運転中の“うっかり”が招いた「悲惨な事故」4事例

 車の運転が日常的になればなるほど、油断が生じてくるものです。そんなわずかな油断から車は「走る凶器」に変わり、交通事故は起きてしまいます。今回はそんなわずかな気の緩みから起こった交通事故を4例紹介します。

<事例 1>“車のドア”で大事故になるケースも! 衝突による後遺障害/賠償金額 約310万円

【発生日】 2007年12月26日午後

【事故内容】
 宮城県仙台市で、自転車が走っていたところに停まっていた乗用車の助手席ドアが突然開き、衝突。自転車の運転手は転倒して後遺障害が残った。

【判決】
 この事故においては、乗用車のドライバーが損害賠償責任を負うこととされた。本来ドライバーには、「同乗者が助手席等のドアを開ける際は後方をよく確認させる」という注意義務があるため、それを怠ったことが事故原因とされた。

 被害に遭った自転車側は、ドライバー側に約1360万円の賠償を求めた。判決では「本件事故と原告が主張する後遺症状との因果関係が、いまだ医学的に証明することが可能な程度にまで達しているとはいえないが、説明が可能な程度には達しているというべき」として、乗用車側に約310万円の賠償が命じられた。

 後遺障害を負った場合、これまで通りの生活は難しくなります。回避するためには、日頃から十分注意することが大切。また、ドライバーや同乗者もドアを開ける際はしっかり周囲を確認することが大事です。
※2011年11月29日仙台地裁判決

<事例 2>“ハイヒール運転”で小学生が犠牲に! “女性”要注意の事故事例/賠償金額約6500万円・懲役2年6ヶ月

【発生日】 2011年9月27日夕方

【事故内容】
 宮城県仙台市で、会社業務として乗用車を運転していた女性が、路肩の段差に乗り上げて車を停めようとした。その際、ハイヒールのかかと部分を固定したまま、つま先だけでブレーキを踏もうとしたが、段差に乗り上げた衝撃でつま先が滑り、アクセルを踏み込んで暴走。前方を歩いていた小学生3人を跳ね、そのうちの1人(当時9歳)を車の下に巻き込み、死亡させた。

【判決】
 小学生の遺族らは、女性と女性の勤務先を相手取り、約9700万円の損害賠償を請求。裁判では、女性は事故の約半年前にもハイヒールを履いて運転し、ブレーキを踏み外した経験をしていたほか、高速道路を時速151キロで運転していた事実が明らかになった。

 そのため、判決では、女性の日頃の道交法遵守や安全運転に対する意識の低さを厳しく指摘。今回の事故も「被告による一方的かつ程度の比較的重い過失に基づく危険な運転行為によって発生したもの」とされ、落ち度のない小学生を死亡させるという取り返しのつかない結果を生じさせたこともあり、約6500万円の支払いを命じた。

 この女性は、刑事裁判でも懲役2年6ヶ月の実刑判決を受けています。こういった事故を防ぐために、ドライバーは細心の注意を払い、普段からしっかり対策をとる必要があります。
※2013年3月29日仙台地裁判決

<事例 3>サイドミラーに歩行者衝突で後遺障害/賠償金額 約1500万円

【発生日】 2009年5月4日未明

【事故内容】
 大阪府大阪市で歩道のない商店街を歩いていた歩行者の左肩と正面から走ってきたトラックの左サイドミラーが衝突。歩行者には後遺障害が残った。

【判決】
 歩行者は、トラックのドライバーと会社を相手取り、約1700万円の損害賠償を求める訴えを起こした。

 判決では、後遺障害と事故の因果関係が認められた。また、事故の3週間後に就職した歩行者が、4ヶ月で退職を余儀なくされたのも、事故に由来する症状が原因と認定。ドライバー側に約1500万円の支払いを命じた。

 ドライバー側は「微速前進中の軽微な接触」と主張したが、判決では「たとえ高速でなくても、トラックのミラーと歩行者が衝突すれば、その衝撃は必ずしも軽微なものであったとは評価しがたい」としている。

 車と歩行者がぶつかれば、歩行者が大きなケガをするのは当然のこと。ドライバーは、いかなるときも、気を緩めることなく運転するべきです。また、高額な賠償命令が出されてもきちんと対応できるよう、保険に加入しておくことも大切といえます。
※2013年9月19日大阪地裁判決

<事例 4>“ウインカー消し忘れ”で衝突!/賠償金額 約280万円

【発生日】 2009年6月26日夜

【事故内容】
 愛知県名古屋市の道路で、第二通行帯でトラックが左ウインカーを付けたまま走行。交差点に差しかかった際、進路変更禁止の場所であったにもかかわらず突然左へハンドルを切ったため、第一通行帯を走行していた軽乗用車に衝突した。

【判決】
 軽乗用車のドライバーは、トラックの運転手らを相手取り、約543万円を求める訴えを起こした。

 裁判では、事故発生前にトラックがウインカーを付けたまま走行し、複数の交差点を通過していたことを踏まえ、軽乗用車のドライバーが“ウインカーを消し忘れているのだろう”と考えるのはやむを得ないと認定。また、「進路変更禁止の交差点内でハンドルを切ることを予測するのは困難」「クラクションを鳴らすなどの措置をとる余裕はなかった」とした。

 一方で、トラックのドライバーには「車線変更時の安全確認が不十分だった上、適切な車線変更合図も出していない」と指摘。「道路交通法規不遵守の態度は甚だしく、その過失は重大」として、約280万円の支払いを命じた。

 うっかり出し忘れたり、消し忘れたりする可能性があるウインカー。事故防止のため、常時注意することが大切です。
※2013年1月18日名古屋地裁判決

 交通事故はいかなる時もうっかりでは済まされないものです。一歩間違えれば加害者になるということを忘れず運転するべきです。また、万一の事故で頼りになるのは任意保険。どのような補償内容かを把握して、自分にあった保険に加入するようにしておきましょう。

監修/
新橋IT法律事務所 弁護士・谷川徹三氏

制作協力/
株式会社マイト

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