2014年03月17日 09時30分

消費増税後の投資市場、大手証券会社は「株価に“影響あり”」

消費増税は投資市場にどのような影響を与えるのか…ネット証券大手3社の見解は? [拡大する]

消費増税は投資市場にどのような影響を与えるのか…ネット証券大手3社の見解は?

 いよいよ4月から消費税が5%から8%に引き上げられるが、「増税と株価」の関係に注目するのは投資家だけではないだろう。そこで、ORICON STYLEでは消費税が引き上げられた後の投資市場について、専門家であるネット証券の大手3社(SBI証券、GMOクリック証券、楽天証券)に、『増税は投資にどのような影響を与えるのか』について緊急アンケートを実施。各社の見解とともに市場予測をみていこう。

■大手ネット証券3社、そろって「増税は株価に影響あり」

 消費税引き上げが株価に影響を与えるかについては、3社そろって「影響あり」との見解。具体的な要因として、「一時的な消費の冷え込み」(GMOクリック証券)や「消費に関わる小売業や不動産業などの企業業績の変動」(楽天証券)などが挙げられた。

 また、消費が冷え込んだにもかかわらず、企業側が生産体制を維持するという可能性は低いと思われるが、もしそのような状況になった場合、「過剰な在庫が積み上がる可能性があり、業績圧迫や株価への悪影響が考えられる」というGMOクリック証券の予測も見逃せない。

■株価の値動き始まるのは5月から? 株高となるケースも

 SBI証券は「4月に入ってすぐは、増税後の状況を見極めたいと考える投資家が増え、実際に株価が動き始めるのは、増税の影響が分かり始める4月下旬〜5月に入ってから」と想定し、「株価は基本的に顕著に推移するのでは」としている。続けて、連日ニュースでも話題になっている、大手企業を中心にした賃上げの動きなどを始めとする政策的な消費・投資引き上げ効果を指摘し、「意外に景気は落ち込まず、株高になるケースもあるのでは」と予想した。

 また、想定以上に景気が落ち込みそうな場合は、(1)日銀の更なる金融緩和、(2)政府の財政出動による景気刺激策、(3)アベノミクスの成長戦略の具体化などの対応策によって、株価の上昇も考えられると、ポジティブな市場予測も加えている。

 ちなみに前回の増税時は、消費増税を閣議で決めた1996年6月26日に高値2万2666円を付け、実際に増税が施行された1997年4月1日までに株価が21.2%も下落。その後は反発局面を迎えたが、アジア通貨危機などが起こり株価はさらに下落した。以上を踏まえると、投資家たちにとって増税対策が必須であることは間違いない。

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