540円です。
ただし、実際の支払いは、車検の際に2年分の自動車重量税・自賠責保険料と車検代をまとめて払う、修理が必要なときにまとまった修理代を払うといったことが求められます。
自動車の維持費を抑える方法
エコカー減税対象車を選ぶ
日本では、一定の燃費性能基準をクリアしている車は自動車重量税が減免される、「エコカー減税」という制度が設けられています。
最も高い基準を満たしている自動車なら、新車購入時の車検および1回目の継続車検の自動車重量税が免税対象となり、最も高い基準を満たしていなくても、車種や燃費性能にあわせて自動車重量税が減免されます。
その分納める税金が少なくて済むので、これから車を購入するなら、エコカー減税対象車を検討してもいいでしょう。
軽自動車に替える
軽自動車の自動車税(軽自動車税)と自動車重量税は、普通自動車に比べて安く設定されています。そのほか、任意保険の保険料、車検代なども、軽自動車は普通自動車に比べて安価です。軽自動車に買い替えれば、長い目で見ると維持費を大きく減らすことができるでしょう。
軽自動車の維持費については、下記の記事をご覧ください。
燃費のいい自動車に替える
例えば、燃費が16km/Lの車と20km/Lの車で比較すると、年1万km走る場合、ガソリン価格が175円/Lだとすれば、ガソリン代は年間で2万1,875円の差が出ます。2年、3年と経過すると、この差はもっと広がります。自動車の維持費を抑えたい場合は、燃費のいい車に買い替えることも検討してみてください。
電気自動車に替える
電気自動車は、購入した翌年の自動車税が軽減される「グリーン化特例」や、自動車重量税が減免される「エコカー減税」が適用されるため、税金額が抑えられます。
走行コストは、電気代もガソリン代も変動するため一概にはいえませんが、基本的には電気自動車のほうが安価です。
メンテナンスを定期的に行う
セルフメンテナンスを含めたメンテナンスを定期的に行うことは、故障や整備不良による事故の防止につながります。大きな故障やトラブルを防ぐことで、結果的にメンテナンスにかかる費用総額を抑えられる可能性があります。
自動車保険を見直す
自動車保険の保険料は、補償対象となる範囲が広く、補償が手厚いほど高くなります。そのため、年齢や運転者の範囲などの条件、車両保険のタイプなどの補償内容を見直し、補償範囲を狭めたり不要な特約を外したりすることで、保険料を下げられる場合があります。
例えば、運転者年齢条件を見直す、車両保険のタイプを一般型からエコノミー型に変更する、免責金額を大きくするといった方法で保険料を下げることが可能です。ただし、保険料の安さだけを優先して必要な補償を外してしまわないよう、慎重に検討しましょう。
自動車保険の見直しについては、下記の記事をご覧ください。
自動車の維持費を最適化し、カーライフを楽しもう
自動車の維持費を抑えたい場合は、税制優遇のある車に替えることや、保険を見直すことなどが有効です。自動車の維持費を最適化し、自分に合ったカーライフを楽しんでください。
この記事を読んで、補償内容や保険会社の見直しをしようとお考えの際は、「自動車保険 オリコン顧客満足度ランキング」を参考にしてみてはいかがでしょうか。保険料や事故対応、ロードサービスの充実さなどのランキング・加入者の口コミを確認することも可能です。保険会社選びに、ぜひお役立てください。