投資の初心者は何から始めるべき?おすすめの投資手法を紹介

投資の初心者は何から始めるべき?おすすめの投資手法を紹介

投資商品にはたくさんの種類があり、特徴やリスクはそれぞれ違います。
預貯金の低金利が続くことや、「老後2,000万円問題」などで投資に関心を持っても、「何から始めていいかわからない」と一歩踏み出せない初心者は多いようです。投資の知識や資金は多いに越したことはありませんが、完璧でなくても始めることはできます。

この記事では、初心者に必要な投資の基礎知識や始め方のほか、初心者におすすめの投資方法などについてご紹介します。

投資初心者が持っておきたい基礎知識

投資商品ごとに必要な知識はさまざまですが、まずは投資そのものについての基本的な知識を押さえておきましょう。
ここでは、投資の基礎知識についてご紹介します。

リスクのない投資はない

どのような投資でもリスクは必ずあり、リターンが大きければリスクは大きく、難度も高くなります
リスクとは不確実性を指し、リターンは投資で得られる利益のことです。つまり、大きな利益を得られる可能性の高い投資方法は、それだけ損をする可能性も高く、難度も高いということになります。

リスクとリターン

リスク回避のためには分散が基本

投資でリスクを回避するために重要なこととして、分散投資があります。投資において分散したほうがいいのは、「地域」「時間」「資産」の3つです。
地域の分散
地域の分散とは、投資する国や地域を分散することです。
投資商品はさまざまな影響を受けて値が動きますが、為替レートもそのひとつ。ある国の景気が良くても、ある国は悪いという場合に、国や地域を分散して投資することで、影響を受けにくくなります。

時間の分散
時間の分散は、投資を行うタイミングの分散です。
投資商品は常に価格が変動していますが、一度にまとまった金額を投資するのではなく、一定金額を継続的に積立ていくことで、価格変動のリスクを分散できます。これをドルコスト平均法といい、投資商品の価格が高いときは少なく、低いときは多く購入して、平均的な購入単価を抑える効果があります。

資産の分散
資産の分散とは、投資する銘柄を複数に分けることです。
1つの投資商品にすべての資産を投入するのではなく、さまざまな銘柄に分けて投資を行うことでも、価格変動の影響を受けづらくなります。結果的に資産が目減りするリスクを低減できるでしょう。

初心者が知っておきたい投資の種類

投資にはさまざまな種類があり、種類ごとに特徴やリスクが異なります。初心者が知っておきたい投資の代表的な手法は、下記のとおりです。

株式投資

投資というと、株式投資を思い浮かべる人は多いでしょう。
株式投資は、企業が発行する株式を所有して配当金や優待を受けたり、売買して譲渡益を得たりすることを目的に行う投資です
短期から中期で利益を出したい人に向いた投資手法ですが、株式を購入する(投資する)企業を決める、売買のタイミングを計るなど、経済動向についても知っておくことが必要でしょう。

投資信託

投資信託は投資家から資金を集め、運用の専門家が株式や債券などさまざまな商品に投資を行い、運用益を投資家に分配する投資手法です。投資信託によって手数料や運用方針、投資商品などは異なるため、投資信託ごとの特徴を見極める必要があります。

不動産投資信託(REIT)

不動産投資信託は、Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)の頭文字を取ってREITとも呼ばれています。投資家から資金を集めて不動産の専門家が複数の不動産を購入し、売買益や賃貸収入を投資家に分配する投資手法で、投資先はオフィスビルやマンション、商業施設などさまざまです。複数の不動産に投資することで、自分で不動産を購入する不動産投資よりも、リスクを分散する効果があります。

外貨預金

外貨預金は、外貨で預金を行うことで高い金利や為替変動による利益を狙う投資手法です。資産を海外の通貨で持っておくことで、インフレに備える効果も見込めます。どの通貨を選ぶかでリスクは異なり、為替レートを理解することはもちろん、通貨の特徴やその国の社会情勢についても情報のアンテナを張っておくことが必要です。

債券投資

債券投資は、国や自治体、企業が資金集めのために発行する有価証券である債券(国債・社債)を購入し、資産を貸し出す(投資する)ことで利子収入を得る投資です。債券選びや手数料、かかる税金などを勉強する必要があります。

投資初心者は投資信託がおすすめ

投資初心者におすすめの投資手法として、投資信託があります。投資のリスク回避のためには、「分散・長期・積立」が重要ですが、投資信託なら1つの投資信託を購入するだけでそれが叶います
分散や積立については前述しましたが、長期的に運用を行うことで、一時的な価格変動があっても回復を待つことができるでしょう。また、投資信託で得た利益を資金に組み込んで再投資を行うことで複利効果が得られますが、長期で運用するほどその効果は大きくなります

専門家に運用を任せられるため、知識が少ない初心者でも資産を分散する銘柄を選んだり、購入や売却のタイミングを計ったりせずとも投資ができるというメリットもあります。

初心者の投資信託におすすめのiDeCoとNISA

初心者が積立投資を行う場合におすすめなのが、iDeCoとNISAです

iDeCoは個人型確定拠出年金のことで、運用で得た利益が非課税になる上、掛け金は全額所得控除されるため、税金の負担を軽減できます。
NISAは個人投資家のための税制優遇制度で、投資で得た利益が一定額まで非課税になります。

どちらも長期を前提とした積立投資を行うものですが、iDeCoは原則として60歳まで受け取れないため、老後の資金を形成したい場合に向いているでしょう

NISAの場合は途中で引き出すことができ、ライフプランに合わせた運用が可能です
また、NISAのつみたて投資枠で購入できるのは、金融庁への届出商品に限定され、長期の積立・分散投資に適した公募株式型投資信託です。年間に投資できる上限額や、非課税で保有できる上限額は定められていますが、初心者が利用しやすい制度といえます
NISAの概要については、下記の記事をご覧ください。
新NISAはいつから?2024年からの変更ポイントと注意点を解説

初心者が投資信託を始める流れ

では、実際に初心者が投資信託を始める場合、どのような流れで行えばいいのでしょうか。ここでは、初心者が投資信託を始める流れをご紹介します。

1. 証券口座の開設

投資を行うためには、証券口座が必要です。金融機関を選び、証券口座を開設する手続きを行いましょう。通常、投資で得た利益には20.315%の税金が課されるため、NISAの検討もおすすめします。
金融機関によって手数料や扱う金融商品は異なるため、どの金融機関を選ぶべきか迷ったら、サービス内容と手数料、商品のラインナップなどで比較検討してください

2. 投資額を決定

投資の目的や目標に応じて、投資額を決めます。これまで説明してきたように、リスクを回避するためには、一度に多額の資金を投入するのではなく、毎月一定額をコツコツ積み立てて投資することが重要です。目的や目標のほかに、長期的に投資に回せる金額かどうかも考えましょう。
投資に利用するためには、あらかじめ証券口座に金額を入れておく必要がありますが、普通口座からの自動引落しや、クレジットカードなども利用できる場合もあります。

3. 投資信託を購入

金融機関のラインナップの中から、自分の目標に合った投資信託を選んで購入します。当信信託ごとの目的や運用方針、リスクなどは、目論見書で確認できます。手数料は投資信託ごとに違うため、それも確認しておきましょう

投資信託で得られる利益には、投資信託を解約(売却)した際の売却益と、運用で得られる運用益があり、運用益を投資家に分配するかしないかは投資信託で異なります。

長期的な運用を行うのであれば、運用益を分配せずに資金に組み込んで再投資を行い、複利効果を狙うタイプがおすすめです。

初心者が投資を始めるときのポイント

投資信託に限らず、投資を行う際には基本的なポイントがあります。最後に、初心者が投資を始める際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

リスクを理解する

世の中には、「必ずもうかる」とうたわれる投資商品もありますが、実際には存在しません。投資には必ずリスクがあるということを心にとめ、甘い言葉にだまされないようにしましょう。
もちろん、投資商品によってリスクの大きさは異なりますから、どういった特徴があるのか、自分がどれだけリスクを許容できるのか、どうしたら低減できるのかを考えることも重要です

投資の目的を決める

「老後資金のために20年後までに資産を1,000万円に増やす」「住宅購入の頭金のために5年後までに200万円の利益を出す」など、投資の目標を決めると自分に合った投資方法を選びやすくなります
また、目的があることで、一時的な価格変動の際に誤った投資判断をしにくくなる効果もあるでしょう。目的に応じてどれだけリスクをとるかの許容度も考えておくことが重要です

少額から投資を始めてみる

知識だけを得ても、投資に慣れるのは難しいです。リスクがあることを理解した上で、実践しながら慣れていくことをおすすめします
ポイント投資などの場合は、買い物などで付与されたポイントを投資に回すだけなので、実質的に元手がかかりません。
投資信託などでも、100円や1,000円から積立ができる商品を提供している金融機関も多いため、まずは少額から投資を始めてみたい人におすすめです。

余裕資金で投資する

投資にはリスクが付き物ですから、万が一マイナスになってしまっても生活に影響しない、余裕資金で行うことも基本です。
投資するお金が捻出できない場合は、まずは収入と支出のバランスを見直しましょう。少額から始められる投資方法も多いため、生活に必要なお金は取り崩さないことがポイントです

一喜一憂しない

投資の価格変動で一喜一憂すると、判断を誤ってしまうことがあります。一時的な値上がりや値下がりのたびに売却しては、長期的な資産運用はできません。長期的な目線を持って、冷静な判断を心掛けてください

投資初心者は基本的な知識を身に付けることから始めよう

将来的な資産形成のために、投資は注目を集めています。しかし、興味があってもリスクが気になって始められないという人も多いでしょう。
確かに、投資には必ずリスクがあるものですが、基本的な知識を身に付けることで低減することは可能です。投資について学びながら、まずは少額から投資を初めてみてはいかがでしょうか。

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