マンションの火災保険の選び方は?補償や保険料のポイントを解説
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そして火災保険は、火災だけでなく風災・水災・盗難まで幅広くカバーできるため、マンションにこそ備えておきたい保険といえるでしょう。これからマンションを購入予定の方に向けて、火災保険選びのポイントを4つの手順に沿って解説します。
監修者ファイナンシャルプランナー 金子賢司
東証一部上場企業で10年間勤務後、業務中の交通事故を機に福利厚生や社会保障に関心を持ち、学びを深める。
現在はファイナンシャルプランナーとして、個人・法人の相談対応やテレビ番組のコメンテーター、セミナー講師(年約100件)として活動。健康とお金を軸に豊かなライフスタイルを発信している。
目次
マンションに火災保険は必要?加入すべき理由
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また、ローンの有無にかかわらず、隣室からの「もらい火」や上階からの水漏れといったマンション特有のリスクも考慮しなければなりません。こうしたリスクに備えるためにも、火災保険は有効な選択肢といえるでしょう。
なお、マンションには個人が所有する「専有部分」と、所有者全員で共有する「共用部分」があり、個人の火災保険でカバーするのは専有部分のみです。共用部分は管理組合の保険で対応するため、この区分を理解した上で保険を選ぶことが大切です。
専有部分と共用部分の範囲を正しく理解する
マンションなどの区分所有建物は、「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」に基づき、各所有者が個別に所有する「専有部分」と、所有者全員で共有する「共用部分」に分かれています。
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一方、共用部分は玄関ホール、廊下、階段、エレベーター、外壁、屋上などが該当します。火災保険において個人が加入するのは専有部分のみで、共用部分については管理組合が一括して契約するのが一般的です。
注意したいのは、バルコニーや窓ガラスの扱いです。これらは共用部分に含まれるケースが多いものの、居住者に専用使用権が認められているため、管理規約によっては個人の保険での対応が求められる場合があります。
加入前にマンションの管理規約を確認し、専有部分と共用部分の境界がどのように定められているかを把握しておきましょう。
もらい火や水漏れなどマンション特有のリスクに備える
また「マンションは鉄筋コンクリート造だから燃えにくい」という理由で、火災保険への加入を見送ろうと考える方もいるかもしれません。しかし、この考え方にはリスクがあります。火災保険の補償範囲は火災に限らず、水濡れ・風災・盗難・破損など幅広い損害に対応しているためです。
さらに、日本には「失火ノ責任ニ関スル法律(失火責任法)」があり、隣室からの延焼被害であっても、火元に重大な過失がない限り賠償請求ができません。したがって、もらい火による損害は、自分の火災保険で備える必要があります。
マンション向け火災保険の選び方と決める手順
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【手順1】補償対象:専有部分だけでなく「家財」もセットにする
家財保険をセットにすれば、こうした身の回りの財産もカバーできるようになります。盗難被害や、うっかりテレビを倒して壊してしまったといった不測の事故も、家財保険で補償の対象です。
住宅ローンの融資条件として求められるのは建物部分の保険ですが、万が一のことが起きた場合、生活の再建を考えると家財の補償もあわせて検討することをおすすめします。
【手順2】補償内容:ハザードマップや階数で水災補償を選ぶ
マンションの高層階に住んでいる場合、河川の氾濫や床上浸水による被害を受ける可能性は低いと考えられます。一方、低層階やハザードマップで浸水リスクが高いエリアに立地している場合は、水災補償を付帯しておくと安心です。
水災補償が不要と判断できれば、その分保険料を抑えることもできるでしょう。
また、免責金額(自己負担額)を設定することも保険料の調整方法の一つです。免責金額を高く設定するほど保険料は安くなりますが、いざ被害を受けた際の自己負担は増えるため、バランスを考慮して決めましょう。
階下への水漏れに備える「個人賠償責任特約」と「地震保険」
日常生活で他人に損害を与えた場合の賠償責任をカバーする補償であり、マンション居住者にとっては必須ともいえる特約です。ただ、自動車保険や傷害保険など、火災保険以外の保険にすでに付帯している可能性もあるので、補償の重複に注意してください。
加えて、地震保険への加入も検討しましょう。地震・噴火・津波による損害は通常の火災保険では補償されないため、別途地震保険をセットする必要があります。
地震保険の保険金額は火災保険の保険金額の30〜50%の範囲で設定でき、マンションの場合は専有部分と共用部分の持分を合算して5,000万円が限度です。
そのほか、小さな子供がいる家庭では、壁や床を汚してしまった場合「破損・汚損特約」で備えられます。各特約の特徴を理解して、自身のライフスタイルに合った補償を選びましょう。
【手順3】保険金額:新築・中古の評価額(再調達価額)を算出する
経年劣化を差し引いた「時価」で設定すると、いざ被害を受けた際に十分な保険金を受け取れず、元通りの修繕ができないおそれがあります。
マンションの場合、保険金額の算出には注意が必要です。新築マンションの購入価格には土地代や共用部分の費用が含まれているため、購入価格がそのまま専有部分の評価額にはなりません。
一般的に、マンションの専有部分は購入価格(土地代を除く)の40%程度が目安とされています。正確な評価額は保険会社に相談すれば算出してもらえるケースもあるため、契約前に確認しておくと安心です。
【手順4】保険期間:最長5年の長期契約で保険料を抑える
その背景として、自然災害の増加に伴い、保険会社が長期的な収支予測を立てることが難しくなったことが挙げられます。
一般的に、長期契約で一括払いにするほど保険料の総額は安くなります。5年契約の一括払いでは、1年契約を5回繰り返すよりも保険料が割安になる「長期係数」が適用されるためです。
加えて、契約期間中は保険料が据え置かれるので、今後の値上げリスクを回避できるメリットもあります。
なお、長期契約の途中で引越しなどにより解約が必要になった場合、未経過期間に応じた解約返戻金を受け取れるのが一般的です。ただし、返戻金は未経過料率という係数で算出されるため、残りの期間に相当する保険料の全額が戻るとは限りません。
加入手続きのタイミングと契約の流れ
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火災保険の補償開始日は、物件の「引き渡し日」に設定するのが基本です。
複数社で見積もりを取り、補償内容と保険料を比較する
同じ補償内容でも保険会社によって保険料は異なります。できれば3社以上から見積もりを取得し、補償内容と保険料のバランスを見て判断するのがよいでしょう。
火災保険には、担当者を通じて契約する「代理店型」と、インターネット上で手続きが完結する「ダイレクト型(ネット型)」があります。ダイレクト型は代理店を介さないため、Web申込割引が適用される場合もあるでしょう。
一方、代理店型には対面での相談ができるという利点があるため、自分に合った方法を選んでください。
なお、住宅ローンを利用する場合、金融機関から提携先の火災保険を勧められるケースがありますが、必ずしもその保険に加入する必要はありません。
保険業法では、住宅ローンの融資条件として特定の火災保険への加入を義務づける「抱き合わせ販売」が禁止されています。
引き渡し日の2週間前までには申し込みを済ませる
申し込みから補償開始までには書類の確認や審査に時間がかかることがあるため、引き渡しの2週間前までには手続きを完了させておくと安心でしょう。直前の手続きでは不備があった場合に間に合わないリスクがあるので、余裕を持ったスケジュールで進めてください。
また、住宅ローンの実行条件として火災保険証券の提出を求められるケースもあります。融資実行のタイミングに影響が出ないよう、必要書類や提出期限を金融機関に事前確認しておきましょう。
ランキングなどを参考に、自身のマンションに適した火災保険を選ぼう
必要な補償や特約を付帯するためにも、自身のマンションの特性を把握した上で、しっかり見積もりを取って比較することが、納得できるマンション向けの火災保険選びに重要です。
オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「火災保険 顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料や商品内容、加入手続き、サービス体制などさまざまな視点でのランキングを確認できますので、保険会社選びの参考にしてください。
監修者 ファイナンシャルプランナー 金子賢司
東証一部上場企業(現在は東証スタンダード)で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。
以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
・CFP ®資格(資格番号:90260739)
・日本FP(ファイナンシャルプランナー協会)幹事